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魔王の王18

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「ひとまずこの件はギルドの踏査が入ります。勇者様たちや異世界人同盟にも伝わるよう手配しておきますから安心してくださいね」
 受付のお姉さんにそう言われて私達はひとまず安心した
 メアリーもだいぶ安定してきてるからもうすぐ目覚めそうだし、次はこの国の首都を目指そうと思うんだ 
 そこにはホビットの勇者もいるんだって
 伸縮の勇者ミヨンっていう男性勇者で、小槌を持ってるらしい
 その小槌に打たれると、体が大きくなったり小さくなったりするから伸縮の勇者なんだって
 まるで一寸法師の打ち出の小槌みたい
「もう行くんだね。頑張ってね」
「瞑想もしっかりね」
 二人はこの後すぐに行かなきゃいけない任務があるみたい
 Sランクは多忙だね
「色々とありがとうございました」
 お礼を言ってから私達は街を出た

 首都まではそこまで遠くない
 歩いて一時間ほどかな
 首都の名前はビビテト
 ホビットの王様がいるらしいんだけど、今は隣国へ行ってるみたいだからいない
 街道はしっかりと整備されてるから特に危険もなかったし、魔物も大したことがなかったよ
 ビビテト
 かつてこのホビットの国を作った若いホビットの男性の名前がそのまま首都の名前になった
 ここを開拓したビビテトさんは土を操る力を持っていて、それでこの辺りを平地にして開拓
 そこからホビットの仲間たちを呼んで街を作った
 最初こそ彼らだけが住む小さな街だったけど、そこからやっぱり発展していって、今では農業大国として様々な国に作物を輸出してるらしい
 さっきの街もたくさんの田畑が広がってたんだよね
「すごい、あれってお米だよね? 異世界の人達が発見したって言う穀物」
「だね。私の世界にもあんな感じで育ててたよ」
「ミアはお米の畑を見たことがあるの?」
「うにゅ。私の住んでた国はお米が主食だからね。あれは畑じゃなくて田んぼって言うんだ」
「田んぼ。ああ、またおにぎりが食べたくなってきましたわ」
 タルニャがそんなこと言うから私も食べたくなってきちゃった
 どっかに食べれるとこがあるかも
 観光がてら探してみるかな
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