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白黒 鬼姉妹の冒険16
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気が付くと布団の上に寝かされていた
お姉ちゃんは私の横で唸っている
「う、頭痛い・・・」
これが二日酔い?という症状なのかな?
布団から起き上がると、お姉ちゃんも目を覚ました
「ハクラ・・・。うぐ、頭が・・・」
お姉ちゃんも頭が痛いみたい
「お、目を覚ましたみたいだね。まさかお酒の飲めない鬼人がいるとは思わなかったよ。いや、君たちは鬼仙だったか。それにしても不思議だね。鬼人も仙人もお酒にはめっぽう強いはずなんだが・・・」
伏羲さんは私たちの様子を見ながらお水を注いでくれた
「ほら、飲んで。それとこの漢方薬を飲むといいよ。二日酔いに効くからね」
調合された漢方薬と言う仙人族の薬
世界中の人達がのどから手が出るほど欲しい薬
そんな貴重なものを飲めるなんて思わなかった
「こんな貴重なものを、ありがとうございます」
「いや、この国では貴重でも何でもないんだけどね。門外不出だからそう思われてるだけでね」
漢方薬を飲むと落ち着いた
頭痛がすぐに治まって吐き気もなくなる
「さてと、どうしよう。お酒で酔えないとなると強さは半減しちゃうんだよね・・・。まぁ型だけでも覚えてもらおうか。君たちにお酒は無理みたいだし」
「あ、そう言えばアカネたちはどうなりました?」
「あぁ、あのカラフルな娘たちか。あの子たちなら別の部屋で唸ってるよ」
「あ、やっぱりアカネたちもだめだったんですか」
どうやら鬼仙はお酒に弱いらしい
あれ? でも父様は飲んでいた気がする
「それにしてもやっぱり君たちはあの人の娘たちだったんだね」
「それってもしかして」
「うん、キンゲツさんだよ。彼もお酒が飲めなくてね。最初にのんだ時は君たちみたいに卒倒してたなぁ。でもね、卒倒しようとも常に接種し続けることで徐々に慣らしていったんだ」
「では私たちもそのように慣らしていくことは?」
「それは難しいかも。君たちにとってお酒は毒物みたいなんだよね。どうあっても分解できない。だからこの漢方薬で無理やりに分解させたんだけど。この方法だと体に負担がかなりかかる。何度もやってるとそのうちダメージが蓄積して死んでしまうだろうね」
「では、どうすれば・・・」
「だから君たちには酔ったふりをしてもらう。型を完全に覚えてそのうえで酔う演技をするんだよ」
「それで、大丈夫なのですか?」
「さぁ、それは分からない。でもま、やってみる価値はあると思うよ。動きだけでも戦闘に取り入れれば変則的な動きに敵は翻弄されるだろうからね」
そういえば父様が見せてくれた酔拳の動きは確かに変な動きだった
流れるような低姿勢の動き、踊るような動き、楽器でも演奏するかのような動き、そのどれもが敵を倒す動作へと直結していた
魔物と戦っているところも見たことがあるけど、魔物は父様の動きを読めなくて何もできずに倒されてたっけ
「お、連れの三人も目が覚めたみたいだよ」
私たちはアカネたちを合流すると再び八仙の元へ向かった
「おや、大丈夫だったかい?」
白髭のおじいさんが心配そうに迎え入れてくれた
「まさかお酒の飲めない鬼人がいるとは思いもよらなかったっちね」
「まぁこればっかりは体質だからしょうがないし。おっさん、どうするし?」
「ふむ、まぁ相談したようにこの子たちには型を徹底的に体に叩き込むとしよう。 酔えなくても戦えるのが我らの酔八仙拳だからの」
酔拳は酔ってなくても戦えるけど、酔っている方が断然強くなる
でも私たちは酔えない
それでもこの拳法を習って仙力を物にしないとね
「今日から修行、よろしくお願いします!」
「うんうん、わしらにまかせなさい。」
「あたいらがばっちし叩き込んであげるし」
「ではまずわしが教えようかの」
そう言ったのはボロボロの服を着て杖をつき、手提げの瓢箪を持ったおじいちゃん
「わしは李鉄拐。気楽にテッカイさんとでも呼んでおくれ」
優しく微笑むテッカイさん。でも、足が悪いのかひきずってる
「足の心配をしてくれているのかね? 大丈夫、腐っても仙人じゃて。どれ、ついてきなさい」
テッカイさんが案内してくれたのは裏にある闘技場
正面にある広場と違って簡素でそこまで広くない
「さて、まずはわしの動きを見てもらおうかの」
そう言うと片足でぴょーんと闘技場に乗り、杖で着地しながら型を舞い始めた
そう、まるで舞いを踊るように洗礼されて綺麗な動き
思わず見とれちゃいそう
片足で器用に走って、瓢箪を振り回す
どうやらその瓢箪を使って戦うみたい
「この瓢箪は葫蘆ころといっての、我ら八仙の持つ暗器の一つじゃ。暗八仙とも呼ばれておるの」
暗八仙は八仙がそれぞれ持つ神通力を発揮する武器
そう、神様の力を有しているのですよ
つまり私たち姉妹の持つ刀と同じ神具ってことかな?
「この瓢箪の力は名前を呼んだ者を吸い込み酒に変えてしまうのじゃ。危険じゃから今は使わんがの」
ふむふむ、どうやら八仙のみなさんが持ってる神具はそれぞれ効果が違うみたい
「他の八仙の持つ暗八仙の効果は彼らから聞くといい。おぬしらのように純粋な者なら教えても問題ないからの」
型を舞い終わったテッカイさんがそう言って闘技場からひらりと降りた
瞬きもせずに見入ってたけど、私たちにあんな動きができるかな?
まずは基本の動きから教えてもらった
片足で立って高く飛び上がる
これは私たちでも出来るね
そこからバランスを崩さないように腰を曲げて着地、からの手で敵を攻撃する動き
それを滑らかに素早くできるようになるまで練習した
テッカイさんは丁寧に教えてくれて凄くわかりやすい
さらに瓢箪をそれぞれ持たされて、それに付いた紐をもって振り回したり時には拳に巻き付けて瓢箪で殴ったり
相手に当てることを意識した練習
この瓢箪は桃源郷の特別製で鉄より硬いから当たったらただじゃすまなそう
数時間後、少しは形になった
一番最初にコツをつかんでたのはやっぱりアカネ
ホントにこういうことは呑み込みが早いなぁ
時点で私とお姉ちゃん、そしてキキ、ソウカの順だった
ソウカは高く飛びすぎてなかなか加減ができてなかったみたい
「うんうん、いい感じじゃの」
テッカイさんは満足そうにうなずいてる
「それにしても覚えが速いの。ここにいる見習いたちで一番早い者でも習得までに三日はかかっておった。さすがは鬼仙と言ったところじゃの。キンゲツ君もそうだったわい」
父様も凄かったんだ
よし、私たちも父様に負けないように頑張ろう
「これからもその動きを忘れずに精進するんじゃぞ」
テッカイさんの酔拳の動きを覚え、八仙たちのいる部屋に戻った
「ふむ、テッカイの動きをもう覚えおったか。つぎはわしの番じゃわい」
そう言って立ちあがったのはお腹の大きなおじさん
「わしは漢鍾離、天下一の暇人よのう。わしのことはおっさんとでも呼んどくれ」
おっさんって・・・
大きなおなかを叩きながら自分のことを暇人と言ってるし
豪快に笑う面白いおじさんだね
私たちはそのおじさんと共にまた闘技場へ向かった
お姉ちゃんは私の横で唸っている
「う、頭痛い・・・」
これが二日酔い?という症状なのかな?
布団から起き上がると、お姉ちゃんも目を覚ました
「ハクラ・・・。うぐ、頭が・・・」
お姉ちゃんも頭が痛いみたい
「お、目を覚ましたみたいだね。まさかお酒の飲めない鬼人がいるとは思わなかったよ。いや、君たちは鬼仙だったか。それにしても不思議だね。鬼人も仙人もお酒にはめっぽう強いはずなんだが・・・」
伏羲さんは私たちの様子を見ながらお水を注いでくれた
「ほら、飲んで。それとこの漢方薬を飲むといいよ。二日酔いに効くからね」
調合された漢方薬と言う仙人族の薬
世界中の人達がのどから手が出るほど欲しい薬
そんな貴重なものを飲めるなんて思わなかった
「こんな貴重なものを、ありがとうございます」
「いや、この国では貴重でも何でもないんだけどね。門外不出だからそう思われてるだけでね」
漢方薬を飲むと落ち着いた
頭痛がすぐに治まって吐き気もなくなる
「さてと、どうしよう。お酒で酔えないとなると強さは半減しちゃうんだよね・・・。まぁ型だけでも覚えてもらおうか。君たちにお酒は無理みたいだし」
「あ、そう言えばアカネたちはどうなりました?」
「あぁ、あのカラフルな娘たちか。あの子たちなら別の部屋で唸ってるよ」
「あ、やっぱりアカネたちもだめだったんですか」
どうやら鬼仙はお酒に弱いらしい
あれ? でも父様は飲んでいた気がする
「それにしてもやっぱり君たちはあの人の娘たちだったんだね」
「それってもしかして」
「うん、キンゲツさんだよ。彼もお酒が飲めなくてね。最初にのんだ時は君たちみたいに卒倒してたなぁ。でもね、卒倒しようとも常に接種し続けることで徐々に慣らしていったんだ」
「では私たちもそのように慣らしていくことは?」
「それは難しいかも。君たちにとってお酒は毒物みたいなんだよね。どうあっても分解できない。だからこの漢方薬で無理やりに分解させたんだけど。この方法だと体に負担がかなりかかる。何度もやってるとそのうちダメージが蓄積して死んでしまうだろうね」
「では、どうすれば・・・」
「だから君たちには酔ったふりをしてもらう。型を完全に覚えてそのうえで酔う演技をするんだよ」
「それで、大丈夫なのですか?」
「さぁ、それは分からない。でもま、やってみる価値はあると思うよ。動きだけでも戦闘に取り入れれば変則的な動きに敵は翻弄されるだろうからね」
そういえば父様が見せてくれた酔拳の動きは確かに変な動きだった
流れるような低姿勢の動き、踊るような動き、楽器でも演奏するかのような動き、そのどれもが敵を倒す動作へと直結していた
魔物と戦っているところも見たことがあるけど、魔物は父様の動きを読めなくて何もできずに倒されてたっけ
「お、連れの三人も目が覚めたみたいだよ」
私たちはアカネたちを合流すると再び八仙の元へ向かった
「おや、大丈夫だったかい?」
白髭のおじいさんが心配そうに迎え入れてくれた
「まさかお酒の飲めない鬼人がいるとは思いもよらなかったっちね」
「まぁこればっかりは体質だからしょうがないし。おっさん、どうするし?」
「ふむ、まぁ相談したようにこの子たちには型を徹底的に体に叩き込むとしよう。 酔えなくても戦えるのが我らの酔八仙拳だからの」
酔拳は酔ってなくても戦えるけど、酔っている方が断然強くなる
でも私たちは酔えない
それでもこの拳法を習って仙力を物にしないとね
「今日から修行、よろしくお願いします!」
「うんうん、わしらにまかせなさい。」
「あたいらがばっちし叩き込んであげるし」
「ではまずわしが教えようかの」
そう言ったのはボロボロの服を着て杖をつき、手提げの瓢箪を持ったおじいちゃん
「わしは李鉄拐。気楽にテッカイさんとでも呼んでおくれ」
優しく微笑むテッカイさん。でも、足が悪いのかひきずってる
「足の心配をしてくれているのかね? 大丈夫、腐っても仙人じゃて。どれ、ついてきなさい」
テッカイさんが案内してくれたのは裏にある闘技場
正面にある広場と違って簡素でそこまで広くない
「さて、まずはわしの動きを見てもらおうかの」
そう言うと片足でぴょーんと闘技場に乗り、杖で着地しながら型を舞い始めた
そう、まるで舞いを踊るように洗礼されて綺麗な動き
思わず見とれちゃいそう
片足で器用に走って、瓢箪を振り回す
どうやらその瓢箪を使って戦うみたい
「この瓢箪は葫蘆ころといっての、我ら八仙の持つ暗器の一つじゃ。暗八仙とも呼ばれておるの」
暗八仙は八仙がそれぞれ持つ神通力を発揮する武器
そう、神様の力を有しているのですよ
つまり私たち姉妹の持つ刀と同じ神具ってことかな?
「この瓢箪の力は名前を呼んだ者を吸い込み酒に変えてしまうのじゃ。危険じゃから今は使わんがの」
ふむふむ、どうやら八仙のみなさんが持ってる神具はそれぞれ効果が違うみたい
「他の八仙の持つ暗八仙の効果は彼らから聞くといい。おぬしらのように純粋な者なら教えても問題ないからの」
型を舞い終わったテッカイさんがそう言って闘技場からひらりと降りた
瞬きもせずに見入ってたけど、私たちにあんな動きができるかな?
まずは基本の動きから教えてもらった
片足で立って高く飛び上がる
これは私たちでも出来るね
そこからバランスを崩さないように腰を曲げて着地、からの手で敵を攻撃する動き
それを滑らかに素早くできるようになるまで練習した
テッカイさんは丁寧に教えてくれて凄くわかりやすい
さらに瓢箪をそれぞれ持たされて、それに付いた紐をもって振り回したり時には拳に巻き付けて瓢箪で殴ったり
相手に当てることを意識した練習
この瓢箪は桃源郷の特別製で鉄より硬いから当たったらただじゃすまなそう
数時間後、少しは形になった
一番最初にコツをつかんでたのはやっぱりアカネ
ホントにこういうことは呑み込みが早いなぁ
時点で私とお姉ちゃん、そしてキキ、ソウカの順だった
ソウカは高く飛びすぎてなかなか加減ができてなかったみたい
「うんうん、いい感じじゃの」
テッカイさんは満足そうにうなずいてる
「それにしても覚えが速いの。ここにいる見習いたちで一番早い者でも習得までに三日はかかっておった。さすがは鬼仙と言ったところじゃの。キンゲツ君もそうだったわい」
父様も凄かったんだ
よし、私たちも父様に負けないように頑張ろう
「これからもその動きを忘れずに精進するんじゃぞ」
テッカイさんの酔拳の動きを覚え、八仙たちのいる部屋に戻った
「ふむ、テッカイの動きをもう覚えおったか。つぎはわしの番じゃわい」
そう言って立ちあがったのはお腹の大きなおじさん
「わしは漢鍾離、天下一の暇人よのう。わしのことはおっさんとでも呼んどくれ」
おっさんって・・・
大きなおなかを叩きながら自分のことを暇人と言ってるし
豪快に笑う面白いおじさんだね
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