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芽吹き3
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炎の精霊となったその燃え盛る体のままアモンに抱き着くライナ
この炎は熱いわけではない
自分で調節できるからだ
アモンへの愛はどんどん強くなっていく
あの時、助けに来てくれたアモンが彼女にとっては白馬の騎士に見えたことだろう
「ああアモン様、共にこうしていられることを嬉しく思います」
「ハハ、ありがとうライナ。こんな僕を慕ってくれて」
純粋にアモンは嬉しかった
自分が悪魔だと分かっているにもかかわらず変わらぬ愛を注いでくれるライナ
仲間たちとはまた別の感情を彼女から受け、アモンの心は満たされていた
親代わりだった人間の愛とも、仲間たちとの絆とも違った純粋な好意の愛
「そろそろつくから離れてもらってもいいかな?」
「はい!」
すっと離れて一緒に疑似太陽の近くを飛ぶ
燃え盛っているため高温だが、二人には少し熱いサウナ程度だった
「入口、見当たりませんね」
「いや、これたぶんこうすれば」
アモンは炎に手を突っ込んでこじ開けるように手で押しのけた
「ほら、これで中に入れる」
どうやら炎が覆っていたのは球体で、その炎に包まれていた球体の扉がアモンには見えていたようだ
その扉を開いて中に入る
「廊下、ですね」
「廊下だね」
入ってすぐに長い廊下になっていた
ひとまず真っ直ぐに廊下を進む
「かなり広いね。迷宮みたいになってるのかな?」
「だとしたら急がないとですね。こうしている間にもまた水が干上がってしまいますから」
「ああ」
長い長い廊下を進むと分かれ道になっていた
「右と左、どっちに行くべきか・・・。こういう迷宮の場合左手を壁につけながら進むといいって聞いたことがある。僕らもそうしようか」
「アモン様のお好きに! 私はアモン様の後をつつましやかについてまいります」
分かれ道を左へ進み、手をついて歩く
その先の分かれ道も左、左とずっと進んでいくと行き止まりだった
「何もないですね」
「仕方ないさっきの所を右に行こう」
戻って右へ
そのまままた左に手をついて進んだ
すると先には扉が一つあった
「開けるよ、離れて」
「はい!」
危険がないか確認しながらゆっくり扉を開ける
そこはアパートの一室のような部屋になっていた
「なんだこれは」
「分かりかねます。人が住んでいる形跡何でしょうが・・・」
さっきまで誰かいたのか、飲みさしのコーヒーが机の上にある
「行こう、これ以上調べても何も出てこなさそうだ」
部屋を調べてもこの球体に関するものは何もなかった
仕方なく部屋を出てからまた散策に戻った
それから約二時間後
最初の分かれ道にまで戻ってきた
残りの道はどれも行き止まりか先ほどの部屋のような場所しかなく、何も情報が掴めなかった
それにこの球体の住人とは一人も出会っていない
「こっちの道にいるのか、それとも・・・」
ともかく探索しないことには何もわからないと二人は右の方の道へと進んだ
この炎は熱いわけではない
自分で調節できるからだ
アモンへの愛はどんどん強くなっていく
あの時、助けに来てくれたアモンが彼女にとっては白馬の騎士に見えたことだろう
「ああアモン様、共にこうしていられることを嬉しく思います」
「ハハ、ありがとうライナ。こんな僕を慕ってくれて」
純粋にアモンは嬉しかった
自分が悪魔だと分かっているにもかかわらず変わらぬ愛を注いでくれるライナ
仲間たちとはまた別の感情を彼女から受け、アモンの心は満たされていた
親代わりだった人間の愛とも、仲間たちとの絆とも違った純粋な好意の愛
「そろそろつくから離れてもらってもいいかな?」
「はい!」
すっと離れて一緒に疑似太陽の近くを飛ぶ
燃え盛っているため高温だが、二人には少し熱いサウナ程度だった
「入口、見当たりませんね」
「いや、これたぶんこうすれば」
アモンは炎に手を突っ込んでこじ開けるように手で押しのけた
「ほら、これで中に入れる」
どうやら炎が覆っていたのは球体で、その炎に包まれていた球体の扉がアモンには見えていたようだ
その扉を開いて中に入る
「廊下、ですね」
「廊下だね」
入ってすぐに長い廊下になっていた
ひとまず真っ直ぐに廊下を進む
「かなり広いね。迷宮みたいになってるのかな?」
「だとしたら急がないとですね。こうしている間にもまた水が干上がってしまいますから」
「ああ」
長い長い廊下を進むと分かれ道になっていた
「右と左、どっちに行くべきか・・・。こういう迷宮の場合左手を壁につけながら進むといいって聞いたことがある。僕らもそうしようか」
「アモン様のお好きに! 私はアモン様の後をつつましやかについてまいります」
分かれ道を左へ進み、手をついて歩く
その先の分かれ道も左、左とずっと進んでいくと行き止まりだった
「何もないですね」
「仕方ないさっきの所を右に行こう」
戻って右へ
そのまままた左に手をついて進んだ
すると先には扉が一つあった
「開けるよ、離れて」
「はい!」
危険がないか確認しながらゆっくり扉を開ける
そこはアパートの一室のような部屋になっていた
「なんだこれは」
「分かりかねます。人が住んでいる形跡何でしょうが・・・」
さっきまで誰かいたのか、飲みさしのコーヒーが机の上にある
「行こう、これ以上調べても何も出てこなさそうだ」
部屋を調べてもこの球体に関するものは何もなかった
仕方なく部屋を出てからまた散策に戻った
それから約二時間後
最初の分かれ道にまで戻ってきた
残りの道はどれも行き止まりか先ほどの部屋のような場所しかなく、何も情報が掴めなかった
それにこの球体の住人とは一人も出会っていない
「こっちの道にいるのか、それとも・・・」
ともかく探索しないことには何もわからないと二人は右の方の道へと進んだ
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