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お勉強1

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 図書館についた
 ここではお金を払って、館内の禁止指定本以外は自由に読める
 識字率はかなりあるらしく、村にまで文字の読み書きができる人が普通にいる
 どうやら国がちゃんと文字の普及に取り組んでいるみたい
 本を読むためには一応ここの受付で銀貨一枚を渡しておかなければならないみたい
 あ、一応お金に関しては村でフィオナちゃんが勉強してたのを聞いてたから分かる
 まず種類が、銅貨、銀貨、金貨、白金貨がある
 前世界での感覚だと、銅貨が百円、銀貨が千円、金貨が一万円、白金貨が十万円と単位が上がって行くっぽい
 さっきの宿屋が一日金貨一枚なんだけど、そういえばターナーさんはちゃんと金貨を何枚か払ってた
 てことはターナーさん結構お金持ち?
 この宿に泊まってる人たち、どう見てもお金持ちばかりだったし
 ターナーさん何者なんだ
 ともかく図書館に侵入してっと
 なんかこの街結構猫がいて、普通に建物に入って行ってる
 図書館に入る猫もいるから私も侵入というよりどうどうと入れた
「あら、白猫ちゃん、初めて見る顔ね」
 受付さんがキラキラと目を輝かせてる
 ふふ、私の愛らしさは自分が一番よく分かってるからね
「んなん!」
「まぁ! 答えてくれるなんて賢い子ね」
 私はそのまま悠々図書館に入って行った
 先客の猫たちは奥の日当たりのいい場所でくつろいでる
 なるほど、わざわざ猫のためのスペースを作ってるのか
 どうやらこの街は猫に優しいらしい
 さてそんなことよりまずは地図かな
 文字はちゃんと読めるし、あとはどこにあるか探さないとね
 えーっとこっちは歴史、こっちは小説か
 うわ何この本でっか! 私よりでかいじゃん。挿絵付きの図鑑か
 植物図鑑って書いてある
 これ一応後で読んでおこうっと。もしもの時の知識だよ。知識は宝だしねぇ
 私の能力の一つに絶対記憶というものがあった
 説明によると能力発動中は一度見たものを絶対に忘れない能力みたい
 便利だねえ
 で、やっと見つけたよ地図
 本タイプみたいだね
「んな」
 手でゆっくりと引っ張り出して机に持っていくと広げてみた
「きゃー猫ちゃんが本読んでるかわいい!」
「ホントだー、人間の真似してるのね」
 真似じゃなくて本当に読んでるんですよお嬢さん方
 さて地図はっと
 んー他の国のことは乗ってないのか
 地図もこれ一冊だしなぁ
 あとで知ったことだけどこの地図は閲覧禁止だったらしい
 猫だから読めたのか
 さっきのお姉さんたちは職員だからここにいたのかな
 まあでもこの国のことだけでも分かった
 国の名前はパララスラ
 首都の名前はプラートで、ここ副都はターナーさんが行ってたようにヴァラフ
 場所からしてフィオナちゃんたちが暮らす村はアルト村って言うみたい
 よし、地図は覚えたから次はこの国について調べるかな
 地図をしまうと歴史の棚を見に行った
 また本を引っ張り出して開いてみる
 すると後ろから声をかけられた
「あんたにゃにしてんにゃ」
 振り向くと、先客の猫たちが集まって私を見ていた
「うわ、なに!?」
「にゃにじゃないにゃ新顔。人間みたいに本にゃんて読んで、字にゃんて読めるのかにゃ?」
「んにゅ、私読めるよ」
「おおお、お前面白いにゃ。にゃーにゃー、あたしらに話きかせてにゃ。人間達はいつも美味しいご飯くれたり色々世話してくれるにゃ。この前もこのオモチが病気になった時助けてくれたから、にゃにか人間の役に立ちたいにゃ。でも人間がにゃにを望んでるかとかはわからにゃいから、お前に人間達との懸け橋をやってほしいにゃ」
「ふむふむ、そう言うことならお安い御用」
 と、そう言ったとたん猫たちと私に何か絆のようなものが結ばれた感じがした
 え、なにこれ
「んにゃ! にゃんか力が湧くにゃ。お前にゃにしたにゃ?」
「さぁ?」
 取りあえず能力を見てみる
 能力結構あるからあまり把握できてないんだよねぇ
 えっとたぶんこれか。眷属化
 これは猫や猫魔物、猫神獣を自分の眷属と出来るらしい
 さらには猫召喚というものもあって、眷属にした猫たちを召喚できるみたいだよ
 これ、もしかしたらヤバイ能力かも
 眷属の数や召喚数はほとんど無限っぽいし、猫は私の力で強化される
 質も数も圧倒的な兵力になってしまう
 まあそんな機会多分来ないでしょ。猫だし
「じゃあよろしくにゃ」
「うにゅ」
 猫たちはそのままどこかへ行ってしまった
 でも繋がってるのは分かる
 さて私はお勉強の続きだ

 数時間後、私は歴史の棚のほとんどを読みつくした
 こう見えて前世では本をたくさん読んでたからね
 それに能力のおかげで読むスピードも速い速い
 一冊当たり数分ペースだよ
 この国のこともわかったし、明日はこの街でも見て回ろうっと
 お腹もすいたしそろそろ宿に帰りますかね
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