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魔王の王24

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 大やけどしたはずのお腹をさするマリュさん
 そのお腹はつるんとしていて綺麗なものだった
「ムムムムム、これほどに手傷を負わされたのは久方ぶりです。しかしまだ力に村がありますね。あれほどの火力ならば私を穴だらけにも出来たはずです。まだその力、扱い慣れていませんね? ぶっつけ本番で倒せるほど私は甘くありません」
 強敵だ。強敵すぎる
 相手がピンピンしているのに対して、こちらはタルニャが戦闘不能
「ふふふ、楽しいですね。本気、では全然ありませんが、あなた達との戦いは楽しいです」
 確かに彼女、全くと言っていいほどに力を出してない
 ただ単純な戦闘能力が高いんだ
「さて残る二人は何を見せてくれるのでしょう?」
「小槌よ! 大きくなあれ!」
 ミヨンが小槌を自分にコツンと当てると、大きくなるミヨン
 天井に着くほどじゃないけど、見上げるほどに大きい
「大きくなって的が狙いやすくなりました」
 マリュさんの拳がミヨンを襲う
 お腹をまともに撃ち抜かれたけど、なんと小槌を直前に自分に打って小さくなることでその拳を避けていた
「能力の使い方が上手いです、ね!」
 小さくなったミヨンを再び拳が襲うけど、またさらに小さくなって、私からも見えなくなった
「まあ、これは、魔力すら微弱すぎて見えなくなりました。いったいどこへ・・・。キャッ」
 ミヨン、何をしてるんだろう? 急にマリュさんが悶え始めた
「こら! そんなところに入ってはいけません! アハ、アハハハハ! くすぐったいです!」
 ちょ、すごくセクシー・・・。じゃなくて、ミヨンお手柄だ。隙だらけになってる
 そこをフィオナちゃんが攻撃
「セイヴァアアアアアア! ティターーン!!」
 おお、剣が巨大化してる
 くすぐられて動きが止まってるマリュさんにまともに剣が突き刺さって、お腹から真っ二つにされた
 ひぇ、えぐい
「あっ」
 どちゃりと真っ二つになったマリュさんが落ちる
 ぐ、ぐろい
 でもすぐに再生されて元通りになったマリュさん
「ハッハッハ、してやられたなマリュよ」
「申し訳ありませんメリエンヌ様、失態を晒してしまいました」
「いやよいよい、面白いものを見れた。マリュ、休んでて良いぞ」
「はい、ありがとうございます」
 落ち込んだ顔のマリュさんはそのままちょこんと座ってうなだれてしまった
「試練突破おめでとうとまずは言わせてもらうぞ。いい試合を見せてもらった。どうじゃ? 自分達の成長を実感できたじゃろう?」
 確かにみんな武器の使い方をさらに理解したみたい
「はい! 私達も必死で、とっさに思いついたことをやってみたんですが」
「うむ、追い詰められれば人は生きようとあがきもがく。お前たちはそれによってうまく成長できたようだな」
 今は眠っちゃってるタルニャだけど、彼女もすごく活躍してたからね
 起きたときにメリエンヌさんが褒めてたって伝えよう
 凄く喜びそうだね
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