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第一章 風の世界<フーリアスター>仲間集め編
25.鍵を握る少年たち
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「はい?風の世界で少しばかりちょっかいをかけて欲しい?なんです?それ。」
そうして黒いフードを被った男がこちらに振り向く。
「あいつが言うにはそれが一番いいらしい。それに、結構これまでとは違っているらしいし。」
その男は遠くを見るようにしながら語る。
「あいつは、こうも言っていた。お前はその戦いで、死ぬだろうって。」
「はは、叶えたくない未来ですねそれは。分かりましたよ。」
とその作戦を了承した。
「長い付き合いだった。ありがとう。」
と握手を求めた。
「嫌だな。死ぬ前提ですか?」
男は何も答えない。
そう易々と変えられたらこんなことはしないのだろう。
「ふ、こちらこそありがとう、だな。地獄でこの先を見ていてやるよ。」
「ああ。」
と現地に向かおうとすると、「あ、最後に言い忘れた。」
「なんです?」
「いや、多分そこにはお前もびっくりする奴がいると思うから。」
と少し悲しそうな顔をする男。
「分かりやすいですね。全く。長生きしてるんだから、ポーカーフェイスぐらい出来て下さいよ。」
「うぇぇ?そんな顔してた?」
と少し笑いながら、「じゃあ、いきますね。」
「ああ、またな」
「…はい」
とその場を後にした。
「フハハハハ、楽しくなってきた!」
そう言って狂気の目でこちらを見てくる魔王軍幹部。
火力は間違いなく大丈夫。作戦はこの場合どうするべきなんだ?
「大原!お前ならこいつらを同時に相手にできるはずだ!」
とこちらに向かって叫んでいる。と同時に脳に直接入れられたかのように作戦が入ってくる。
「ああ!」
そう勢いよく返事をし、双方と対峙する。
「舐められたものよ。」
「たとえ能力が使えなくてもやりようはある。」
斬撃の剣を取り出す。
それを幹部の方へと投げ込む。
「舐めてるのか?…!」
その隙に、カオスドラゴンの方へと向かう。
「この速度について来れるか?人間!」
雷のような速さで、不規則にこちらに向かってくる。
通常ならそれは目では追えない。歴戦の経験から対応策はあるだろうが、そのような経験はない。
だが、大原はそれを、ただ平然と右手で止めた。
「な!」
「結界があるのか。」
結界は復活していた。なら、破壊するまで。
「炎龍の力を見せる時が来たらしい。」
右手で止めたまま、属性を炎に変え、龍の証を行使する。
瞬間。とんでもない炎の魔力砲がカオスドラゴンの結界を易々と破り、ダメージを与えた。
それと同時進行で、斬撃の剣を投げたことで、幹部の周りには、発生した斬撃が止まっていた。
それを全て、患部に向かわせる。
「ほう。」
それを軽々と交わして行く。
その隙に、大原は斬撃の剣を取り出しながら、幹部に接近する。
「やはり来たか。」
そうして用意していたかのように、鋭利な石を大原に向かわせる。
大原は斬撃で迎え撃つ。
が、石が切られた瞬間、煙が発生した。
「煙幕?」
その煙幕に紛れながら攻撃を仕掛けてきた。
だが、賢者の転移によって、それは回避された。
「助かりました。」
「時間稼ぎご苦労様。やっぱり、その目のおかげなのかしらね?」
と納得したかのように笑顔になる賢者。
「サンキュー大原。おかげで全体に作戦を伝えられた。」
「OK、なら上手くやってみよう。」
「それをかき乱すのが、結構好きなんだ。ぐちゃぐちゃにしてやるよ!」
「行くぞ!作戦開始!」
そうして大原が先頭に立つ。
そして、幹部とカオスドラゴンに突っ込んで行く。
「やはりお前が起点か…なら…」
幹部は大原を無視して、アリサに近づく。
「アリサ!そっちに…!」
「よそ見はいかんぞ、人間。」
とカオスドラゴンに絡まれる。
「させるかよ!」
その間にヤローが入る。アリサは作戦を考えた張本人。狙われることは予想済みだろう。
ヤローが攻撃を仕掛けるが避けられる。
しかしまだ魔力部隊がいる。
「これでも撃てるのかい?」
とヤローを操り盾にする。
「う、撃てますよぉぉ!」
「舐めすぎだよ。」
と魔力砲を放つ。
だがその攻撃はヤローにも幹部にも当たらなかった。
外れたのである。
「このままこいつを盾にしつつ、仲間割れを狙う!」
そのまま突っ込んでいく幹部。
しかしながら、多少の違和感があるのだ。
何故、こいつは割って入ってきたのか。
何故、攻撃が外れたのか。
何故、大原は俺を追いかけて来ないのか。
「!いつからそこに居たのだ…!キサマ!」
そこに居たのは、幹部の後ろをついた団長と、賢者の姿。
「単純なことよ。私たちは一時的に離脱していたの。」
「そんでもって、これで終いってことだ!」
向かってくる魔力弾を、気の力を利用して跳ね返す。
「うおおっりゃあ!」
そうして幹部の後ろから魔力弾が飛来する。
(まだ迎え撃てる!結局はこいつを盾にすれば正面からは当たらない。なら後ろの攻撃を優先する…。)
その魔力弾を受け止める。
「いい判断だ。けど、時間をかけすぎじゃないか?」
「な、何⁉︎」
瞬間操られていたはずのヤローが幹部を捕まえていた。
「馬鹿な!大原はカオスドラゴンの方へと向かっていったはず!解除は出来ない!」
「そう、そうなんだよ。」
といいながら魔力を高めるアリサ。
「大原が最初からドラゴンの方へと行っていたらな。」
作戦の概要はこうだ。
まずは大原がカオスドラゴンと幹部にむかって突っ込んでいく。
それに対して迎え撃つか、作戦立案者を叩くかで作戦が変わってくる。
しかしながらその二択はアリサには無意味。
見えた未来をそのまま作戦に利用する。
大原が突っ込んだと同時に、賢者と団長が戦闘から一時離脱。
それを気づけなかった理由は、魔力の全てをその場に置いたからだ。
魔力に対して反応がある内はその場にいると思わせることができる。
そして、魔力弾を転移する場所に撃ち、弾き返す。
この時には、団長と賢者には魔力がない。
アリサは団長の能力を利用した。
「魔力と気って、同じようなものなんじゃね?」
という理論らしい。あれはぶっつけ本番だったのだ。
気によって体に触れた魔力弾を団長のものにし、倍にして弾き返す。
当然そちらの方へ注意が向く。
その間に大原が能力を取り出す。
だが、大原は何処にいたのか。
そう、幹部とカオスドラゴンに突っ込んで行った。
あれは大原の能力ギリギリの所、幹部とカオスドラゴンの間に突っ込んで行った。
故に、能力が届いた。
しかしながらカオスドラゴンと戦いながら、能力が届く位置まで意識するのは仕事が多い。
だが、見えてしまったものは仕方がない。
「この目の力なんでね。んじゃまぁ、終わりってことで。」
閃々の一撃を放った。
「この技は…ライトニング家の複合技…⁉︎」
これは今の魔力量では防ぎきれない…か。
と雷に撃たれたかのような一撃をくらい、気絶した。
「さて、あっちも終わりそうかね?」
「ふぅ、なんとかなったな。」
「キサマ、我に手を抜いたな。」
「まぁ作戦なんでね。」
と言うと、地面から炎の魔力を含んだ攻撃を仕掛けてきた。
そして、風の力を利用して、上から押さえつけるようにした。
「危ない!」
と水の力を利用し、炎の攻撃を防いでくれた。
「ありがとう。龍也。」
「援護はあーしらに任せな。」
「ああ、思い切りやるといい。」
と合流してきた龍也、ムラク、キャミーが援護してくれるという。
しかし、まだカオスドラゴンは空にいる。
「空から攻撃をくり返せばどうとでもなろう。」
と炎の攻撃を仕掛けてくる。
さらに、上空に雷雲を作り出した。
「空が自分だけの専売特許だと思うなよ。」
そうして、炎を切り裂き、ついでに雷雲も切り裂いた。雷雲はたまたまだが。
空に漂う大原。
それを見たカオスドラゴンは、目を点にしていた。
「…人間って、空を飛べるようになったのか?」
「賢者様は飛べないから俺だけじゃない?」
下にいる人たちは驚いていた。
「このような規格外の人間は初めてだ。だからこそ問う、お前は本当に人間なのかと。」
「人間さ、少なくともこんな力を持つ以前はゴミダメにいたようなな。」
と斬撃を繰り出す。
相手は避けたが、すぐに追尾させる。
追尾して来たところを見て、カオスドラゴンは大原にむかってくる。
水のブレス攻撃をして目眩しに使う。
そして手から、炎のホーミング攻撃を仕掛けて来た。
「信じられんが、時間稼ぎとしてはいいだろう。」
といい、急降下する。
狙いは最初から俺ではないのだ。
すでに地面に近い温度は高くなっている。
体力を奪われたところをというところだろう。
「けど、これも読み切るんだもんな。未来視。」
そして、龍也は背中に携えていた二つの剣を引き抜く。
「いいんだな!大原くん、切っても!」
と宣言する。
「ああ!俺が…地面に叩きつけたらな!」
カオスドラゴンの攻撃を1発喰らいながらも、追いつき叩きつける。
「あそこから追いつくとは…」
地面に叩きつけられたカオスドラゴンは結界を再展開した。
防げないと知ったからには防げる攻撃に結界を使用する。
故に龍也の攻撃は効かない。
特殊な物が何もなければだが。
「あれは!水龍の!」
証。水の魔力の大幅アップ。
危険を察知したカオスドラゴンは土のツタのようなものを龍也に向ける。
それをムラク、キャミーが防いでいく。
その間に口の中ではブレス攻撃を準備していた。
「流。力を貸してくれ。」
と水色の刀身をした刀で、土のツタを切ったようにした。
刀を振り切った所、3人が固まっている所でブレスを放つ。
「っ…‼︎」
直撃した。切ることも何も出来なかった。
だが、少しずつ燃えたものが中心に集まって行く。
その中心には刀を持った。龍也がいた。
「魔力が吸収された?」
「何⁉︎その能力を持つ剣は、まるで水龍の…」
そして、二つの剣で斬りかかる。
カオスドラゴンは結界を展開しつつ避けようとするが、大原が雷を地面に流し込み動けなくする。
大原がここで地面に電流を流し込むことにより、磁石のように強い磁場を発生させ動けなくさせたのだ。
龍也の一つの剣は、吸収の能力。
もう一つの剣は、切断の能力。
故に、結界を貫通しつつ、カオスドラゴンに会心の一撃をくらわせた。
その一撃はカオスドラゴンを、一刀両断した。
「だから使いたくなかったんだ…この剣を」
そうして二つの剣を鞘に収めた。
そうして黒いフードを被った男がこちらに振り向く。
「あいつが言うにはそれが一番いいらしい。それに、結構これまでとは違っているらしいし。」
その男は遠くを見るようにしながら語る。
「あいつは、こうも言っていた。お前はその戦いで、死ぬだろうって。」
「はは、叶えたくない未来ですねそれは。分かりましたよ。」
とその作戦を了承した。
「長い付き合いだった。ありがとう。」
と握手を求めた。
「嫌だな。死ぬ前提ですか?」
男は何も答えない。
そう易々と変えられたらこんなことはしないのだろう。
「ふ、こちらこそありがとう、だな。地獄でこの先を見ていてやるよ。」
「ああ。」
と現地に向かおうとすると、「あ、最後に言い忘れた。」
「なんです?」
「いや、多分そこにはお前もびっくりする奴がいると思うから。」
と少し悲しそうな顔をする男。
「分かりやすいですね。全く。長生きしてるんだから、ポーカーフェイスぐらい出来て下さいよ。」
「うぇぇ?そんな顔してた?」
と少し笑いながら、「じゃあ、いきますね。」
「ああ、またな」
「…はい」
とその場を後にした。
「フハハハハ、楽しくなってきた!」
そう言って狂気の目でこちらを見てくる魔王軍幹部。
火力は間違いなく大丈夫。作戦はこの場合どうするべきなんだ?
「大原!お前ならこいつらを同時に相手にできるはずだ!」
とこちらに向かって叫んでいる。と同時に脳に直接入れられたかのように作戦が入ってくる。
「ああ!」
そう勢いよく返事をし、双方と対峙する。
「舐められたものよ。」
「たとえ能力が使えなくてもやりようはある。」
斬撃の剣を取り出す。
それを幹部の方へと投げ込む。
「舐めてるのか?…!」
その隙に、カオスドラゴンの方へと向かう。
「この速度について来れるか?人間!」
雷のような速さで、不規則にこちらに向かってくる。
通常ならそれは目では追えない。歴戦の経験から対応策はあるだろうが、そのような経験はない。
だが、大原はそれを、ただ平然と右手で止めた。
「な!」
「結界があるのか。」
結界は復活していた。なら、破壊するまで。
「炎龍の力を見せる時が来たらしい。」
右手で止めたまま、属性を炎に変え、龍の証を行使する。
瞬間。とんでもない炎の魔力砲がカオスドラゴンの結界を易々と破り、ダメージを与えた。
それと同時進行で、斬撃の剣を投げたことで、幹部の周りには、発生した斬撃が止まっていた。
それを全て、患部に向かわせる。
「ほう。」
それを軽々と交わして行く。
その隙に、大原は斬撃の剣を取り出しながら、幹部に接近する。
「やはり来たか。」
そうして用意していたかのように、鋭利な石を大原に向かわせる。
大原は斬撃で迎え撃つ。
が、石が切られた瞬間、煙が発生した。
「煙幕?」
その煙幕に紛れながら攻撃を仕掛けてきた。
だが、賢者の転移によって、それは回避された。
「助かりました。」
「時間稼ぎご苦労様。やっぱり、その目のおかげなのかしらね?」
と納得したかのように笑顔になる賢者。
「サンキュー大原。おかげで全体に作戦を伝えられた。」
「OK、なら上手くやってみよう。」
「それをかき乱すのが、結構好きなんだ。ぐちゃぐちゃにしてやるよ!」
「行くぞ!作戦開始!」
そうして大原が先頭に立つ。
そして、幹部とカオスドラゴンに突っ込んで行く。
「やはりお前が起点か…なら…」
幹部は大原を無視して、アリサに近づく。
「アリサ!そっちに…!」
「よそ見はいかんぞ、人間。」
とカオスドラゴンに絡まれる。
「させるかよ!」
その間にヤローが入る。アリサは作戦を考えた張本人。狙われることは予想済みだろう。
ヤローが攻撃を仕掛けるが避けられる。
しかしまだ魔力部隊がいる。
「これでも撃てるのかい?」
とヤローを操り盾にする。
「う、撃てますよぉぉ!」
「舐めすぎだよ。」
と魔力砲を放つ。
だがその攻撃はヤローにも幹部にも当たらなかった。
外れたのである。
「このままこいつを盾にしつつ、仲間割れを狙う!」
そのまま突っ込んでいく幹部。
しかしながら、多少の違和感があるのだ。
何故、こいつは割って入ってきたのか。
何故、攻撃が外れたのか。
何故、大原は俺を追いかけて来ないのか。
「!いつからそこに居たのだ…!キサマ!」
そこに居たのは、幹部の後ろをついた団長と、賢者の姿。
「単純なことよ。私たちは一時的に離脱していたの。」
「そんでもって、これで終いってことだ!」
向かってくる魔力弾を、気の力を利用して跳ね返す。
「うおおっりゃあ!」
そうして幹部の後ろから魔力弾が飛来する。
(まだ迎え撃てる!結局はこいつを盾にすれば正面からは当たらない。なら後ろの攻撃を優先する…。)
その魔力弾を受け止める。
「いい判断だ。けど、時間をかけすぎじゃないか?」
「な、何⁉︎」
瞬間操られていたはずのヤローが幹部を捕まえていた。
「馬鹿な!大原はカオスドラゴンの方へと向かっていったはず!解除は出来ない!」
「そう、そうなんだよ。」
といいながら魔力を高めるアリサ。
「大原が最初からドラゴンの方へと行っていたらな。」
作戦の概要はこうだ。
まずは大原がカオスドラゴンと幹部にむかって突っ込んでいく。
それに対して迎え撃つか、作戦立案者を叩くかで作戦が変わってくる。
しかしながらその二択はアリサには無意味。
見えた未来をそのまま作戦に利用する。
大原が突っ込んだと同時に、賢者と団長が戦闘から一時離脱。
それを気づけなかった理由は、魔力の全てをその場に置いたからだ。
魔力に対して反応がある内はその場にいると思わせることができる。
そして、魔力弾を転移する場所に撃ち、弾き返す。
この時には、団長と賢者には魔力がない。
アリサは団長の能力を利用した。
「魔力と気って、同じようなものなんじゃね?」
という理論らしい。あれはぶっつけ本番だったのだ。
気によって体に触れた魔力弾を団長のものにし、倍にして弾き返す。
当然そちらの方へ注意が向く。
その間に大原が能力を取り出す。
だが、大原は何処にいたのか。
そう、幹部とカオスドラゴンに突っ込んで行った。
あれは大原の能力ギリギリの所、幹部とカオスドラゴンの間に突っ込んで行った。
故に、能力が届いた。
しかしながらカオスドラゴンと戦いながら、能力が届く位置まで意識するのは仕事が多い。
だが、見えてしまったものは仕方がない。
「この目の力なんでね。んじゃまぁ、終わりってことで。」
閃々の一撃を放った。
「この技は…ライトニング家の複合技…⁉︎」
これは今の魔力量では防ぎきれない…か。
と雷に撃たれたかのような一撃をくらい、気絶した。
「さて、あっちも終わりそうかね?」
「ふぅ、なんとかなったな。」
「キサマ、我に手を抜いたな。」
「まぁ作戦なんでね。」
と言うと、地面から炎の魔力を含んだ攻撃を仕掛けてきた。
そして、風の力を利用して、上から押さえつけるようにした。
「危ない!」
と水の力を利用し、炎の攻撃を防いでくれた。
「ありがとう。龍也。」
「援護はあーしらに任せな。」
「ああ、思い切りやるといい。」
と合流してきた龍也、ムラク、キャミーが援護してくれるという。
しかし、まだカオスドラゴンは空にいる。
「空から攻撃をくり返せばどうとでもなろう。」
と炎の攻撃を仕掛けてくる。
さらに、上空に雷雲を作り出した。
「空が自分だけの専売特許だと思うなよ。」
そうして、炎を切り裂き、ついでに雷雲も切り裂いた。雷雲はたまたまだが。
空に漂う大原。
それを見たカオスドラゴンは、目を点にしていた。
「…人間って、空を飛べるようになったのか?」
「賢者様は飛べないから俺だけじゃない?」
下にいる人たちは驚いていた。
「このような規格外の人間は初めてだ。だからこそ問う、お前は本当に人間なのかと。」
「人間さ、少なくともこんな力を持つ以前はゴミダメにいたようなな。」
と斬撃を繰り出す。
相手は避けたが、すぐに追尾させる。
追尾して来たところを見て、カオスドラゴンは大原にむかってくる。
水のブレス攻撃をして目眩しに使う。
そして手から、炎のホーミング攻撃を仕掛けて来た。
「信じられんが、時間稼ぎとしてはいいだろう。」
といい、急降下する。
狙いは最初から俺ではないのだ。
すでに地面に近い温度は高くなっている。
体力を奪われたところをというところだろう。
「けど、これも読み切るんだもんな。未来視。」
そして、龍也は背中に携えていた二つの剣を引き抜く。
「いいんだな!大原くん、切っても!」
と宣言する。
「ああ!俺が…地面に叩きつけたらな!」
カオスドラゴンの攻撃を1発喰らいながらも、追いつき叩きつける。
「あそこから追いつくとは…」
地面に叩きつけられたカオスドラゴンは結界を再展開した。
防げないと知ったからには防げる攻撃に結界を使用する。
故に龍也の攻撃は効かない。
特殊な物が何もなければだが。
「あれは!水龍の!」
証。水の魔力の大幅アップ。
危険を察知したカオスドラゴンは土のツタのようなものを龍也に向ける。
それをムラク、キャミーが防いでいく。
その間に口の中ではブレス攻撃を準備していた。
「流。力を貸してくれ。」
と水色の刀身をした刀で、土のツタを切ったようにした。
刀を振り切った所、3人が固まっている所でブレスを放つ。
「っ…‼︎」
直撃した。切ることも何も出来なかった。
だが、少しずつ燃えたものが中心に集まって行く。
その中心には刀を持った。龍也がいた。
「魔力が吸収された?」
「何⁉︎その能力を持つ剣は、まるで水龍の…」
そして、二つの剣で斬りかかる。
カオスドラゴンは結界を展開しつつ避けようとするが、大原が雷を地面に流し込み動けなくする。
大原がここで地面に電流を流し込むことにより、磁石のように強い磁場を発生させ動けなくさせたのだ。
龍也の一つの剣は、吸収の能力。
もう一つの剣は、切断の能力。
故に、結界を貫通しつつ、カオスドラゴンに会心の一撃をくらわせた。
その一撃はカオスドラゴンを、一刀両断した。
「だから使いたくなかったんだ…この剣を」
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