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第一章 風の世界<フーリアスター>仲間集め編
23.魔王軍幹部討伐会議
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中に入ると大広間になっており、受付や掲示板などが置かれていた。言うなれば市役所に似ているかもしれない。
しかしながら空気は重い。なんせ、ここには猛者が揃いも揃っている。
パーティーだけでも8パーティーぐらいいる。
その人達が、こちらを見ている。
理由は単純で、神谷一行がいるからだろう。
何も言わないが、疑いの目は抑えられていない。
重い空気の中、奥の扉が開く。
「みんな、夜分遅くに集まってくれてありがとう。」
と、ギルドの団長、コルダ・エノスが現れる。
「今回みんなに集まってもらったのは他でもない、魔王軍幹部討伐会議をしていこうと思ったからだ。そのために私からは、この人たちに助っ人としてきてもらう事を決定した。それが、神谷の巫女…あれ?」
とこちらに気づいたようだった。
「大原君⁉︎うぇ?何故ここにいる⁉︎」
「いたので次いでに連れてきちゃった。」
「…それでいいのか、賢者よ。」
久方ぶりにこの感じを見た気がする。
「お久しぶりです。今回は、仲間との同意も得られたので参加しにきました。ダメでしょうか。」
エノスはうろたえながらも少しばかりほっとした感じだった。
「いや、君たちが来てくれたなら百人力なのは間違いないからね。むしろ、ありがたいくらいだ。」
良かった。承諾は得られた。
「おいおい団長さん、身内贔屓はその辺にしといて下さいよ。」と一つのパーティリーダーが文句を言う。
武器は大剣、それに見合った装備、筋力が備わっている。
「神谷の巫女は実例があるからいいとして、ノッポがこんな大事な作戦に組み込んでいいんですかい?ましてや周りが女ばかりとくる。夢見させるのも大概にした方がいいと思うんですがね。」
「いや、ヤローさんこの子達は…。」
「いいよ、エノス団長。今からでも実力を示してもいいけど、今回は会議をしに来た。時間の方は大丈夫なのか?」とミーナが冷静に対処した。
良かった、あまり大事にならなくて。と思ったが後ろはもっと大事だった。
アリサが悔しさあまりに暴れだしているが、それ以上に意外なのがユナさんがキレているように見える。
舐められるのは好きじゃなさそうだ。
「では、それを踏まえて、会議を進めていく。まずは、土龍救出の方にも言ってもらいたいパーティーもここに呼んでいる。」
なるほど。同時並行で行くのか。
「ヤローさん率いるパーティー、神谷一行、大原君のパーティー以外は、地龍救出の方へ向かって欲しい。」
「へぇ、まぁ足引っ張らなければなんでもいいけどな。」
「まぁこの人ほどぐいぐいとは言えませんが、戦場では静かにしていて貰いたいものです。」
「アタシらでちょいちょいとやっちゃいたいから邪魔だけはしないでねー」
「皆さん喧嘩越し過ぎますよ!とりあえず、頑張って下さいね!」
「ユカさん、フォローになってないよ。援護はするけど、僕たちは君たちのことを知らない。それは君たちの視点でも同じだ。だからこそ、僕は活躍とかはどうでもいい、実力で僕達を黙らせて見せてね。」
と一人一人が皮肉めいた事をいう。
(最後の人はごもっともだが)
「望むところダァ!」
「大原さん舐められっぱなしは性に合いません。やりましょう。」
「まぁ、確実に私達の出番は来るからそん時にな。」
「とりあえず、協力関係なのは間違いないんだ。頑張って行こう。」
とこちらも士気を高める。
「いざとなれば、俺と賢者様がフォローするからな。」
「いらないと思うけどね」
と賢者と団長はこちらに来るようだ。
「あれ?副団長は」
「龍救助の方に向かってもらった。神谷の巫女の噂を流したのはあいつだしな。いきなり出来る物でもないさ。」
確かにそうだ。ここで何かしらの情報が出れば大丈夫だろう。
「ではそれぞれ、陣形を確認してもらいたい。」
という事で、陣形を決めることに。
俺たちは最終的にこうなった。
前衛
エノス、ヤロー、キャミー、神谷一行
中距離
賢者、大原、ムラク、ユナ
後衛
アリサ、ミーナ、ユカ、ミナト
という感じだ。
後は、それぞれの作戦の説明をしてもらった。
端的に言うと。
今回、幹部が確認された場所は、森の中枢で怪しげな感じを醸し出していたところを、林業をやっていた人が報告してくれた。
その森には、厄災を起こすほどの龍がいるとされる。
そいつを操る、もしくは手名付けるために来たのかもしれない。
「そんな龍いるんですか?」
「今が平和なのはその竜のおかげだからなぁ。破壊と再生。人に罰を与えるのは、龍一体で充分だってことだな。」
龍の怒りってことか。
そいつは、首が5本あり、全ての属性に耐性を持つらしい。言うなれば、ヒュドラやヤマタノオロチを思い浮かべるといいだろう。
「因みに、昔聞いたんだが、そいつには名前が無いらしい。二つ名はあるが、正式な名はないらしい。結構ショックだったらしい。」
結構人間味がある龍が多いと思うのだが。
どう倒すかというと、適材適所だ。
団長が生きている間には厄災は起こらなかった。
対策は、完全に初見で行くしかない。けれど、幹部の方は、操る系の何かであるのは確かだ。
「少し考えているのは、大原の能力で、なんとかならないかというところだ。」
取り出す能力なら、能力の効果を取り出すことが出来るかもしれないと考えた。
「やってみます。」
割り振りは幹部3:龍7で行くことにした。
「あたしも作戦を考える。大体の能力とかは分かったけれど、戦い方までは分からないから、現地でやるよ。」
「そこまでは、僕の作戦で行きます」
と、ミナトが予測する。
「よし、そんな感じで行こう。明日に備えて今は休むように!では、解散!」
と会議は終了した。
しかしながら空気は重い。なんせ、ここには猛者が揃いも揃っている。
パーティーだけでも8パーティーぐらいいる。
その人達が、こちらを見ている。
理由は単純で、神谷一行がいるからだろう。
何も言わないが、疑いの目は抑えられていない。
重い空気の中、奥の扉が開く。
「みんな、夜分遅くに集まってくれてありがとう。」
と、ギルドの団長、コルダ・エノスが現れる。
「今回みんなに集まってもらったのは他でもない、魔王軍幹部討伐会議をしていこうと思ったからだ。そのために私からは、この人たちに助っ人としてきてもらう事を決定した。それが、神谷の巫女…あれ?」
とこちらに気づいたようだった。
「大原君⁉︎うぇ?何故ここにいる⁉︎」
「いたので次いでに連れてきちゃった。」
「…それでいいのか、賢者よ。」
久方ぶりにこの感じを見た気がする。
「お久しぶりです。今回は、仲間との同意も得られたので参加しにきました。ダメでしょうか。」
エノスはうろたえながらも少しばかりほっとした感じだった。
「いや、君たちが来てくれたなら百人力なのは間違いないからね。むしろ、ありがたいくらいだ。」
良かった。承諾は得られた。
「おいおい団長さん、身内贔屓はその辺にしといて下さいよ。」と一つのパーティリーダーが文句を言う。
武器は大剣、それに見合った装備、筋力が備わっている。
「神谷の巫女は実例があるからいいとして、ノッポがこんな大事な作戦に組み込んでいいんですかい?ましてや周りが女ばかりとくる。夢見させるのも大概にした方がいいと思うんですがね。」
「いや、ヤローさんこの子達は…。」
「いいよ、エノス団長。今からでも実力を示してもいいけど、今回は会議をしに来た。時間の方は大丈夫なのか?」とミーナが冷静に対処した。
良かった、あまり大事にならなくて。と思ったが後ろはもっと大事だった。
アリサが悔しさあまりに暴れだしているが、それ以上に意外なのがユナさんがキレているように見える。
舐められるのは好きじゃなさそうだ。
「では、それを踏まえて、会議を進めていく。まずは、土龍救出の方にも言ってもらいたいパーティーもここに呼んでいる。」
なるほど。同時並行で行くのか。
「ヤローさん率いるパーティー、神谷一行、大原君のパーティー以外は、地龍救出の方へ向かって欲しい。」
「へぇ、まぁ足引っ張らなければなんでもいいけどな。」
「まぁこの人ほどぐいぐいとは言えませんが、戦場では静かにしていて貰いたいものです。」
「アタシらでちょいちょいとやっちゃいたいから邪魔だけはしないでねー」
「皆さん喧嘩越し過ぎますよ!とりあえず、頑張って下さいね!」
「ユカさん、フォローになってないよ。援護はするけど、僕たちは君たちのことを知らない。それは君たちの視点でも同じだ。だからこそ、僕は活躍とかはどうでもいい、実力で僕達を黙らせて見せてね。」
と一人一人が皮肉めいた事をいう。
(最後の人はごもっともだが)
「望むところダァ!」
「大原さん舐められっぱなしは性に合いません。やりましょう。」
「まぁ、確実に私達の出番は来るからそん時にな。」
「とりあえず、協力関係なのは間違いないんだ。頑張って行こう。」
とこちらも士気を高める。
「いざとなれば、俺と賢者様がフォローするからな。」
「いらないと思うけどね」
と賢者と団長はこちらに来るようだ。
「あれ?副団長は」
「龍救助の方に向かってもらった。神谷の巫女の噂を流したのはあいつだしな。いきなり出来る物でもないさ。」
確かにそうだ。ここで何かしらの情報が出れば大丈夫だろう。
「ではそれぞれ、陣形を確認してもらいたい。」
という事で、陣形を決めることに。
俺たちは最終的にこうなった。
前衛
エノス、ヤロー、キャミー、神谷一行
中距離
賢者、大原、ムラク、ユナ
後衛
アリサ、ミーナ、ユカ、ミナト
という感じだ。
後は、それぞれの作戦の説明をしてもらった。
端的に言うと。
今回、幹部が確認された場所は、森の中枢で怪しげな感じを醸し出していたところを、林業をやっていた人が報告してくれた。
その森には、厄災を起こすほどの龍がいるとされる。
そいつを操る、もしくは手名付けるために来たのかもしれない。
「そんな龍いるんですか?」
「今が平和なのはその竜のおかげだからなぁ。破壊と再生。人に罰を与えるのは、龍一体で充分だってことだな。」
龍の怒りってことか。
そいつは、首が5本あり、全ての属性に耐性を持つらしい。言うなれば、ヒュドラやヤマタノオロチを思い浮かべるといいだろう。
「因みに、昔聞いたんだが、そいつには名前が無いらしい。二つ名はあるが、正式な名はないらしい。結構ショックだったらしい。」
結構人間味がある龍が多いと思うのだが。
どう倒すかというと、適材適所だ。
団長が生きている間には厄災は起こらなかった。
対策は、完全に初見で行くしかない。けれど、幹部の方は、操る系の何かであるのは確かだ。
「少し考えているのは、大原の能力で、なんとかならないかというところだ。」
取り出す能力なら、能力の効果を取り出すことが出来るかもしれないと考えた。
「やってみます。」
割り振りは幹部3:龍7で行くことにした。
「あたしも作戦を考える。大体の能力とかは分かったけれど、戦い方までは分からないから、現地でやるよ。」
「そこまでは、僕の作戦で行きます」
と、ミナトが予測する。
「よし、そんな感じで行こう。明日に備えて今は休むように!では、解散!」
と会議は終了した。
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