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鬼神たち4
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次なる世界では凶悪な犯罪者が組織立って世界中の人々を脅かしている世界だった
能力者も数多く、その能力で人々を脅かす者と人々を守る者とに分かれていた
ただ鬼神たちにとってはそんな能力など蚊が刺す程度のようなもので、この世界では強力で手に負えないとしても彼女達の力の前では無力だった
そして簡単に世界を救ってしまう
彼女たちが今巡っている世界は下位世界と呼ばれており、ウルたちが目を付けていない世界だ
その上に中位の世界、そしてリディエラや鬼神たちが住んでいる世界は上位に位置する世界だった
世界を救い、また次の世界へと旅立つ
そんなことを繰り返しながら九人の鬼神は進んだ
「なんかおかしいっすね」
「何がです?」
「あたしらランダムに世界を飛んでるんすよね? それならもっと強いやつらがいる世界に行ってもおかしくないっすよね」
「それはそうだけど、たまたまじゃ?」
「うーん、でもさー、あーしの勘もなんか変だって言ってんだよねー」
アカネとマリハは生まれついての感覚派で、その勘はよく当たる
それ故にこの世界渡りが何かの意志によるものだと思えてならない
「罠って~こと~?」
「そうじゃないと思うっす。なんだか導いてくれてるような感じっすね」
アカネとマリハ二人が言うならと、他の鬼神たちはそのまま世界を渡ることに同意した
次の世界は少し変わっている世界だった
何もかもが暗く、まるで闇に包まれているかのような世界
まるで回廊のようで、アカネが炎のちからで 照らしたことでようやく道が見えるほどだ
その道をただ真っ直ぐ進んでいると看板が見え、そこにはようこそ闇人の街へと描かれている
そしてその先にあるのは、かなり発展した街だった
全員が目を丸くして驚くほどの高層ビル群に、様々な乗り物を乗りこなす褐色の肌の人々
彼らは看板に描かれているように、闇人という人種だ
そんな闇人達はアカネたちを見つけると走って行って全員が頭を深く下げた
「ようこそおいでくださいました! 主様がお待ちです。あなた方のお仲間もそちらにいらしています」
アカネたちは顔を見合わせ、闇人について行く
街を通り過ぎ、荒野のような何もない空間に出た
そこの崖のような場所に一つぽっかりと穴が開いてある
闇人に続いてその穴に入って行くとそこはたくさんの機械や機器が置かれた部屋となっていた
「来たぜな。ほれハクラ、クロハ、リディエラ、抱きしめてやるといいぜな」
「アカネ! キキ! ソウカ! それに皆・・・。よかった、生きていてくれた」
ハクラはアカネに抱き着いてわんわん泣き始める」
「ハ、ハクラちゃん痛いっす・・・。なんでそんなに小さくなっちゃったんすか?」
話すことはたくさんある
お互いにだ
だが今はまずやるべきことがある
ウルが見つけるよりも早く、詩季と合流する必要がある
時を操る力を持つ彼女が今まで見つからなかったのは時を操る人格がずっと内側に隠れていたからだろう
詩季ナンバー4のハルナ
始めのうちは時を少しの間止める、戻す、進めることしかできなかった
だがつい最近になって彼女の力は飛躍的に高まっている
そのためか以前にもましてハルナは表に出なくなった
自分の力が危険であると理解しているからだ
「おたがい色々あるだろうけど、俺様がお前たちをあの世界に送るぜな。早く行ってその詩季とやらを保護するんだぜな!」
パリケルは胸元から小さな装置を取り出す
その装置にはボタンが一つついているだけだ
そのボタンを押すと、リディエラ含め全員が一基に転送された
「頼んだぜな」
パリケルはすっとモニターに向き直ってキリっと眉を吊り上げて四号と五号と共に世界の管理に戻った
能力者も数多く、その能力で人々を脅かす者と人々を守る者とに分かれていた
ただ鬼神たちにとってはそんな能力など蚊が刺す程度のようなもので、この世界では強力で手に負えないとしても彼女達の力の前では無力だった
そして簡単に世界を救ってしまう
彼女たちが今巡っている世界は下位世界と呼ばれており、ウルたちが目を付けていない世界だ
その上に中位の世界、そしてリディエラや鬼神たちが住んでいる世界は上位に位置する世界だった
世界を救い、また次の世界へと旅立つ
そんなことを繰り返しながら九人の鬼神は進んだ
「なんかおかしいっすね」
「何がです?」
「あたしらランダムに世界を飛んでるんすよね? それならもっと強いやつらがいる世界に行ってもおかしくないっすよね」
「それはそうだけど、たまたまじゃ?」
「うーん、でもさー、あーしの勘もなんか変だって言ってんだよねー」
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それ故にこの世界渡りが何かの意志によるものだと思えてならない
「罠って~こと~?」
「そうじゃないと思うっす。なんだか導いてくれてるような感じっすね」
アカネとマリハ二人が言うならと、他の鬼神たちはそのまま世界を渡ることに同意した
次の世界は少し変わっている世界だった
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まるで回廊のようで、アカネが炎のちからで 照らしたことでようやく道が見えるほどだ
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そしてその先にあるのは、かなり発展した街だった
全員が目を丸くして驚くほどの高層ビル群に、様々な乗り物を乗りこなす褐色の肌の人々
彼らは看板に描かれているように、闇人という人種だ
そんな闇人達はアカネたちを見つけると走って行って全員が頭を深く下げた
「ようこそおいでくださいました! 主様がお待ちです。あなた方のお仲間もそちらにいらしています」
アカネたちは顔を見合わせ、闇人について行く
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そこの崖のような場所に一つぽっかりと穴が開いてある
闇人に続いてその穴に入って行くとそこはたくさんの機械や機器が置かれた部屋となっていた
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「アカネ! キキ! ソウカ! それに皆・・・。よかった、生きていてくれた」
ハクラはアカネに抱き着いてわんわん泣き始める」
「ハ、ハクラちゃん痛いっす・・・。なんでそんなに小さくなっちゃったんすか?」
話すことはたくさんある
お互いにだ
だが今はまずやるべきことがある
ウルが見つけるよりも早く、詩季と合流する必要がある
時を操る力を持つ彼女が今まで見つからなかったのは時を操る人格がずっと内側に隠れていたからだろう
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自分の力が危険であると理解しているからだ
「おたがい色々あるだろうけど、俺様がお前たちをあの世界に送るぜな。早く行ってその詩季とやらを保護するんだぜな!」
パリケルは胸元から小さな装置を取り出す
その装置にはボタンが一つついているだけだ
そのボタンを押すと、リディエラ含め全員が一基に転送された
「頼んだぜな」
パリケルはすっとモニターに向き直ってキリっと眉を吊り上げて四号と五号と共に世界の管理に戻った
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