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妖怪族の国40
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マンゲツちゃんに引っ張られるようにして次の観光名所へ
今度は人魚族の住む海に面した場所だそうだ
人魚族と聞くと以前出会った人魚姫を思い出すけど、ここの人魚たちは妖怪族の人魚で、人族の人魚と違って妖術と予言の力を持っているみたいだね
予言の力は件族と同じように吉凶を占って人々を助けるものらしい
「こ、ここの、人魚さんたち、も、雪女族と、お、同じように、女性しか、う、生まれません。彼女たちも、多種族と、ま、交わって、様々な容姿の、人魚がいます」
おお、ホントにたくさんの人魚が!
鬼人とのハーフで角のある人や、魔族とのハーフで魔力が高くて妖術まで使える人、モノアイ族のハーフで一つ目の人や竜人族とのハーフで鱗と翼の生えた人までいる
中には普通の人魚もいるんだけど、そういった人たちもやっぱり雪女族と一緒で、何世代かに一人は必ず完全な人魚が生まれるらしい。妖怪族って不思議
「みんな! 精霊様がいらしたわよ!」
人魚族の綺麗な女性、どうやらここの長らしい人が入り江で泳いだり魚と戯れていた人魚たちを呼び寄せる
そう、ここ実は妖怪族の国の中でも有名なダイビングスポットなんだそうだ
人魚たちによく懐いている魚たち
ここではどうやらダイビング体験ができるみたい
「ではダイビングをしていただきたいと思います。水着は」
「それなら私が持っているので心配には及びませんよ」
そか、テュネが異空間収納に入れてくれてたんだ。ナイスだよテュネ!
あ、でももしかして、この前来たやつかな? あれはちょっと女の子っぽすぎて照れちゃう
「はいリディエラ様。こちらを着てくださいね」
にこやかにテュネが出したのは以前とは違う胸元に大きなリボンのついたスカートタイプの水着
リボンが胸にあるおかげで僕のツルーンペターンな部分が隠れる
あ、テュネたちも水着を新調したんだ。セクシィだね
さて、僕らはこれから海に潜るわけなんだけど、本来は人魚たちが妖術で作り出した泡に入って潜る
そうすることで水中でも呼吸ができるからね。でも僕らは呼吸をしない精霊族だ。 全く問題なく海の中に潜れる
あ、エンシュは無理みたいだ。
川ならエンシュでも問題ないけど、海は別らしい
力が抜けてそのまま沈んじゃうみたい。だからエンシュとマンゲツちゃん、クノエちゃんは泡に入ってダイビング
マンゲツちゃんもこのアトラクションは初めてみたいでワクワクしてるのがありありとわかった
「わ、私、なんかが、ご一緒しても、い、いいのでしょうか?」
「何言ってんの。マンゲツちゃんと一緒の方が楽しいに決まってるじゃない」
「そうそう、リディちゃんはそんなこと気にしないわよ」
クノエちゃんも僕の意見に賛同して一緒にマンゲツちゃんと海に入った
人魚たちが誘導してくれるので安心して奥深くに潜れるんだけど、この海、どこまで行っても視界良好できれいなんだよね
しかも魚たちはよく懐いていて、呼ぶと一斉にこっちに来てくれるから可愛い
どの子も熱帯魚みたいで泳ぐ花のようだ。それに周りの景色も素晴らしい
宝石サンゴとも呼ばれるサンゴがところどころに群生していて、巨大なラグーンを作り出している。しかも太陽の光に照らされてキラキラと輝いていた
「綺麗だねー」
「はい、よく手入れと管理が行き届いています。人魚たちの海への愛情がよく分かりますね」
水の精霊ゆえにわかるんだろう
テュネは海の水を体で感じて満足しているみたいだ
マンゲツちゃんはと言うと、クノエちゃんと一緒に魚たちと泳いでいる
非常に楽しそうで何よりです
「ねーねーリディちゃん。こっち、何か落ちてるわ」
クノエちゃんに呼ばれて行ってみると丸くて黒い球が海の底に転がっていた。この気配、何か嫌な予感が・・・
「よいしょっと」
「クノエちゃん! 触っちゃだめだ!」
「え?」
クノエちゃんはその玉を拾い上げてしまった
直後に黒い玉から靄が噴き出してきた
「これは、魔封じの宝玉! それも強力なものです! なぜこのようなところに」
クノエちゃんは慌てて宝玉を投げて遠くにやったけど、宝玉にひびが入って砕けた
靄はさらに広がり、そこからサメのような尾とヒレ、鋭い牙と龍のような顔のものが現れた
「まさか、暴虐王、ダムドメガロ」
テュネが絶句している
ダムドメガロははるか昔に海を荒らしまわっていた魔物で、神話級の魔物に近づくほど強力な伝説級と言う魔物だった
かつてまだカイトさんがいなかった頃に全世界の種族が力を合わせてようやく封じれた最凶最悪の存在
いまだにその伝説は各地の海に残っており、その恐怖が伝えられているという
「復活したばかりでまだ力が弱いようです。ここで倒しきってしまうのがいいかもしれません」
ひとまず人魚たちに避難を促して海から遠ざける
戦闘のできないマンゲツちゃんも一緒に逃がした
伝説級となると僕たちも神話級を除くとかつてないほどのピンチかもしれない
でもここでこいつを倒さなきゃ再び世界に混乱が起きてしまう
決意を固めて僕たちはダムドメガロと対峙した
今度は人魚族の住む海に面した場所だそうだ
人魚族と聞くと以前出会った人魚姫を思い出すけど、ここの人魚たちは妖怪族の人魚で、人族の人魚と違って妖術と予言の力を持っているみたいだね
予言の力は件族と同じように吉凶を占って人々を助けるものらしい
「こ、ここの、人魚さんたち、も、雪女族と、お、同じように、女性しか、う、生まれません。彼女たちも、多種族と、ま、交わって、様々な容姿の、人魚がいます」
おお、ホントにたくさんの人魚が!
鬼人とのハーフで角のある人や、魔族とのハーフで魔力が高くて妖術まで使える人、モノアイ族のハーフで一つ目の人や竜人族とのハーフで鱗と翼の生えた人までいる
中には普通の人魚もいるんだけど、そういった人たちもやっぱり雪女族と一緒で、何世代かに一人は必ず完全な人魚が生まれるらしい。妖怪族って不思議
「みんな! 精霊様がいらしたわよ!」
人魚族の綺麗な女性、どうやらここの長らしい人が入り江で泳いだり魚と戯れていた人魚たちを呼び寄せる
そう、ここ実は妖怪族の国の中でも有名なダイビングスポットなんだそうだ
人魚たちによく懐いている魚たち
ここではどうやらダイビング体験ができるみたい
「ではダイビングをしていただきたいと思います。水着は」
「それなら私が持っているので心配には及びませんよ」
そか、テュネが異空間収納に入れてくれてたんだ。ナイスだよテュネ!
あ、でももしかして、この前来たやつかな? あれはちょっと女の子っぽすぎて照れちゃう
「はいリディエラ様。こちらを着てくださいね」
にこやかにテュネが出したのは以前とは違う胸元に大きなリボンのついたスカートタイプの水着
リボンが胸にあるおかげで僕のツルーンペターンな部分が隠れる
あ、テュネたちも水着を新調したんだ。セクシィだね
さて、僕らはこれから海に潜るわけなんだけど、本来は人魚たちが妖術で作り出した泡に入って潜る
そうすることで水中でも呼吸ができるからね。でも僕らは呼吸をしない精霊族だ。 全く問題なく海の中に潜れる
あ、エンシュは無理みたいだ。
川ならエンシュでも問題ないけど、海は別らしい
力が抜けてそのまま沈んじゃうみたい。だからエンシュとマンゲツちゃん、クノエちゃんは泡に入ってダイビング
マンゲツちゃんもこのアトラクションは初めてみたいでワクワクしてるのがありありとわかった
「わ、私、なんかが、ご一緒しても、い、いいのでしょうか?」
「何言ってんの。マンゲツちゃんと一緒の方が楽しいに決まってるじゃない」
「そうそう、リディちゃんはそんなこと気にしないわよ」
クノエちゃんも僕の意見に賛同して一緒にマンゲツちゃんと海に入った
人魚たちが誘導してくれるので安心して奥深くに潜れるんだけど、この海、どこまで行っても視界良好できれいなんだよね
しかも魚たちはよく懐いていて、呼ぶと一斉にこっちに来てくれるから可愛い
どの子も熱帯魚みたいで泳ぐ花のようだ。それに周りの景色も素晴らしい
宝石サンゴとも呼ばれるサンゴがところどころに群生していて、巨大なラグーンを作り出している。しかも太陽の光に照らされてキラキラと輝いていた
「綺麗だねー」
「はい、よく手入れと管理が行き届いています。人魚たちの海への愛情がよく分かりますね」
水の精霊ゆえにわかるんだろう
テュネは海の水を体で感じて満足しているみたいだ
マンゲツちゃんはと言うと、クノエちゃんと一緒に魚たちと泳いでいる
非常に楽しそうで何よりです
「ねーねーリディちゃん。こっち、何か落ちてるわ」
クノエちゃんに呼ばれて行ってみると丸くて黒い球が海の底に転がっていた。この気配、何か嫌な予感が・・・
「よいしょっと」
「クノエちゃん! 触っちゃだめだ!」
「え?」
クノエちゃんはその玉を拾い上げてしまった
直後に黒い玉から靄が噴き出してきた
「これは、魔封じの宝玉! それも強力なものです! なぜこのようなところに」
クノエちゃんは慌てて宝玉を投げて遠くにやったけど、宝玉にひびが入って砕けた
靄はさらに広がり、そこからサメのような尾とヒレ、鋭い牙と龍のような顔のものが現れた
「まさか、暴虐王、ダムドメガロ」
テュネが絶句している
ダムドメガロははるか昔に海を荒らしまわっていた魔物で、神話級の魔物に近づくほど強力な伝説級と言う魔物だった
かつてまだカイトさんがいなかった頃に全世界の種族が力を合わせてようやく封じれた最凶最悪の存在
いまだにその伝説は各地の海に残っており、その恐怖が伝えられているという
「復活したばかりでまだ力が弱いようです。ここで倒しきってしまうのがいいかもしれません」
ひとまず人魚たちに避難を促して海から遠ざける
戦闘のできないマンゲツちゃんも一緒に逃がした
伝説級となると僕たちも神話級を除くとかつてないほどのピンチかもしれない
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