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想像で創造する女神15
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到着した猫の国の使者
丸眼鏡に細い目、何か企んでいそうなにやけた顔
彼はネコの国の大臣で、政治の勉強中である殿のミケに変わって政治をまとめるブチという青年だ
「これはこれはハタ様、本日はお日柄もよく・・・」
「要件は?」
「フフ、これはまた手厳しい」
見るからにハタはブチのことが嫌いなようだ
あからさまに敵意をむき出しにしている
「本日はこの書状を持ってまいりました」
ブチは懐から巻物を取り出して渡す
そこにはこう書かれていた
「本日牛の月、七の日をもってネコの国とネの国の同盟を破棄することとする、ミケ・・・。そんな、嘘です! ミケちゃんがそんなこと言うはずないです!」
「そうは言われましても、ミケ様のご意思ですので私には何とも。そうですよねミケ様?」
ブチの後ろにフードを目深にかぶった小さな少女がいた
フードを取る少女
「ミケちゃん!」
どうやらその少女がミケだったようだ
「ハタ、これは私の意思なの。だから、明日から戦争なの。あなたの領地、ぜーんぶもらってやるの。あなたはその後私のペットになるの!」
ミケの様子は明らかにおかしかった
目は虚ろで焦点が合っていない
「ミケちゃん・・・。ブチ! ミケちゃんに何をしたの!?」
「言いがかりはおよしなさい。全てミケ様のご意思によるもの、私は何もしておりません」
「しらじらしい嘘を!」
ハツカがクナイを構えてとびかかる
しかしあっさりと後ろにいた護衛に止められ、蹴りを腹部に入れられて倒れ込んだ
「うぐ」
「さて、私達は戦争の準備で忙しいのでこれで。あ、今襲うのは条例違反ですよ。ここは正々堂々、正面からやり合おうではありませんか」
ニタニタと笑いながらブチはミケを連れ、護衛と共に帰ってしまった
「大丈夫、ハツカ」
「はい、しかし一体何が起こっているのでしょう? あのお優しいミケ様があのように戦争を望まれるなど」
「わかんない。でも、ブチがきっと何かしたんだ。やっぱりあいつは怪しいと思ってた!」
「これから戦争になります。女神様、女神様はどうかお逃げください。この国は、まもなくなくなります」
「私達も精いっぱい抵抗するつもりだけど、十中八九負けちゃう。だから、女神様は他の国にでも行って観光を楽しんでください」
「それはできません」
「ですが」
「ここまで聞いてしまったのです。本来世界の事情に介入するのは女神のすることではありませんが、あの様子、どうやら私達の知る者の手でやられている可能性があります」
「ウルっすね!」
プリシラはブチを見たときから感じていた
この世界にはないはずの魔法の気配を
丸眼鏡に細い目、何か企んでいそうなにやけた顔
彼はネコの国の大臣で、政治の勉強中である殿のミケに変わって政治をまとめるブチという青年だ
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「要件は?」
「フフ、これはまた手厳しい」
見るからにハタはブチのことが嫌いなようだ
あからさまに敵意をむき出しにしている
「本日はこの書状を持ってまいりました」
ブチは懐から巻物を取り出して渡す
そこにはこう書かれていた
「本日牛の月、七の日をもってネコの国とネの国の同盟を破棄することとする、ミケ・・・。そんな、嘘です! ミケちゃんがそんなこと言うはずないです!」
「そうは言われましても、ミケ様のご意思ですので私には何とも。そうですよねミケ様?」
ブチの後ろにフードを目深にかぶった小さな少女がいた
フードを取る少女
「ミケちゃん!」
どうやらその少女がミケだったようだ
「ハタ、これは私の意思なの。だから、明日から戦争なの。あなたの領地、ぜーんぶもらってやるの。あなたはその後私のペットになるの!」
ミケの様子は明らかにおかしかった
目は虚ろで焦点が合っていない
「ミケちゃん・・・。ブチ! ミケちゃんに何をしたの!?」
「言いがかりはおよしなさい。全てミケ様のご意思によるもの、私は何もしておりません」
「しらじらしい嘘を!」
ハツカがクナイを構えてとびかかる
しかしあっさりと後ろにいた護衛に止められ、蹴りを腹部に入れられて倒れ込んだ
「うぐ」
「さて、私達は戦争の準備で忙しいのでこれで。あ、今襲うのは条例違反ですよ。ここは正々堂々、正面からやり合おうではありませんか」
ニタニタと笑いながらブチはミケを連れ、護衛と共に帰ってしまった
「大丈夫、ハツカ」
「はい、しかし一体何が起こっているのでしょう? あのお優しいミケ様があのように戦争を望まれるなど」
「わかんない。でも、ブチがきっと何かしたんだ。やっぱりあいつは怪しいと思ってた!」
「これから戦争になります。女神様、女神様はどうかお逃げください。この国は、まもなくなくなります」
「私達も精いっぱい抵抗するつもりだけど、十中八九負けちゃう。だから、女神様は他の国にでも行って観光を楽しんでください」
「それはできません」
「ですが」
「ここまで聞いてしまったのです。本来世界の事情に介入するのは女神のすることではありませんが、あの様子、どうやら私達の知る者の手でやられている可能性があります」
「ウルっすね!」
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