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神と鬼神3
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三人の鬼神と一人の妖怪族、それに僕という女神
自分で自分のことを女神って言うのは照れるけど実際そうなっちゃってるんだから仕方がない
すでにハルナさんの準備は万端みたいだ
彼女一人がこの世界からついて行くんだけど、彼女は一人で四人分だからね
実質僕らは全員で八人と一柱になる
「おっし、じゃあ掴まって! この天才的超能力者のハルナちゃん様がみんなを過去の世界に送っちゃうよ!」
バチバチとした火花のような静電気のような妖力がハルナさんを包み込む
「時空連動帯にアクセス。未来、現在、過去、遡って・・・。よーーーしよしよし捕捉した! リディエラちゃんの世界の過去。うわ何この気配。ちょっと何と戦うつもり!?」
「そうだね、行けば分かると思うけど、創造主様、かな?」
ハルナさんが開いた時空のゲートをくぐりつつ僕はそう答えた
「ふん、まあ時間を操れるこのハルナ様がいざとなったら助けてあげるわ」
春の桜のようなピンク色の髪をボサつかせ、眼鏡をクイッと上にあげつつハルナさんは僕達と一緒にゲートをくぐった
「リディちゃん!」
くぐった瞬間に僕に抱き着く精霊
僕の母さんだった
「母さん、苦しいよ」
「ごめんなさい、あら? クロハちゃんにハクラちゃんもいるのねぇ。これは歓迎会かしら!」
「違います母さん! 今この世界に危機が! 消滅の危機が迫って」
ピキンと首すじあたりに恐ろしいほどの力を持った気配がする
それはこの場にいた鬼神、妖怪、精霊やハルナさんも気づいたようで、すぐに僕の転移によってそれが現れた場所へと移動した
「ここは」
「カイトさんが守護する異界の扉前ですリディエラ様」
やっぱりそうだった
扉が壊れてる上に周囲が崩壊しているから分かりにくかったけど、間違いない
その崩壊に巻き込まれたのか、カイトさんとアンミツ姫がボロボロの姿で立ち上がろうとしていた
「リディエラ、お主、来てくれたのか」
「く、僕ともあろう者が、これじゃ守護者失格だね」
よかった、どっちもけがはしてるけど大丈夫そうだ
その崩壊を招いたモノ
それが空中に浮かび、虚ろな目でこちらを見ていた
「お前が僕の世界を壊した・・・。許さない!」
僕は飛び上がってそいつを魔法で攻撃したけど、その全てはただ指で撫でただけで消えた
「気を付けてリディエラちゃん。こいつ、今までここで食い止めてきた敵とはまったく違う! 異質だ」
「ええ、こいつは創造主、いや、今はただの破壊主です。僕が、止める!」
今撃った魔法で少しわかったことがある
こいつは魔力を全く持ってないんだ
それどころか神力も気力も仙力も、ありとあらゆる力の流れを感じない
それなのにこの異質で危険な気配を発している
敵は首をかしげてこっちを見ている
見たところ僕とそう変わらない年齢だ
一瞬そう考えたとき、敵は僕の目の前に急に立っていた
瞬きすらしていない刹那の中で、全く気取られることなく僕の前に
「この!」
精霊魔法、古代魔法、神代魔法とギアを上げて攻撃していった
唯一神代魔法は手のひらで受けていただけで結果は変わらない
それなら
「根源魔法、生!!」
この魔法はまだまだ未知だ。でも今出来ることはすべてやる!
パーっと緑の光がまばゆく光り、敵を包む
その中で敵が頭を抱えて苦しんでいるのが見えた
「あ、うう、メル、カ、ワタシ、愛し・・・・、アアアアアアアアアアアア!!」
悲鳴によって僕の根源魔法が吹き飛んだ
その衝撃波で僕も仲間もみんなが吹っ飛んでいく
「この! もう一度根源魔法!」
プスン
なんで? なんで今出てくれないんだ!
いくら撃とうとしてもまったくでない
どうして? 魔力も神力もまだまだ余力はある
慌てているうちに敵がおとなしくなった
その虚ろな目には涙が一筋流れ出る
「なんで泣いて・・・」
「リディエラちゃん! 追い打ちを!」
鬼神やカイトさん、アンミツ姫、仲間たちが一斉に敵である彼女に集中砲火
今度は指や手で止めることはせず、その全てが直撃していた
「あ、う、メル・・・」
彼女はそのまま地面に落ちて気を失った
自分で自分のことを女神って言うのは照れるけど実際そうなっちゃってるんだから仕方がない
すでにハルナさんの準備は万端みたいだ
彼女一人がこの世界からついて行くんだけど、彼女は一人で四人分だからね
実質僕らは全員で八人と一柱になる
「おっし、じゃあ掴まって! この天才的超能力者のハルナちゃん様がみんなを過去の世界に送っちゃうよ!」
バチバチとした火花のような静電気のような妖力がハルナさんを包み込む
「時空連動帯にアクセス。未来、現在、過去、遡って・・・。よーーーしよしよし捕捉した! リディエラちゃんの世界の過去。うわ何この気配。ちょっと何と戦うつもり!?」
「そうだね、行けば分かると思うけど、創造主様、かな?」
ハルナさんが開いた時空のゲートをくぐりつつ僕はそう答えた
「ふん、まあ時間を操れるこのハルナ様がいざとなったら助けてあげるわ」
春の桜のようなピンク色の髪をボサつかせ、眼鏡をクイッと上にあげつつハルナさんは僕達と一緒にゲートをくぐった
「リディちゃん!」
くぐった瞬間に僕に抱き着く精霊
僕の母さんだった
「母さん、苦しいよ」
「ごめんなさい、あら? クロハちゃんにハクラちゃんもいるのねぇ。これは歓迎会かしら!」
「違います母さん! 今この世界に危機が! 消滅の危機が迫って」
ピキンと首すじあたりに恐ろしいほどの力を持った気配がする
それはこの場にいた鬼神、妖怪、精霊やハルナさんも気づいたようで、すぐに僕の転移によってそれが現れた場所へと移動した
「ここは」
「カイトさんが守護する異界の扉前ですリディエラ様」
やっぱりそうだった
扉が壊れてる上に周囲が崩壊しているから分かりにくかったけど、間違いない
その崩壊に巻き込まれたのか、カイトさんとアンミツ姫がボロボロの姿で立ち上がろうとしていた
「リディエラ、お主、来てくれたのか」
「く、僕ともあろう者が、これじゃ守護者失格だね」
よかった、どっちもけがはしてるけど大丈夫そうだ
その崩壊を招いたモノ
それが空中に浮かび、虚ろな目でこちらを見ていた
「お前が僕の世界を壊した・・・。許さない!」
僕は飛び上がってそいつを魔法で攻撃したけど、その全てはただ指で撫でただけで消えた
「気を付けてリディエラちゃん。こいつ、今までここで食い止めてきた敵とはまったく違う! 異質だ」
「ええ、こいつは創造主、いや、今はただの破壊主です。僕が、止める!」
今撃った魔法で少しわかったことがある
こいつは魔力を全く持ってないんだ
それどころか神力も気力も仙力も、ありとあらゆる力の流れを感じない
それなのにこの異質で危険な気配を発している
敵は首をかしげてこっちを見ている
見たところ僕とそう変わらない年齢だ
一瞬そう考えたとき、敵は僕の目の前に急に立っていた
瞬きすらしていない刹那の中で、全く気取られることなく僕の前に
「この!」
精霊魔法、古代魔法、神代魔法とギアを上げて攻撃していった
唯一神代魔法は手のひらで受けていただけで結果は変わらない
それなら
「根源魔法、生!!」
この魔法はまだまだ未知だ。でも今出来ることはすべてやる!
パーっと緑の光がまばゆく光り、敵を包む
その中で敵が頭を抱えて苦しんでいるのが見えた
「あ、うう、メル、カ、ワタシ、愛し・・・・、アアアアアアアアアアアア!!」
悲鳴によって僕の根源魔法が吹き飛んだ
その衝撃波で僕も仲間もみんなが吹っ飛んでいく
「この! もう一度根源魔法!」
プスン
なんで? なんで今出てくれないんだ!
いくら撃とうとしてもまったくでない
どうして? 魔力も神力もまだまだ余力はある
慌てているうちに敵がおとなしくなった
その虚ろな目には涙が一筋流れ出る
「なんで泣いて・・・」
「リディエラちゃん! 追い打ちを!」
鬼神やカイトさん、アンミツ姫、仲間たちが一斉に敵である彼女に集中砲火
今度は指や手で止めることはせず、その全てが直撃していた
「あ、う、メル・・・」
彼女はそのまま地面に落ちて気を失った
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