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魔王の王27

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 魔術都市スネデンは国ではないけど、一応王のようなリーダーがいる
 賢者ルディオンというおじいさんだ
 元々は大英雄で、三百年前の勇者と一緒に魔王を倒した人でもあるらしい
 種族は一応人間族で、年齢は三百五十歳という超高齢者
 人間族の寿命はこの世界でも精々百歳くらいなんだけど、そこは賢者と呼ばれることはあって、自身の寿命を延ばしたらしい
 どうやったのかは秘匿されてて分かんないんだけどね
「拙はこの国のことを知らぬゆえ、お主たちについて行くでござる」
 アラマキさんは私達の後ろをついてくる
 鎧がガシャガシャいっててまぁまぁうるさい
「あ、鎧がうるさいんでござるな。武装解除」
 アラマキさんの武装解除の声に合わせて鎧がパージされ、それが腰の刀に合体して小さくまとまった
「これで身軽になったでござる」
 う、このお姉さん、自分の美貌とスタイルの良さを理解してるんだろうか?
 タンクトップにミニのパンツ
 際どい。きわめて際どい
「ア、アラマキさん。これ着てください」
 フィオナちゃんが羽織を私から受け取ってアラマキさんに渡した
 ものすごくきれいな織物だったから、サミダレ国に行ったときに買ってたやつ
 大きさが自由に変わるから、アラマキさんでも着れるね
「おお、かたじけない。これはうちの国の特産物でござるな。伸縮性にすぐれ、刀で斬られても斬れないのでござる」
「え、そんな機能までついてるの?」
「知らずに買ったのでござるか?」
 知らなかった
 防御性もすごいのか。さすがサミダレ国の技術
「あ、あそこだよ。あの塔に賢者ルディオンさんがいるらしいよ」
 天高くそびえ立っている塔
 名前のない塔と言われていて、元々何か名前を付ける予定だったけど、ルディオンさん自身がめんどくさがったので、名前がないらしい
「会ってくれるかな?」
「この前聞き込みしたとき、魔術都市でも魔王復活の研究はされてるみたいだから、これを持って行けば多分会ってくるれるわよ」
 名前のない塔は一応誰でも入れる
 入れないのは犯罪目的や悪意のある人だけ
 この塔全体に魔法がかかってるからね
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