479 / 487
妖精の国4
しおりを挟む
「本当にありがとうございます精霊様!」
ティターニアさんはすぐにララフェルを抱きしめ、私にお礼を言ってくれた
そして私はさっきの魔物の死体を見せる
「これは?」
「ララフェルちゃんを襲った魔物だよ。多分元々人間」
「これが、人間だったのですか!?」
「あ、いや、ちょっと怒っちゃって、グチャグチャになってるけど、しゃべってたのよ」
「わたくしにはこのような事例、見たことも聞いたこともないので理解が追い付いておりません」
「だよねぇ・・・。こいつ、どうやって魔物化したんだろう? ヒトが魔物になるってそう簡単なことじゃないよね?」
「はい、わたくしの知識によると、よほど強い魔素を浴び、且つその魔素に耐えうる肉体や精神を持っていなければ、ただ死ぬだけかと。そこまでのヒトは、仙人や真人など、ヒトから進化したヒトでなければ無理でしょう」
「お母様、この方はCランクの冒険者だったはずです。とてもではありませんが、そのような肉体も精神もないでしょう」
「だったら、何か手が加えられているのかも」
「それはヒトが人工的に魔物に変えられた、と言うことでしょうか?」
「私達が旅行中に体験した感じだと、それも否めないかな」
今まで経験した事件、全て繋がっているのかも
そんな気がしてならない
ともかく今はこの魔物が他にもいないか警戒しないと
「こいつって仲間がいたの?」
「はい、誰も彼も非常に横柄で、妖精たちを捕まえようとしましたので呪いをかけて追放しました」
「だったら、まだ他にも魔物化した人間がいるかも。他には何人いたの?」
「あと三人です。四人組のパーティーでしたので」
私は他にもいる可能性を考慮して、分体を放ってこの国中を探索させることにした
「みんなお願いね!」
私から飛び出した分体は十二匹
目や鼻、耳を共有し、いつでも異変が感じ取れるようにしておく
「んにゅあああん!」
猫たちは一斉に国を駆け巡って行った
「ひとまずあの子達に任せよう。異変があればすぐに・・・」
「どうしましたか精霊様?」
「かかった。いきなりかかるとは思わなかった。えっと、この子がいるのは、あっち!」
東の方に行ったチャトラの猫の探知に引っかかった魔物
この国は魔物避けの魔法が全体にかかっているので、そもそも魔物がいること自体がおかしい
そこにかかるってことは、さっきのやつみたいなのがいる可能性があるってことかな
ティターニアさんはすぐにララフェルを抱きしめ、私にお礼を言ってくれた
そして私はさっきの魔物の死体を見せる
「これは?」
「ララフェルちゃんを襲った魔物だよ。多分元々人間」
「これが、人間だったのですか!?」
「あ、いや、ちょっと怒っちゃって、グチャグチャになってるけど、しゃべってたのよ」
「わたくしにはこのような事例、見たことも聞いたこともないので理解が追い付いておりません」
「だよねぇ・・・。こいつ、どうやって魔物化したんだろう? ヒトが魔物になるってそう簡単なことじゃないよね?」
「はい、わたくしの知識によると、よほど強い魔素を浴び、且つその魔素に耐えうる肉体や精神を持っていなければ、ただ死ぬだけかと。そこまでのヒトは、仙人や真人など、ヒトから進化したヒトでなければ無理でしょう」
「お母様、この方はCランクの冒険者だったはずです。とてもではありませんが、そのような肉体も精神もないでしょう」
「だったら、何か手が加えられているのかも」
「それはヒトが人工的に魔物に変えられた、と言うことでしょうか?」
「私達が旅行中に体験した感じだと、それも否めないかな」
今まで経験した事件、全て繋がっているのかも
そんな気がしてならない
ともかく今はこの魔物が他にもいないか警戒しないと
「こいつって仲間がいたの?」
「はい、誰も彼も非常に横柄で、妖精たちを捕まえようとしましたので呪いをかけて追放しました」
「だったら、まだ他にも魔物化した人間がいるかも。他には何人いたの?」
「あと三人です。四人組のパーティーでしたので」
私は他にもいる可能性を考慮して、分体を放ってこの国中を探索させることにした
「みんなお願いね!」
私から飛び出した分体は十二匹
目や鼻、耳を共有し、いつでも異変が感じ取れるようにしておく
「んにゅあああん!」
猫たちは一斉に国を駆け巡って行った
「ひとまずあの子達に任せよう。異変があればすぐに・・・」
「どうしましたか精霊様?」
「かかった。いきなりかかるとは思わなかった。えっと、この子がいるのは、あっち!」
東の方に行ったチャトラの猫の探知に引っかかった魔物
この国は魔物避けの魔法が全体にかかっているので、そもそも魔物がいること自体がおかしい
そこにかかるってことは、さっきのやつみたいなのがいる可能性があるってことかな
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました
紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。
国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です
更新は1週間に1度くらいのペースになります。
何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。
自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m
あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。
▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ......
どうしようΣ( ̄□ ̄;)
とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!!
R指定は念のためです。
マイペースに更新していきます。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる