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勇者24

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 魔導の勇者ティティーニニー
 彼女は国で最も魔力が高く、魔法の扱いに長けた女王の才能を大いに受け継いでいた
 魔力は女王以上だが、まだ魔法自体の扱いはおぼつかない
 そのため魔力で空は飛ばず、徒歩で国を出ていた
 それを完全にお見通しなミュミュはあっという間にティティに追いついた
「お嬢! 捕まえたすよ。まったく、一体どこから抜け出したんすか」
「ほえ、ミュミュちゃんだ。どうして~?」
 おっとりとした口調のティティ。徒歩もかなりゆっくりなため、国を出て数分の所にまだいたのだ
「おてんばなのにこのゆったりさはいかがなものかと思うすけど、とりあえず帰りますよ」
「えーーーやだーーーー」
「げっ、出たすねヤダヤダ・・・。はぁ・・・、でも帰らないと女王様が心配されてますよ」
「えーーーやだーーーー」
 このえーやだーが出たとき、それは彼女が頑なで、絶対に言うことを聞かないことを指す
「ほらいいから行くすよ! ほんとに! マジで! 帰るす!!」
「えーーーやだーーーー」
「だめだこりゃ。だめだこりゃ。もう! お嬢! お嬢はまだ魔法がちゃんと扱えないでしょ! いくら勇者になれたからって、時期早々もいいとこす! 死んじゃったらもう、お母さんともお父さんとも、私とも会えないんすよ・・・」
「・・・。だから私、強くなりたいもん」
 それは小さな声だが確かに彼女の強い意思を感じる
「はぁ・・・。お嬢、私もついて行くす。それならいいすよね?」
「ほんと!?」
「はいす。ただ、危険なことはしないと約束してくださいす」
 深くうなづくティティ
 そしてミュミュは彼女を自身の剣杖に乗せる
 この杖は相当に大きいため、二人乗りも余裕だった
「じゃ、まずはどこ行くすか?」
「隣国、竜人の国アルタマハハ」
「了解す!」
 二人は竜人たちが住む国、アルタマハハを目指して飛んだ
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