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獣人の国7
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ライラに案内されて竜の襲ってきた場所を訪れる。そこは既に荒れ果てており、ところどころが焼けこげていた
「わたくしの雷には草花を活性化させる作用があります。 ここは、花々が咲き乱れる美しい花畑でした・・・」
悲しそうな顔でライラがつぶやいた
「ウォンはこちらです。この先の巨樹の洞に匿っております」
そこには焼け焦げた大樹があった。既に生命活動を停止しており、枯れ果てているようだ。その大樹の下に少し大きめの洞がある
その中に入ると男性型の精霊が横たわっていた。体中を走る爪痕のようなものと焼けて炭化している手足がうかがえる
苦しそうに呻いているウォン、テュネが言うには精霊がここまで傷つくのは特殊なことなのだそうだ
恐らくその竜は邪竜の一種だろうとのこと
「わたくしを、かばってくれたのです。どうか、お救い下さい」
悲しそうなライラを見て僕は力強くうなずいた
「リディエラ様、精霊召喚をいたしましょう。癒しの精霊を呼び出すのです!」
テュネが精霊召喚を優しく教えてくれた。これは精霊王の血統である僕だから使える技術で、この世界にいる出会ったことのある精霊ならば誰でも呼び出すことができるらしい
今回呼び出すのは僕が生まれたときに母さんに挨拶をしに来ていた精霊の一人、癒しの精霊ヒーリルのカイユだ
彼女ならよく覚えている。母さんの目の前で派手に転んでいたちょっとドジな精霊だ
僕はテュネに言われるがままに精霊召喚をしてみる
文様の入ったサークル、魔法陣?のようなものが現れ、そこから足、胴、腕、頭の順に女性が現れた
「ふわわ、しょ、召喚に応じました! ヒーリルのカイユです~」
ビシッと敬礼のようなポーズをとり、歩き出そうとした瞬間、思いっきり転んだ
「はぅ~、痛いです~」
顔面で着地を決めたため相当痛そうだ。傷を自分で癒している
「それで~リディエラ様~、癒してほしい方はどちらに~?」
可愛らしく首をかしげるカイユ
僕はこっちだよとウォンの元へと案内した
苦しそうなウォンを一目見たカイユはうなずくと癒しの魔法を彼に施していく
「このくらいちょちょいのちょいですよ!」
エッヘンと胸を張るカイユはすごく誇らしげだ
それも納得の結果で、ウォンは傷一つなく回復した
さっきまでの苦しそうな顔がウソのように穏やかになっている
「ありがとうございます! ありがとう、ございます…」
涙ながらにお礼を言うライラ。 ウォンの手を愛おしそうに握っている
それからしばらくするとウォンは目を覚ました
かなり元気そうで、ライラと手を握り合っていた。ほほえましい限りである
「ありがとうございました。おかげで俺もこの通り動けるようになりました」
頭を下げて礼を言うウォン。それから彼らは邪竜の飛び去った方向を教えてくれた
僕らは怒っている
精霊は皆家族だ。仲間意識が強い。それは僕も同じことで、その意識がしっかりと遺伝子に刻まれている
それに、精霊が育む土地をここまで破壊しつくす邪竜を許すことなんてできない
しかし相手は邪竜という精霊を傷つけることのできるモノの一つ。念のためカイユにもついてきてもらうことにした
彼女の癒しの精霊魔法なら死なない限り回復してもらえる
しかし戦闘力は皆無なので僕が守りながら戦うことになる
油断ならない邪竜が相手なんだから気を引き締めていこう
「わたくしの雷には草花を活性化させる作用があります。 ここは、花々が咲き乱れる美しい花畑でした・・・」
悲しそうな顔でライラがつぶやいた
「ウォンはこちらです。この先の巨樹の洞に匿っております」
そこには焼け焦げた大樹があった。既に生命活動を停止しており、枯れ果てているようだ。その大樹の下に少し大きめの洞がある
その中に入ると男性型の精霊が横たわっていた。体中を走る爪痕のようなものと焼けて炭化している手足がうかがえる
苦しそうに呻いているウォン、テュネが言うには精霊がここまで傷つくのは特殊なことなのだそうだ
恐らくその竜は邪竜の一種だろうとのこと
「わたくしを、かばってくれたのです。どうか、お救い下さい」
悲しそうなライラを見て僕は力強くうなずいた
「リディエラ様、精霊召喚をいたしましょう。癒しの精霊を呼び出すのです!」
テュネが精霊召喚を優しく教えてくれた。これは精霊王の血統である僕だから使える技術で、この世界にいる出会ったことのある精霊ならば誰でも呼び出すことができるらしい
今回呼び出すのは僕が生まれたときに母さんに挨拶をしに来ていた精霊の一人、癒しの精霊ヒーリルのカイユだ
彼女ならよく覚えている。母さんの目の前で派手に転んでいたちょっとドジな精霊だ
僕はテュネに言われるがままに精霊召喚をしてみる
文様の入ったサークル、魔法陣?のようなものが現れ、そこから足、胴、腕、頭の順に女性が現れた
「ふわわ、しょ、召喚に応じました! ヒーリルのカイユです~」
ビシッと敬礼のようなポーズをとり、歩き出そうとした瞬間、思いっきり転んだ
「はぅ~、痛いです~」
顔面で着地を決めたため相当痛そうだ。傷を自分で癒している
「それで~リディエラ様~、癒してほしい方はどちらに~?」
可愛らしく首をかしげるカイユ
僕はこっちだよとウォンの元へと案内した
苦しそうなウォンを一目見たカイユはうなずくと癒しの魔法を彼に施していく
「このくらいちょちょいのちょいですよ!」
エッヘンと胸を張るカイユはすごく誇らしげだ
それも納得の結果で、ウォンは傷一つなく回復した
さっきまでの苦しそうな顔がウソのように穏やかになっている
「ありがとうございます! ありがとう、ございます…」
涙ながらにお礼を言うライラ。 ウォンの手を愛おしそうに握っている
それからしばらくするとウォンは目を覚ました
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「ありがとうございました。おかげで俺もこの通り動けるようになりました」
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しかし相手は邪竜という精霊を傷つけることのできるモノの一つ。念のためカイユにもついてきてもらうことにした
彼女の癒しの精霊魔法なら死なない限り回復してもらえる
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