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守り人27
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サクラ姫がいなくなってから数ヵ月、次の女王になったサクラの右腕だった女性エンリは珍客に少し戸惑っていたが、サクラから教わった冷静さを発揮し、キキリリを応対する
「それでキキリリちゃん、その主様というのはどんな人なのかな?」
「主様は綺麗で可愛くて強くて優しくて素晴らしくて素晴らしい人なの!」
「う、うん、身体的特徴を教えて欲しいかな」
「女性なの」
「あ、うん、他には?」
「可愛いの!」
「あうん」
埒が明かなかった
キキリリはひとえに言うと頑張り屋で幼稚
舌ったらずなところがあり、言葉を絞り出すのも苦手だった
しかし要点はちゃんと言葉に含まれているため、しっかりと聞いて理解すれば何を言っているのか分かるようになる
その点でエンリは適任と言えた
必死になって話すキキリリの言葉を頭でまとめ、要点を抜き出して理解したのだ
「なるほど、その主様は全ての世界を創り出した人の娘さんなのね? それにしても驚いたわ。神様が世界を作ったと思っていたのに違うのね」
「そうなの! あなたよくわかってるの!」
「ありがとうキキリリちゃん。でもごめんなさいね、あなたの主様はこの世界では見られていないわ。そんなにすごい力を持ってる人なら私が感知できないはずないもの」
「そっか、ありがとうなの! キキリリは次の世界に行くことにするの」
「ええ、頑張ってねキキリリちゃん。あそうだ、これをあげるわね」
エンリは自分の懐から包み紙を取り出した
「これは?」
「桜餅よ。美味しいから食べてみてね」
この世界の名物である桜餅
もちろん初代女王のサクラが作った料理で、国民食として親しまれている
「ありがとうなの! はむっ、モグモグ・・・。おいしいの!」
もらった餅全てを平らげてキキリリはシュンとその場から消えた
「世界を作った者・・・。サクラ様なら何か知っているのでしょうか?」
首を傾げ、懐からまた桜餅を取り出すと、一個を口に頬張って食べた
「それでキキリリちゃん、その主様というのはどんな人なのかな?」
「主様は綺麗で可愛くて強くて優しくて素晴らしくて素晴らしい人なの!」
「う、うん、身体的特徴を教えて欲しいかな」
「女性なの」
「あ、うん、他には?」
「可愛いの!」
「あうん」
埒が明かなかった
キキリリはひとえに言うと頑張り屋で幼稚
舌ったらずなところがあり、言葉を絞り出すのも苦手だった
しかし要点はちゃんと言葉に含まれているため、しっかりと聞いて理解すれば何を言っているのか分かるようになる
その点でエンリは適任と言えた
必死になって話すキキリリの言葉を頭でまとめ、要点を抜き出して理解したのだ
「なるほど、その主様は全ての世界を創り出した人の娘さんなのね? それにしても驚いたわ。神様が世界を作ったと思っていたのに違うのね」
「そうなの! あなたよくわかってるの!」
「ありがとうキキリリちゃん。でもごめんなさいね、あなたの主様はこの世界では見られていないわ。そんなにすごい力を持ってる人なら私が感知できないはずないもの」
「そっか、ありがとうなの! キキリリは次の世界に行くことにするの」
「ええ、頑張ってねキキリリちゃん。あそうだ、これをあげるわね」
エンリは自分の懐から包み紙を取り出した
「これは?」
「桜餅よ。美味しいから食べてみてね」
この世界の名物である桜餅
もちろん初代女王のサクラが作った料理で、国民食として親しまれている
「ありがとうなの! はむっ、モグモグ・・・。おいしいの!」
もらった餅全てを平らげてキキリリはシュンとその場から消えた
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首を傾げ、懐からまた桜餅を取り出すと、一個を口に頬張って食べた
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