154 / 487
帝国十二覇人終
しおりを挟む
アリュエナは故郷の地で男性と抱き合っていた
男性の名前はドミトリ・ラーゾリア
前皇帝に変わり次期皇帝となることが決まっている皇子だ
二人は元々幼馴染であり、帝国がおかしくなる前は恋仲になっていた
「ドミトリ、よかった。よかったよ」
「すまないアリュエナ、僕が操られてたばかりに、君には苦労を掛けた
「いいんだ。いいんだよ。ドミトリが無事だったから、私は嬉しいんだ」
帝国はこれからゆっくりと元のよい国に戻って行くだろう
犠牲は多かった
元に戻れた民は確かに多かったが、それでも様々な国に放たれ、魔物として処理されてしまった民はもう戻っては来ない
それでも帝国民たちは強く立ち上がる
「復興は他国も協力してくれるらしい。クピトとラーナにはそのための大使として飛び回ってもらってるよ」
「そういえばバンは?」
「ああ、あいつなら今朝旅に出た」
「え!?」
「今回じぶんが操られたのは精神が鍛えられてなかったからだってさ。あいつらしいよ」
「確かに」
二人はそう言って笑い合う
そこにはかつて平和だった帝国の姿があった
「さて、これから忙しくなる。僕の隣で、一緒に帝国を復興させてくれるかい?」
「もちろん!」
数日後
帝国に戻って来たラーナからの報告
粘菌の魔王マシュルド復活
これはまだ復興を開始したばかりの帝国にとってはまたも起きた問題
粘菌の魔王マシュルドはかつて、帝国付近の森で大量発生した、猛毒の胞子をまき散らすキノコの発生源
解毒薬や解毒魔法が効かず、一度毒に侵されてしまえば数日のうちに死に至り、体から同じく猛毒のキノコが生える
それによってかつての帝国の民の約三分の二が死に絶えた
当時の勇者の一人、死毒のコーザという男が唯一その毒を解毒できる能力を持っていたため、なんとかなった魔王だが、現代にその勇者はすでにいない
「く、一難去ってまた一難とはこのことだな」
ドミトリはすぐに対策をうつため、アリュエナと共にかつての資料のある資料室へと向かった
男性の名前はドミトリ・ラーゾリア
前皇帝に変わり次期皇帝となることが決まっている皇子だ
二人は元々幼馴染であり、帝国がおかしくなる前は恋仲になっていた
「ドミトリ、よかった。よかったよ」
「すまないアリュエナ、僕が操られてたばかりに、君には苦労を掛けた
「いいんだ。いいんだよ。ドミトリが無事だったから、私は嬉しいんだ」
帝国はこれからゆっくりと元のよい国に戻って行くだろう
犠牲は多かった
元に戻れた民は確かに多かったが、それでも様々な国に放たれ、魔物として処理されてしまった民はもう戻っては来ない
それでも帝国民たちは強く立ち上がる
「復興は他国も協力してくれるらしい。クピトとラーナにはそのための大使として飛び回ってもらってるよ」
「そういえばバンは?」
「ああ、あいつなら今朝旅に出た」
「え!?」
「今回じぶんが操られたのは精神が鍛えられてなかったからだってさ。あいつらしいよ」
「確かに」
二人はそう言って笑い合う
そこにはかつて平和だった帝国の姿があった
「さて、これから忙しくなる。僕の隣で、一緒に帝国を復興させてくれるかい?」
「もちろん!」
数日後
帝国に戻って来たラーナからの報告
粘菌の魔王マシュルド復活
これはまだ復興を開始したばかりの帝国にとってはまたも起きた問題
粘菌の魔王マシュルドはかつて、帝国付近の森で大量発生した、猛毒の胞子をまき散らすキノコの発生源
解毒薬や解毒魔法が効かず、一度毒に侵されてしまえば数日のうちに死に至り、体から同じく猛毒のキノコが生える
それによってかつての帝国の民の約三分の二が死に絶えた
当時の勇者の一人、死毒のコーザという男が唯一その毒を解毒できる能力を持っていたため、なんとかなった魔王だが、現代にその勇者はすでにいない
「く、一難去ってまた一難とはこのことだな」
ドミトリはすぐに対策をうつため、アリュエナと共にかつての資料のある資料室へと向かった
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。
▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ......
どうしようΣ( ̄□ ̄;)
とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!!
R指定は念のためです。
マイペースに更新していきます。
魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました
紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。
国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です
更新は1週間に1度くらいのペースになります。
何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。
自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる