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桃源郷16
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精霊は確かに上流のほうにいたんだけど、その聖霊のなんとか細くて弱弱しいこと。
ずっとおどおどしてて可愛そうなほど何かに怯えている
これでテュネと同じウンディーネなのかって思ったんだけど、話を聞くとそれも仕方ない気がしてきた
この世界の人間は精霊を捕縛してその力を無理やり引き出すことができるらしい
実はこの子、ウンディーネのディズちゃんもそうやって力を奪われたせいで、水は浄化できないし、魔法も低級の魔法しか使えなくなったらしいんだよね
許せない、自然を司っている精霊にそんなひどいことをしているなんて
でも精霊を捕縛できるってことは、僕自身も危険かもしれない。この前みたいな自体が起こらないとも限らない
どうするか悩んでいると
「お任せください精霊様! 私がディズ様の力も取り戻して見せます!」
マコさんはすっかり僕の守護者になってくれていてすごく頼もしい
あれ? 好きかも・・・
マコさんが張り切っているので僕は彼女の援護に回ることにした
下手をして捕まったりしたらマコさんの足手まといになっちゃうしね
「あ、あのね、私の力を奪ったのは、この先の街の領主なの。む、無理しないでね? 殺されちゃったら、帰ってこれないから」
ディズちゃんは少し前に親友の木の精霊を人間たちに殺されたらしい
四大精霊ウンディーネであったディズちゃんを狙った人間から、ディズちゃんを守るために犠牲になったと言うんだ
あっという間の出来事だったらしい
ディズちゃんを狙った精霊を殺しうる兵器から守るように撃ち抜かれ、体内の魔力をかき乱されて別れの言葉も言えないままに消滅した
ディズちゃんのような力の強い精霊なら動けなくなるくらいで済むんだけど、その子は駄目だったということだ
マコさんはその話を聞いて憤慨して、街を滅ぼしましょうって物騒なことを言ってたけど、悪いのはその領主であって、街の人達もほとんどが善良な人ばかり
領主とその周囲の人間、彼らは湖に通じる川を汚染している張本人でもある
まずは話してみて、説得できるならそれでいい
でも、それでだめなら、精霊の本来の恐ろしさを教えてあげようと思うんだ
街に来てすぐに領主の屋敷へ来ると、案の定門兵が入らないよう言ってきたので精霊ですって素直に告げる
すると門兵は僕とマコさんを取り囲んだ
手に何か機械的な武器を持ってるんだけど、それが多分精霊を捕らえる武器なんだと思う
銃のようなそれを構えて一斉に射撃してきたけど、マコさんが人間の目では追えないほどの速さで動いてその弾を全て叩き落とした
「精霊様に手を出すとは、愚かな人間ですね。そんなことでは進化の道を閉ざされますよ?」
「は? 人間が進化するわけないだろ! 馬鹿な女が! どうやったかは分からんがどうせ魔法か何かだろう。おいお前ら、グズグズしてないでさっさとその精霊を捕らえろ!」
「つくづく愚か」
おっと、こっちもウカウカしてられないね
見た感じあの射撃速度なら全く問題ない。簡単に避けれる
僕とマコさんは門兵をあっという間にのしてあげ、その屋敷の中に入って行った
ガーディアンのような人たちも同じ武器を持ってこっちに迫って来ていたけど、マコさんが一蹴
そのままぐんぐん内部を進んで行って、いよいよ領主の部屋にたどり着けた
うん、順調だね
「ほぉ、精霊が自ら来てくれるとは、これは好都合。その力、有効に活用させていただきましょう」
いかにも悪役と言った顔の優男だけど、なんだか得体のしれない力を感じて、その発言の直後に僕はその場から飛びのいた
そこに領主の背中から伸びた尖った触手が突き刺さる
「ああ、最高の気分です! 精霊の力と魔物の力をかけ合わせて私自信と合成したんですねぇ」
ゴキゴキと体が変形して言って、気持ちの悪い蟲のような姿になった領主は大笑いしながらこっちに少しずつ迫ってくる
とりあえず狭いここじゃ戦いにくいので外に飛び出した
「ほーー、分かる、分かるぞ! 君は精霊の中でも上位、あのウンディーネよりも上のそんざいなのだな!? その力、私が有効に使わせてもらおう」
「御免こうむりますよ。僕の力はあなたのためにあるんじゃないですからね」
「ハハ、生意気。あの精霊達も同じようなことを言っていましたよ。片方は死に、片方は力を奪われもはやただの少女。君も、そうなるんだよ」
「なりませんしその力も返してもらいます」ってなやり取りをしている最中にマコさんは突然走り出し、領主の首を爪で撥ねてしまった
「お、え? あれ? 私、の、体」
マコさんはその頭を仙力で吹き飛ばし、残った体がドサリと崩れ落ちた
「卑怯とは言えないでしょう? 貴方も卑劣なのですから」
「そ、そうだね、聞く耳も持ってなかったし・・・」
僕はその残った体からディズちゃんの力を抜き取ると屋敷を出た
ちなみに力を抜いた死体は元の姿に戻り、思いっきり大事なところが目に入ってしまった
とりあえず帰ってディズちゃんに力を返してあげるとあれびっくり
本来の姿を取り戻したディズちゃんはテュネと同じようなグラマラスなお姉さんになり、僕に抱き着いた
「どの世界のマクスウェル様かは存じませんが、本当にありがとうございました。これでダイアナも報われます」
ダイアナさんと言うのは多分殺されてしまった木の精霊のこと
ディズさんに何度もお礼を言われながら僕らは湖に戻り、マーマンたちに報告
ここでもすごく感謝されて、それと同時に次の階層への扉が開かれた
それにしても怒ったマコさん、怖い・・・
ずっとおどおどしてて可愛そうなほど何かに怯えている
これでテュネと同じウンディーネなのかって思ったんだけど、話を聞くとそれも仕方ない気がしてきた
この世界の人間は精霊を捕縛してその力を無理やり引き出すことができるらしい
実はこの子、ウンディーネのディズちゃんもそうやって力を奪われたせいで、水は浄化できないし、魔法も低級の魔法しか使えなくなったらしいんだよね
許せない、自然を司っている精霊にそんなひどいことをしているなんて
でも精霊を捕縛できるってことは、僕自身も危険かもしれない。この前みたいな自体が起こらないとも限らない
どうするか悩んでいると
「お任せください精霊様! 私がディズ様の力も取り戻して見せます!」
マコさんはすっかり僕の守護者になってくれていてすごく頼もしい
あれ? 好きかも・・・
マコさんが張り切っているので僕は彼女の援護に回ることにした
下手をして捕まったりしたらマコさんの足手まといになっちゃうしね
「あ、あのね、私の力を奪ったのは、この先の街の領主なの。む、無理しないでね? 殺されちゃったら、帰ってこれないから」
ディズちゃんは少し前に親友の木の精霊を人間たちに殺されたらしい
四大精霊ウンディーネであったディズちゃんを狙った人間から、ディズちゃんを守るために犠牲になったと言うんだ
あっという間の出来事だったらしい
ディズちゃんを狙った精霊を殺しうる兵器から守るように撃ち抜かれ、体内の魔力をかき乱されて別れの言葉も言えないままに消滅した
ディズちゃんのような力の強い精霊なら動けなくなるくらいで済むんだけど、その子は駄目だったということだ
マコさんはその話を聞いて憤慨して、街を滅ぼしましょうって物騒なことを言ってたけど、悪いのはその領主であって、街の人達もほとんどが善良な人ばかり
領主とその周囲の人間、彼らは湖に通じる川を汚染している張本人でもある
まずは話してみて、説得できるならそれでいい
でも、それでだめなら、精霊の本来の恐ろしさを教えてあげようと思うんだ
街に来てすぐに領主の屋敷へ来ると、案の定門兵が入らないよう言ってきたので精霊ですって素直に告げる
すると門兵は僕とマコさんを取り囲んだ
手に何か機械的な武器を持ってるんだけど、それが多分精霊を捕らえる武器なんだと思う
銃のようなそれを構えて一斉に射撃してきたけど、マコさんが人間の目では追えないほどの速さで動いてその弾を全て叩き落とした
「精霊様に手を出すとは、愚かな人間ですね。そんなことでは進化の道を閉ざされますよ?」
「は? 人間が進化するわけないだろ! 馬鹿な女が! どうやったかは分からんがどうせ魔法か何かだろう。おいお前ら、グズグズしてないでさっさとその精霊を捕らえろ!」
「つくづく愚か」
おっと、こっちもウカウカしてられないね
見た感じあの射撃速度なら全く問題ない。簡単に避けれる
僕とマコさんは門兵をあっという間にのしてあげ、その屋敷の中に入って行った
ガーディアンのような人たちも同じ武器を持ってこっちに迫って来ていたけど、マコさんが一蹴
そのままぐんぐん内部を進んで行って、いよいよ領主の部屋にたどり着けた
うん、順調だね
「ほぉ、精霊が自ら来てくれるとは、これは好都合。その力、有効に活用させていただきましょう」
いかにも悪役と言った顔の優男だけど、なんだか得体のしれない力を感じて、その発言の直後に僕はその場から飛びのいた
そこに領主の背中から伸びた尖った触手が突き刺さる
「ああ、最高の気分です! 精霊の力と魔物の力をかけ合わせて私自信と合成したんですねぇ」
ゴキゴキと体が変形して言って、気持ちの悪い蟲のような姿になった領主は大笑いしながらこっちに少しずつ迫ってくる
とりあえず狭いここじゃ戦いにくいので外に飛び出した
「ほーー、分かる、分かるぞ! 君は精霊の中でも上位、あのウンディーネよりも上のそんざいなのだな!? その力、私が有効に使わせてもらおう」
「御免こうむりますよ。僕の力はあなたのためにあるんじゃないですからね」
「ハハ、生意気。あの精霊達も同じようなことを言っていましたよ。片方は死に、片方は力を奪われもはやただの少女。君も、そうなるんだよ」
「なりませんしその力も返してもらいます」ってなやり取りをしている最中にマコさんは突然走り出し、領主の首を爪で撥ねてしまった
「お、え? あれ? 私、の、体」
マコさんはその頭を仙力で吹き飛ばし、残った体がドサリと崩れ落ちた
「卑怯とは言えないでしょう? 貴方も卑劣なのですから」
「そ、そうだね、聞く耳も持ってなかったし・・・」
僕はその残った体からディズちゃんの力を抜き取ると屋敷を出た
ちなみに力を抜いた死体は元の姿に戻り、思いっきり大事なところが目に入ってしまった
とりあえず帰ってディズちゃんに力を返してあげるとあれびっくり
本来の姿を取り戻したディズちゃんはテュネと同じようなグラマラスなお姉さんになり、僕に抱き着いた
「どの世界のマクスウェル様かは存じませんが、本当にありがとうございました。これでダイアナも報われます」
ダイアナさんと言うのは多分殺されてしまった木の精霊のこと
ディズさんに何度もお礼を言われながら僕らは湖に戻り、マーマンたちに報告
ここでもすごく感謝されて、それと同時に次の階層への扉が開かれた
それにしても怒ったマコさん、怖い・・・
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