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利善とレイドの異世界旅14
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ほぼ全員がこの世界へ散った頃のこと、アインドーバの耳に響いた爆音
すぐに立ち上がってレイドと利善に呼びかけて警戒させる
来ていた大隊は既にこの場にはいないが、散って行った誰かが襲われた可能性がある
アインドーバはすぐに熱源探知を使って周囲を見てみた
案の定高熱を放つ炎が上がっているのが見え、すぐに駆け付けたが遅かった
つい先ほどその方向に向かったはずの数人が黒焦げ、そしてバラバラになって転がっていた
「爆発、爆撃、恐らくそう言った類の能力みたいね可哀そうに・・・」
アインドーバは死んでしまった仲間を弔い、能力の炎で死体を焼いた
その直後にまた爆発
すぐに現場に駆け付けたがまた一足遅かったようだ
やはり先ほどと同じく仲間が焦げて死んでいた
「く、なんだこれは! アインドーバさん! 何かわからないんですか!?」
「無理よ利善ちゃん、ここには爆発の痕跡しかないの。全くないのよ、力の痕跡がね」
「と言うことはこれは爆弾でやられているのではないですか?」
死体を見たことで涙目になり、吐きそうにながらもレイドは死体の周りを見てみた
「ほらこれです。配線や部品、暗闇だとよくわかりませんが恐らく爆弾の破片です、うっぷ」
レイドが指さす場所に転がる壊れた機械の部品
「爆弾はよくわからないが、確かに力を感じない。レイドの言うことは間違ってないと思うがどうだろうアインドーバさん」
「ええそうね、お手柄よレイドちゃん。私はカーヴィーちゃんと連絡を取るから警戒をお願い」
アインドーバは脇の下あたりから小型無線機のようなものを取り出し、カーヴィーとの連絡を試みた
しかしどういうわけか彼との連絡が取れない
「まずいわね。恐らくあたくし達は敵の罠にしっかりとハマったみたい。もう囲まれてる」
どうやら死体に気を取られているうちに回りを取り囲まれたようで、周囲にはギラギラと光る目やあざ笑う声が聞こえてくる
「あたくしから離れないで。利善ちゃん、協力して」
「はい!」
アインドーバが炎の壁を作り周囲を囲み、さらに利善が空間によって結界を張った
守りに徹するつもりである
アインドーバはともかく、守りに回った利善の力は鉄壁と言ってもいい
当然の如く敵は一斉攻撃をしてきたが、アインドーバの炎に減圧され、利善の空間によって防がれた
躍起になった敵はそれでもなお打ち込み続けるが、やがて一人また一人と諦めていく
「はいはいはいやめやめ、お前らまーるで役に立ってねぇの。死ぬか?」
「ひ、ひぃ!」
あのめんどくさそうに話す男の声、最初に襲ってきた男で間違いない
取り囲んでいる者たちはどうやらその男の命で襲ってきたようだ
「あーあ、またどっかで補充しなきゃだな」
男はニタリと笑うと一瞬で周囲を囲んでいた者たちを消し飛ばした
「あーやんなっちゃうってね。お前らめんどくさいよほんと、何結界なんて貼ってんのよ。まあ崩せるんだけど」
男はパチンと指を鳴らした
すると利善の空間が崩れ去った
「まずい!」
利善はすぐに次の結界を作り出したがそれもすぐに崩れた
「何者かが壊してるのよ! そいつを倒さないと!」
アインドーバの声で周囲を見るが、男の他には気配がない
アインドーバの目でも男以外を捕らえることはできなかった
「あー無理無理、ここにいないからな」
男はクククと笑いながら近づいてくる
絶体絶命、アインドーバの炎では軽い男の攻撃くらいなら防げるだろうが、本気の攻撃は無理だろう
男の手が真っ黒な炎に包まれ、津波のような流れる炎
包まれれば瞬時に灰も残さず消えることは明白
全員がもうだめだと目をつぶった瞬間
「させねぇっての!」
黄金の鎧を着た何者かがその炎を消し飛ばした
すぐに立ち上がってレイドと利善に呼びかけて警戒させる
来ていた大隊は既にこの場にはいないが、散って行った誰かが襲われた可能性がある
アインドーバはすぐに熱源探知を使って周囲を見てみた
案の定高熱を放つ炎が上がっているのが見え、すぐに駆け付けたが遅かった
つい先ほどその方向に向かったはずの数人が黒焦げ、そしてバラバラになって転がっていた
「爆発、爆撃、恐らくそう言った類の能力みたいね可哀そうに・・・」
アインドーバは死んでしまった仲間を弔い、能力の炎で死体を焼いた
その直後にまた爆発
すぐに現場に駆け付けたがまた一足遅かったようだ
やはり先ほどと同じく仲間が焦げて死んでいた
「く、なんだこれは! アインドーバさん! 何かわからないんですか!?」
「無理よ利善ちゃん、ここには爆発の痕跡しかないの。全くないのよ、力の痕跡がね」
「と言うことはこれは爆弾でやられているのではないですか?」
死体を見たことで涙目になり、吐きそうにながらもレイドは死体の周りを見てみた
「ほらこれです。配線や部品、暗闇だとよくわかりませんが恐らく爆弾の破片です、うっぷ」
レイドが指さす場所に転がる壊れた機械の部品
「爆弾はよくわからないが、確かに力を感じない。レイドの言うことは間違ってないと思うがどうだろうアインドーバさん」
「ええそうね、お手柄よレイドちゃん。私はカーヴィーちゃんと連絡を取るから警戒をお願い」
アインドーバは脇の下あたりから小型無線機のようなものを取り出し、カーヴィーとの連絡を試みた
しかしどういうわけか彼との連絡が取れない
「まずいわね。恐らくあたくし達は敵の罠にしっかりとハマったみたい。もう囲まれてる」
どうやら死体に気を取られているうちに回りを取り囲まれたようで、周囲にはギラギラと光る目やあざ笑う声が聞こえてくる
「あたくしから離れないで。利善ちゃん、協力して」
「はい!」
アインドーバが炎の壁を作り周囲を囲み、さらに利善が空間によって結界を張った
守りに徹するつもりである
アインドーバはともかく、守りに回った利善の力は鉄壁と言ってもいい
当然の如く敵は一斉攻撃をしてきたが、アインドーバの炎に減圧され、利善の空間によって防がれた
躍起になった敵はそれでもなお打ち込み続けるが、やがて一人また一人と諦めていく
「はいはいはいやめやめ、お前らまーるで役に立ってねぇの。死ぬか?」
「ひ、ひぃ!」
あのめんどくさそうに話す男の声、最初に襲ってきた男で間違いない
取り囲んでいる者たちはどうやらその男の命で襲ってきたようだ
「あーあ、またどっかで補充しなきゃだな」
男はニタリと笑うと一瞬で周囲を囲んでいた者たちを消し飛ばした
「あーやんなっちゃうってね。お前らめんどくさいよほんと、何結界なんて貼ってんのよ。まあ崩せるんだけど」
男はパチンと指を鳴らした
すると利善の空間が崩れ去った
「まずい!」
利善はすぐに次の結界を作り出したがそれもすぐに崩れた
「何者かが壊してるのよ! そいつを倒さないと!」
アインドーバの声で周囲を見るが、男の他には気配がない
アインドーバの目でも男以外を捕らえることはできなかった
「あー無理無理、ここにいないからな」
男はクククと笑いながら近づいてくる
絶体絶命、アインドーバの炎では軽い男の攻撃くらいなら防げるだろうが、本気の攻撃は無理だろう
男の手が真っ黒な炎に包まれ、津波のような流れる炎
包まれれば瞬時に灰も残さず消えることは明白
全員がもうだめだと目をつぶった瞬間
「させねぇっての!」
黄金の鎧を着た何者かがその炎を消し飛ばした
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