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五人の友達1
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何とか力を抑えることができたハクラだが、この力の正体を知らないことには今後力を振るったとき、危険が姉や仲間に及ぶことになる
「ハクラ・・・」
そんな心中を察したクロハは大丈夫だとハクラを抱え上げた
「ねぇ、あのおじさんどうする?」
詩季が指さす方にただ佇む紳士風の男
操られ、自由意思を消されているのか、命令がない限り動きそうにない
「この人も被害者なのかも」
近づいても動かない男
そこにハクラが刀を抜き
「ま、待ちなさいハクラ! なにを!」
スパッと斬った
「大丈夫だよお姉ちゃん」
男はドサリと倒れ込むと、うーんとうめいた
そしてゆっくり起きあがる
「私は、何をして・・・」
自身が置かれている状況が全く理解できないと言った表情
「確か妻と買い物に出て・・・。ハッ! ターニア!」
まわりを見回しながら妻らしき女性の名を呼ぶ
「ここは、君たちは誰だ? 何故私はこんなところに」
「落ち着いてください。私達もあなたが攫われた状況は理解できていませんが、あなたが望むなら元の世界に還すことも可能です」
「元の世界? それは一体どういうことなのかね? 私はどうなったんだ・・・。妻は? 娘は?」
何とも言えなかった
彼のように攫われ、洗脳されたり意思を奪われウルに協力させられていた者も少なくない
彼のように強力な力を持っている者ならなおさらだ
「・・・。すまない、気が動転してしまって。君らを攻めても仕方ないのだろうな。すまない、すまない」
彼は自ら落ち着きを取り戻し、ディスによってひとまず救世界へと送られることとなった
「先を急ぎましょう。彼のような被害者を救うためにも」
一息ついたところでクロハは疑問に思っていたことをハクラに聞いた
「何をしたのハクラ」
「あ、今のはね、変な線が見えたからそれを斬ったの。でね、力の使い方分かったかも」
ハクラが言うには、この力はみえないものを斬る力だそうだ
今のように洗脳を断ち切ったり、赤髪と青髪の二人を倒したように魂を斬ったりとだ
「なぜ突然分かったの?」
「うーん、私にも分かんないけど、なんだかそんなふうに使う気がしたんだ」
ハクラの力は確実にアウルに届くようになっている
それに呼応するかのように、クロハの力も脈動していた
「ハクラ・・・」
そんな心中を察したクロハは大丈夫だとハクラを抱え上げた
「ねぇ、あのおじさんどうする?」
詩季が指さす方にただ佇む紳士風の男
操られ、自由意思を消されているのか、命令がない限り動きそうにない
「この人も被害者なのかも」
近づいても動かない男
そこにハクラが刀を抜き
「ま、待ちなさいハクラ! なにを!」
スパッと斬った
「大丈夫だよお姉ちゃん」
男はドサリと倒れ込むと、うーんとうめいた
そしてゆっくり起きあがる
「私は、何をして・・・」
自身が置かれている状況が全く理解できないと言った表情
「確か妻と買い物に出て・・・。ハッ! ターニア!」
まわりを見回しながら妻らしき女性の名を呼ぶ
「ここは、君たちは誰だ? 何故私はこんなところに」
「落ち着いてください。私達もあなたが攫われた状況は理解できていませんが、あなたが望むなら元の世界に還すことも可能です」
「元の世界? それは一体どういうことなのかね? 私はどうなったんだ・・・。妻は? 娘は?」
何とも言えなかった
彼のように攫われ、洗脳されたり意思を奪われウルに協力させられていた者も少なくない
彼のように強力な力を持っている者ならなおさらだ
「・・・。すまない、気が動転してしまって。君らを攻めても仕方ないのだろうな。すまない、すまない」
彼は自ら落ち着きを取り戻し、ディスによってひとまず救世界へと送られることとなった
「先を急ぎましょう。彼のような被害者を救うためにも」
一息ついたところでクロハは疑問に思っていたことをハクラに聞いた
「何をしたのハクラ」
「あ、今のはね、変な線が見えたからそれを斬ったの。でね、力の使い方分かったかも」
ハクラが言うには、この力はみえないものを斬る力だそうだ
今のように洗脳を断ち切ったり、赤髪と青髪の二人を倒したように魂を斬ったりとだ
「なぜ突然分かったの?」
「うーん、私にも分かんないけど、なんだかそんなふうに使う気がしたんだ」
ハクラの力は確実にアウルに届くようになっている
それに呼応するかのように、クロハの力も脈動していた
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