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鳥人族の国13
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カルカルさんと共に北区を抜けて出入口へ
そこから見える魔力の痕跡を追って私達は走った
あ、カルカルさんを乗せてね
「ミアさんは~、猫ちゃんなんですね~。と言うよりこれは~、精霊ですか~?」
「うんそうだよ。私は猫精霊!」
「すごいです~。いつか会ってみたいと思っていましたが~、願いが叶いました~」
猫精霊形態に戻ってからよくわかる
カルカルさんの魂はフィオナちゃんに負けず劣らず清らかだった
結構なスピードを出してるけど、カルカルさんはうまく乗りこなしてくれてる
そして段々濃くなっていく魔力の残り香
「これなら追いつけそう」
「頑張って~くださいね~」
カルカルさんの声、すごく癒されるなぁ
おっといけないいけない
油断せずに行かないとね
相手の方はもう尾行に気づいている可能性もある
待ち伏せされてたら遅れを取っちゃうもんね
「あそこ、怪しいです~」
カルカルさんの指さす方向には、いかにもな洞窟が、木々に隠れるようにしてあった
そこに続いている残り香
ここまで追跡される可能性を考えていなかったのか、罠もなくすんなり洞窟の中へ侵入できた
「インビジブル~」
カルカルさんが透明になる魔法をかけてくれた
そして私は二人分の気配を完全に消して、洞窟内を歩き始めた
「これって~、声を出しても大丈夫ですか~?」
「うん、絶対に気づかれないよ」
二人で世間話を少ししながら、道中を歩き進む
ところどころ部屋があったけど、内部に人はいなかった
でも奥に行くにつれて、話し声が聞こえてきて、その声が大きくなってくる
「奥に集まってるみたいですね~」
「うん、慎重に進もう」
ゆっくりと歩いて奥へ進み、人が集まっているのが見えてきた
みんなローブを被っている
聞き耳を立てると、彼らの話している内容が聞こえて来た
「失敗だ。催眠魔法は驚くほど効いたが、街に勇者一行が来ていた。それもこの前の魔王の王を倒した、猫と愛の勇者だ。奴らがあの街を出るまでは下手に動けん」
「確かに・・・。掴まっては元も子もない。ルグルグを仕留めた後は長を殺す。あの二人さえいなくなれば」
「ああ、我らが街を支配できる」
こいつら、やっぱりルグルグさんを狙ってたんだ
そして街を支配しようとしてる
ということは、街を支配できる立場にあるってことだ
「カルカルさん、あの人達」
「許せません・・・。私のおじい様のように慕っているルグルグさんを、亡き者にしようとするなんて! ちょっとごめんなさいミアさん。私、どたまにきました!」
さ、さっきと性格が変わってる
あのおっとりとしたカルカルさんはどこにもいなくて、目の前には大切な人を守ろうと燃える勇ましい女性がいた
「グランドバインド!」
カルカルさんが魔法を唱えると、ローブの者たちはあっさり地面から伸びた拘束魔法によって捕まってしまった
「な!? なぜここに! 一体どうやって突き止めた!」
「私の目は特別性なのよ。あんたらの居場所も、目論見も! 全部丸々お見通しってわけ!」
ローブを剥ぐカルカルさん
「やはりあなたですか。クラッドレス司教」
カルカルさんはその男、クラッドレス司教に杖を向け、怒りをあらわにした
そこから見える魔力の痕跡を追って私達は走った
あ、カルカルさんを乗せてね
「ミアさんは~、猫ちゃんなんですね~。と言うよりこれは~、精霊ですか~?」
「うんそうだよ。私は猫精霊!」
「すごいです~。いつか会ってみたいと思っていましたが~、願いが叶いました~」
猫精霊形態に戻ってからよくわかる
カルカルさんの魂はフィオナちゃんに負けず劣らず清らかだった
結構なスピードを出してるけど、カルカルさんはうまく乗りこなしてくれてる
そして段々濃くなっていく魔力の残り香
「これなら追いつけそう」
「頑張って~くださいね~」
カルカルさんの声、すごく癒されるなぁ
おっといけないいけない
油断せずに行かないとね
相手の方はもう尾行に気づいている可能性もある
待ち伏せされてたら遅れを取っちゃうもんね
「あそこ、怪しいです~」
カルカルさんの指さす方向には、いかにもな洞窟が、木々に隠れるようにしてあった
そこに続いている残り香
ここまで追跡される可能性を考えていなかったのか、罠もなくすんなり洞窟の中へ侵入できた
「インビジブル~」
カルカルさんが透明になる魔法をかけてくれた
そして私は二人分の気配を完全に消して、洞窟内を歩き始めた
「これって~、声を出しても大丈夫ですか~?」
「うん、絶対に気づかれないよ」
二人で世間話を少ししながら、道中を歩き進む
ところどころ部屋があったけど、内部に人はいなかった
でも奥に行くにつれて、話し声が聞こえてきて、その声が大きくなってくる
「奥に集まってるみたいですね~」
「うん、慎重に進もう」
ゆっくりと歩いて奥へ進み、人が集まっているのが見えてきた
みんなローブを被っている
聞き耳を立てると、彼らの話している内容が聞こえて来た
「失敗だ。催眠魔法は驚くほど効いたが、街に勇者一行が来ていた。それもこの前の魔王の王を倒した、猫と愛の勇者だ。奴らがあの街を出るまでは下手に動けん」
「確かに・・・。掴まっては元も子もない。ルグルグを仕留めた後は長を殺す。あの二人さえいなくなれば」
「ああ、我らが街を支配できる」
こいつら、やっぱりルグルグさんを狙ってたんだ
そして街を支配しようとしてる
ということは、街を支配できる立場にあるってことだ
「カルカルさん、あの人達」
「許せません・・・。私のおじい様のように慕っているルグルグさんを、亡き者にしようとするなんて! ちょっとごめんなさいミアさん。私、どたまにきました!」
さ、さっきと性格が変わってる
あのおっとりとしたカルカルさんはどこにもいなくて、目の前には大切な人を守ろうと燃える勇ましい女性がいた
「グランドバインド!」
カルカルさんが魔法を唱えると、ローブの者たちはあっさり地面から伸びた拘束魔法によって捕まってしまった
「な!? なぜここに! 一体どうやって突き止めた!」
「私の目は特別性なのよ。あんたらの居場所も、目論見も! 全部丸々お見通しってわけ!」
ローブを剥ぐカルカルさん
「やはりあなたですか。クラッドレス司教」
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