上 下
201 / 487

魔王との戦い28

しおりを挟む
 切り裂き続けて何匹は倒せたけど、それでも倒しきれないAランクの魔物がいる
 ジョガノガと呼ばれる巨大蛇の魔物、メグロノアと呼ばれる燃え盛るスライムのような魔物、ガスと呼ばれるその名の通りガス状の魔物
 この三体はAランクでもかなり強いネームドモンスターと呼ばれる名前付きの魔物で、ギルドから賞金首にもなっている
 倒したAランクの魔物の中にもネームドはいたけど、私の能力と相性が悪かったのか、簡単に倒せちゃった
 でも、この三体は強い
 ジョガノガは鱗が固すぎて爪や刃が通らないし、魔法も効かない
 メグロノアは熱すぎて近づくこともできないし、水魔法で攻撃しても蒸発しちゃう
 ガスはとらえどころがなくて、物理、魔法ともに全く効果なし
 これどうすればいいん?
「手伝うよミア!」
「ありがとうフィオナちゃん」
 とはいってもこのパーティーで一番強いのは私なんだよね・・・
「いっくぞおおお!! ブレイヴ! スラッシュ!!」
 フィオナちゃんが勇者の力を纏った剣を横なぎに振った
 は、速い。フィオナちゃんも研鑽を積んで少しずつ強くなっていってる
 これは、私の予想以上に強くなってる
 パシュンという音がして、ガスの体が真っ二つに
 なんとフィオナちゃんは一撃でガスを倒してしまった
「あ、うう、もうだめ」
「フィオナちゃん!?」
 どうやら今の一撃は魔力や勇者の力を全て込めた渾身の一撃だったみたい
 すぐにメアリーがフィオナちゃんに結界を張って連れて行ってくれた
「ミア、フィオナちゃんはしばらく動けないからもう少し頑張って!」
「うん!」
 鎌首をもたげてジョガノガが噛みつく
 その牙を蹴って噛みつきを避け、同時に口の中に妖術の炎を投げ込んだ
「シュルルルル!」
 やば、怒らせちゃった
 炎の力が弱かったのか、口の中を火傷した程度みたい
「危ない!」
 気づくのが遅れ、尻尾が頭上に迫ってた
 これは、まずい
 尻尾が当たる直前
「カード魔法、スライド!」
 間一髪でエルヴィスの魔法が発動して、私の体が横にスライドした
 そして真横に尻尾がズドンと叩きつけられる
「はぁ、はぁ、ありがとうエルヴィス」
「油断しないでミア!」
 気を引き締めてジョガノガに向き直るとカパッと開いた口に飛び込んだ
「そんなに食べたいなら食べてみなよ! 胃もたれさせてやる!」
 私は内部に入り込んで、そのまま食道、そして胃をグッチャグチャのズタズタに引き裂いてやった
「シュルルルルルルロロロロロ!!!」
 強烈な叫び声をあげてジョガノガは倒れる
 そして私は口から飛び出して、最後の一匹をにらんだ
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

愚かな父にサヨナラと《完結》

アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」 父の言葉は最後の一線を越えてしまった。 その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・ 悲劇の本当の始まりはもっと昔から。 言えることはただひとつ 私の幸せに貴方はいりません ✈他社にも同時公開

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)

いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。 --------- 掲載は不定期になります。 追記 「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。 お知らせ カクヨム様でも掲載中です。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

「婚約を破棄したい」と私に何度も言うのなら、皆にも知ってもらいましょう

天宮有
恋愛
「お前との婚約を破棄したい」それが伯爵令嬢ルナの婚約者モグルド王子の口癖だ。 侯爵令嬢ヒリスが好きなモグルドは、ルナを蔑み暴言を吐いていた。 その暴言によって、モグルドはルナとの婚約を破棄することとなる。 ヒリスを新しい婚約者にした後にモグルドはルナの力を知るも、全てが遅かった。

【R18】スライムにマッサージされて絶頂しまくる女の話

白木 白亜
ファンタジー
突如として異世界転移した日本の大学生、タツシ。 世界にとって致命的な抜け穴を見つけ、召喚士としてあっけなく魔王を倒してしまう。 その後、一緒に旅をしたスライムと共に、マッサージ店を開くことにした。卑猥な目的で。 裏があるとも知れず、王都一番の人気になるマッサージ店「スライム・リフレ」。スライムを巧みに操って体のツボを押し、角質を取り、リフレッシュもできる。 だがそこは三度の飯よりも少女が絶頂している瞬間を見るのが大好きなタツシが経営する店。 そんな店では、膣に媚薬100%の粘液を注入され、美少女たちが「気持ちよくなって」いる!!! 感想大歓迎です! ※1グロは一切ありません。登場人物が圧倒的な不幸になることも(たぶん)ありません。今日も王都は平和です。異種姦というよりは、スライムは主人公の補助ツールとして扱われます。そっち方面を期待していた方はすみません。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

【完結】実家に捨てられた私は侯爵邸に拾われ、使用人としてのんびりとスローライフを満喫しています〜なお、実家はどんどん崩壊しているようです〜

よどら文鳥
恋愛
 フィアラの父は、再婚してから新たな妻と子供だけの生活を望んでいたため、フィアラは邪魔者だった。  フィアラは毎日毎日、家事だけではなく父の仕事までも強制的にやらされる毎日である。  だがフィアラが十四歳になったとある日、長く奴隷生活を続けていたデジョレーン子爵邸から抹消される運命になる。  侯爵がフィアラを除名したうえで専属使用人として雇いたいという申し出があったからだ。  金銭面で余裕のないデジョレーン子爵にとってはこのうえない案件であったため、フィアラはゴミのように捨てられた。  父の発言では『侯爵一家は非常に悪名高く、さらに過酷な日々になるだろう』と宣言していたため、フィアラは不安なまま侯爵邸へ向かう。  だが侯爵邸で待っていたのは過酷な毎日ではなくむしろ……。  いっぽう、フィアラのいなくなった子爵邸では大金が入ってきて全員が大喜び。  さっそくこの大金を手にして新たな使用人を雇う。  お金にも困らずのびのびとした生活ができるかと思っていたのだが、現実は……。

処理中です...