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開花6

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 ドームにつく五人
「ここからはあなた達だけで」
「え?」
 メシアはそう言うと五人を残していってしまった
「えっと、ここで何をすればいいんだろう?」
「恐らくそれを考えることも含めての覚醒イベントってことだろうねぇ」
 ドームの中は薄暗いが、何かの気配、自然の香り、一つの世界と言ってもいいほどの密度があった
「あれ、あそこに何かあるよ」
 アーキアが見つけたのは地面に刺さった大きなカギのようなオブジェクト
 アモンが回してみようとしたがびくともしなかった
「あの、これみて下さい」
 今度はりえがカギから少し離れたところに何かが書かれた石板を見つけた
 これも動かそうとして見たが、どんな質量があるのか全く持ちあがらない
「えっと、なになに、明日はない。未来は閉ざされた。終末の獣は解き放たれた、黄昏の碑文をここへ」
 意味が分からない
 ただ難解な言葉を並べているだけのように見える
「終末の獣。これは聞いたことがある。地球において滅亡、終末の時に現れる何かだ」
「何か?」
「僕も詳しくは知らない。ただ、ヤバイってことは知ってる」
「それがここにいるってことなのかねぇ」
「それはないと思うよ。何せ地球の話だからね、これ」
「地球って、アモンやりえの故郷かい?」
「はい」
 地球のキリスト教での教え
 聖書に書かれた終末について
 そこには終末の獣が現れるというものがある
 それがなぜここに書かれているのか
「ともかく気を付けて探索しましょう。ここが建物の中なんて信じれないわ」
 レノンナが全員に注意を促す
 そう、彼女もまたアモンよりも悩んでいた
 彼女の力はもはやウルには通じないだろう
 種のまま育たない彼女の力は未だなんの芽も発芽していない
 だがメシアは、彼女こそがこの五人を率いるにふさわしい力を得ると考えていた
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