242 / 487
勇者17
しおりを挟む
巨大なサメは大量の歯を見せつけるかのように口を開いて向かってくる
人魚のマーナほどではないにしろ、その速さはエルフであるグルリシアでは逃げ切れない
足場がなければすぐに喰われていただろう
「トライデント!」
槍を三又の鉾に変えて投げ、サメの背中に深く突き刺さるが、すぐに傷が修復してしまった
「アイスランス!」
マーナが氷の魔法で攻撃するが、それは刺さりもせず硬い鱗に弾かれた
「やっぱり私じゃ火力が足りないみたい」
いくら打ち込んでもサメに何のダメージも与えられていないことにマーナはショックを受ける
「大丈夫だよマーナ。君ならできる!」
トライデントで攻撃しつつマーナを励ます
たったそれだけのことでマーナに勇気が湧く
勇者とはつまるところ、勇気をもって人々の心を奮い立たせる者
マーナは自身の得意な魔法をさらに高めるため、限界を超える力を引き出した
「そうだ、私は水氷の勇者。グルリシア、離れて!」
マーナはそういうと、魔法ではなく勇者としての力を発揮した
今までは魔法の方が威力が高かったため、積極的に使っては来なかったこの力
マーナの手に水が集まる
「ティンクルフロスト!」
手集めた水を砕くように握りつぶすと、周囲に輝く氷の結晶が現れた
それらが冷めに向かって降り注いでいく
するとサメの表面が段々と凍って行って、そこからひびが入り始めた
それでもサメはもがいて水中を移動しようとする
だが水もだんだんと凍っているためどんどん身動きが取れなくなり、サメは最後に尾びれを少し動かし、粉々に砕けた
もはや再生することもかなわないほど粉々になったサメ
「やった、やったよグルリシア!」
「だから言っただろ。マーナならできるって」
グルリシアはマーナの力を信じていた
自信がない彼女だが、その自身さえつけば殻を破けると、幼いころから信じていたのだ
「これでクリアみたいだね。ほら、次の階層への扉が開いてる」
この巨大ドームの奥にあった大きな扉
そこが開いて水流が発生し、二人は次第に吸い込まれるようにして流され、次の階層へと進んだ
人魚のマーナほどではないにしろ、その速さはエルフであるグルリシアでは逃げ切れない
足場がなければすぐに喰われていただろう
「トライデント!」
槍を三又の鉾に変えて投げ、サメの背中に深く突き刺さるが、すぐに傷が修復してしまった
「アイスランス!」
マーナが氷の魔法で攻撃するが、それは刺さりもせず硬い鱗に弾かれた
「やっぱり私じゃ火力が足りないみたい」
いくら打ち込んでもサメに何のダメージも与えられていないことにマーナはショックを受ける
「大丈夫だよマーナ。君ならできる!」
トライデントで攻撃しつつマーナを励ます
たったそれだけのことでマーナに勇気が湧く
勇者とはつまるところ、勇気をもって人々の心を奮い立たせる者
マーナは自身の得意な魔法をさらに高めるため、限界を超える力を引き出した
「そうだ、私は水氷の勇者。グルリシア、離れて!」
マーナはそういうと、魔法ではなく勇者としての力を発揮した
今までは魔法の方が威力が高かったため、積極的に使っては来なかったこの力
マーナの手に水が集まる
「ティンクルフロスト!」
手集めた水を砕くように握りつぶすと、周囲に輝く氷の結晶が現れた
それらが冷めに向かって降り注いでいく
するとサメの表面が段々と凍って行って、そこからひびが入り始めた
それでもサメはもがいて水中を移動しようとする
だが水もだんだんと凍っているためどんどん身動きが取れなくなり、サメは最後に尾びれを少し動かし、粉々に砕けた
もはや再生することもかなわないほど粉々になったサメ
「やった、やったよグルリシア!」
「だから言っただろ。マーナならできるって」
グルリシアはマーナの力を信じていた
自信がない彼女だが、その自身さえつけば殻を破けると、幼いころから信じていたのだ
「これでクリアみたいだね。ほら、次の階層への扉が開いてる」
この巨大ドームの奥にあった大きな扉
そこが開いて水流が発生し、二人は次第に吸い込まれるようにして流され、次の階層へと進んだ
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)
いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。
---------
掲載は不定期になります。
追記
「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。
お知らせ
カクヨム様でも掲載中です。
辺境伯の5女ですが 加護が『液体』なので ばれる前に逃げます。
サラ
ファンタジー
「リーナ、もう殲滅してしまえ! で、あきらめて聖女になっちゃおう。リーナってチートなんだから」
お兄様、そんな事を言われても、私は普通の人と普通の恋をして普通の家庭をもちたいんです。
『水魔法の加護』がある事になっているけど本当は違うし、ゲームに関わらずにお兄様と一緒に逃げたいです。と思っていたけれど、覚悟を決める時がきたようです。
異世界に転生したリーナは乳母に虐待されていたが『液体の加護』のおかげで生き延びた。
『隠蔽の加護』を手に入れて、加護を誤魔化したせいで公爵家の婚約者となり魔法学園に通う事となったが、そこで自称ヒロインと出会う。
この世界は乙女ゲームの世界でリーナはヒロインと婚約者の為に尽くす健気な側妃になるらしい。
しかし、婚約破棄されたおかげでストーリーは変わっていく。初恋は結ばれないというけれど、リーナの初恋の行方は?
これは前世で恋も愛も知らなかった女性が愛を見つける物語。
追加で世界を救うかもしれません。
※意地悪乳母や侍女、自称ヒロインとその取り巻きもいるけど、いずれは因果応報。
『お月見』小話、載せてます。小話なのでたいした内容はないです。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
「婚約を破棄したい」と私に何度も言うのなら、皆にも知ってもらいましょう
天宮有
恋愛
「お前との婚約を破棄したい」それが伯爵令嬢ルナの婚約者モグルド王子の口癖だ。
侯爵令嬢ヒリスが好きなモグルドは、ルナを蔑み暴言を吐いていた。
その暴言によって、モグルドはルナとの婚約を破棄することとなる。
ヒリスを新しい婚約者にした後にモグルドはルナの力を知るも、全てが遅かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる