205 / 487
勇者15
しおりを挟む
水のダンジョンと呼ばれるこのダンジョンは、水中呼吸ができることが大前提とされる
エルフであるグルリシアにとってはほぼ攻略不可能と言ってもいい場所
しかしマーナの魔法があれば、クリアできる可能性が高い
ただこのダンジョンがどこまでの階層があるのかが分からないため、そこまで魔法が持つかどうかでクリアできるかどうかが決まる
二人はいつかこのダンジョンに挑戦し、自分達のレベルアップを図ろうと思っていた
そのためそれなりに魔力は鍛えられている
「行くわよグルリシア」
「ああ、たのんだマーナ」
マーナが泡の膜を生み出して、シャボン玉のようにグルリシアを包み込んだ
この泡はマーナの魔力が切れるか、よほど強力な攻撃が加わらなければ割れることはない
そしてこちらからの攻撃は泡を突き抜けて相手に与えることができるという優れもの
「潜るよ」
二人はダンジョンの入り口から水中へと侵入していく
水はそこまで冷たくなく、マーナも心地いいというほどに適温だった
内部は明るく、ところどころに魚が住んでいることから、生態系はかなり豊かだと思われる
海水ではなく淡水なのだが、どういうわけか海魚もちらほら見られる
ただ普段目にする海魚よりも若干姿が違うため、このダンジョンに適応した生態系が独自に発達しているのだろう
マーナはそう言った情報もメモに走り書きし、このダンジョンの情報収集に努めた
魔法制御のため、戦うことはできないが、少しでも情報を仕入れて置けば、もし失敗したとしても次に生かせると考えたのだ
少しだけ残っていた情報によると、ここで死ぬことはない
窒息する前に流されるようにして外に排出されるそうだ
神の慈悲なのかどうかは分からないが、そもそもこのダンジョンに入る者も少なすぎるため、情報があまりにも少ない
何が待つのか分からず、二人は慎重に、恐る恐る進んでいった
エルフであるグルリシアにとってはほぼ攻略不可能と言ってもいい場所
しかしマーナの魔法があれば、クリアできる可能性が高い
ただこのダンジョンがどこまでの階層があるのかが分からないため、そこまで魔法が持つかどうかでクリアできるかどうかが決まる
二人はいつかこのダンジョンに挑戦し、自分達のレベルアップを図ろうと思っていた
そのためそれなりに魔力は鍛えられている
「行くわよグルリシア」
「ああ、たのんだマーナ」
マーナが泡の膜を生み出して、シャボン玉のようにグルリシアを包み込んだ
この泡はマーナの魔力が切れるか、よほど強力な攻撃が加わらなければ割れることはない
そしてこちらからの攻撃は泡を突き抜けて相手に与えることができるという優れもの
「潜るよ」
二人はダンジョンの入り口から水中へと侵入していく
水はそこまで冷たくなく、マーナも心地いいというほどに適温だった
内部は明るく、ところどころに魚が住んでいることから、生態系はかなり豊かだと思われる
海水ではなく淡水なのだが、どういうわけか海魚もちらほら見られる
ただ普段目にする海魚よりも若干姿が違うため、このダンジョンに適応した生態系が独自に発達しているのだろう
マーナはそう言った情報もメモに走り書きし、このダンジョンの情報収集に努めた
魔法制御のため、戦うことはできないが、少しでも情報を仕入れて置けば、もし失敗したとしても次に生かせると考えたのだ
少しだけ残っていた情報によると、ここで死ぬことはない
窒息する前に流されるようにして外に排出されるそうだ
神の慈悲なのかどうかは分からないが、そもそもこのダンジョンに入る者も少なすぎるため、情報があまりにも少ない
何が待つのか分からず、二人は慎重に、恐る恐る進んでいった
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。
いいたか
ファンタジー
小説家になろうにて130万PVを達成!
この世界『アレスディア』には天職と呼ばれる物がある。
戦闘に秀でていて他を寄せ付けない程の力を持つ剣士や戦士などの戦闘系の天職や、鑑定士や聖女など様々な助けを担ってくれる補助系の天職、様々な天職の中にはこの『アストレア王国』をはじめ、いくつもの国では不遇とされ虐げられてきた鍛冶師や錬金術師などと言った生産系天職がある。
これは、そんな『アストレア王国』で不遇な天職を賜ってしまった違う世界『地球』の前世の記憶を蘇らせてしまった一人の少年の物語である。
彼の行く先は天国か?それとも...?
誤字報告は訂正後削除させていただきます。ありがとうございます。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで連載中!
現在アルファポリス版は5話まで改稿中です。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う
ひなクラゲ
ファンタジー
ここは乙女ゲームの世界
悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…
主人公と王子の幸せそうな笑顔で…
でも転生者であるモブは思う
きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる