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白い鬼と黒い鬼8
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「うう、やっぱ気持ち悪ーい」
ハクラは他に肉塊に変えられてしまった人間がいないか探し回る
何人かを見つけ、軽々抱え上げて戻ろうとしたところに、何かが胸を貫いた
「へ? あれ? どうして・・・。お姉ちゃん」
ハクラの胸をクロハの刀が貫いており、ハクラは目を見開いて驚いた顔で倒れ込んだ
「くく、クカカカカカ」
クロハの口が裂け、姿が変わる
それは先ほど切り裂いて倒したはずのアンノウンだった
「クカカカカ、馬鹿だな、馬鹿だ。ちょっと死んだふりしてれば油断して」
「く、う、人の言葉を」
「当り前だ。騙し討たなければ獲物を簡単に食えないだろう? こうやってほら」
子供の姿に変わるアンノウン
「助けて、お姉ちゃん!」
完全に子供の姿。たとえ感知能力者が見ても分からないだろう
ただ、それは通常の探知能力ならばの話だ
二人は鬼神
最強の称号はだてではない
「こんなことだろうと思いました」
「そうねハクラ。まあこの程度の変化なら、見破るのも訳ないわ」
「な、なんで!? お前たちは殺した! 絶対に!」
驚くアンノウンは今殺したはずのハクラの死体を見る
だがそこには雪の塊があるだけだった
「私達も偽るのが得意なんですよ。幻術と雪分身です」
ハクラは真横に自身と姉の分身を作り出す
どう見ても本物にしか見えないクオリティだ
「ぐ、がああああ!!」
「フフ、やはり獣はそのようにただ唸っているのがお似合いね」
クロハが刀を抜く
禍々しい怨念のようなものが吹きあがっており、ただ近くにいるだけで魂が吸い取られそうだ
「呪黒刀、クロアゲハ」
これは生体武器と呼ばれ、自身の魂と一体化している生きた武器だ
ハクラの散り雪も同じくその生体武器である
クロハはそのクロアゲハでゆっくりと、アンノウンを頭から股にかけてなぞるように斬った
魂までをも切り裂く呪刀によって、アンノウンは永遠に斬られ続けることになる
ただ一太刀をくらっただけで、アンノウンは苦しんで死に続けるのだ
「慈悲はなし。今まで殺した人々の無念を永遠に聞きなさい」
二人は助け出した人々と共に外へ出ると、空間を閉じて二度と開かないように内部を破壊した
「こいつで最後、もういないわね」
「うん、帰ろっか」
アンノウンを狩るという任務を終えた二人は、元居た世界へ帰って行った
ハクラは他に肉塊に変えられてしまった人間がいないか探し回る
何人かを見つけ、軽々抱え上げて戻ろうとしたところに、何かが胸を貫いた
「へ? あれ? どうして・・・。お姉ちゃん」
ハクラの胸をクロハの刀が貫いており、ハクラは目を見開いて驚いた顔で倒れ込んだ
「くく、クカカカカカ」
クロハの口が裂け、姿が変わる
それは先ほど切り裂いて倒したはずのアンノウンだった
「クカカカカ、馬鹿だな、馬鹿だ。ちょっと死んだふりしてれば油断して」
「く、う、人の言葉を」
「当り前だ。騙し討たなければ獲物を簡単に食えないだろう? こうやってほら」
子供の姿に変わるアンノウン
「助けて、お姉ちゃん!」
完全に子供の姿。たとえ感知能力者が見ても分からないだろう
ただ、それは通常の探知能力ならばの話だ
二人は鬼神
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「こんなことだろうと思いました」
「そうねハクラ。まあこの程度の変化なら、見破るのも訳ないわ」
「な、なんで!? お前たちは殺した! 絶対に!」
驚くアンノウンは今殺したはずのハクラの死体を見る
だがそこには雪の塊があるだけだった
「私達も偽るのが得意なんですよ。幻術と雪分身です」
ハクラは真横に自身と姉の分身を作り出す
どう見ても本物にしか見えないクオリティだ
「ぐ、がああああ!!」
「フフ、やはり獣はそのようにただ唸っているのがお似合いね」
クロハが刀を抜く
禍々しい怨念のようなものが吹きあがっており、ただ近くにいるだけで魂が吸い取られそうだ
「呪黒刀、クロアゲハ」
これは生体武器と呼ばれ、自身の魂と一体化している生きた武器だ
ハクラの散り雪も同じくその生体武器である
クロハはそのクロアゲハでゆっくりと、アンノウンを頭から股にかけてなぞるように斬った
魂までをも切り裂く呪刀によって、アンノウンは永遠に斬られ続けることになる
ただ一太刀をくらっただけで、アンノウンは苦しんで死に続けるのだ
「慈悲はなし。今まで殺した人々の無念を永遠に聞きなさい」
二人は助け出した人々と共に外へ出ると、空間を閉じて二度と開かないように内部を破壊した
「こいつで最後、もういないわね」
「うん、帰ろっか」
アンノウンを狩るという任務を終えた二人は、元居た世界へ帰って行った
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