28 / 57
27.メクレンブルク次期当主
しおりを挟む
『4.婚約破棄に向けて③』に名前だけ出てきたマレンの従弟、エッカルトの登場です。
ーーーーーーーーーーーー
「ふぅん、マレン姉さんを監禁ね。何をしたかったわけ?」
私が監禁生活から脱出した、その一時間後。
我が家には、次期メクレンブルク伯爵家当主のエッカルトが来ていた。
現当主の父も一応いるけど、隅で縮こまっているだけである。
課題は、私が三日間監禁されていた件だ。
エッカルトに睨まれた義母と妹は、"自分は悪くない"と言わんばかりにふんぞり返っている。そのふてぶてしさには、もう感心するしかない。
「監禁なんかしてないわよ。嘘をついたお姉様が悪いんでしょ」
「そうよ。嘘をついた子にはお仕置きをしないと」
つっけんどんに言い放つ妹と義母。
もう一度エッカルトは「ふぅん」とつぶやく。
「マレン姉さん、嘘の心当たりは?」
視線が私に向けられる。
ちなみに私の隣には、ハインリヒ様が座っている。
我が家の問題だから、部外者は立ち入り禁止。
だけど、私を助けてくれたのがハインリヒ様だということで、口出ししないことを条件に、この場にいることをエッカルトが許可したのだ。
「魔獣の攻撃で致命傷を負った人を治療したときに、上級魔術を使ったの。その時に、私は十歳の時に発動できていたと言ったら、嘘つき呼ばわりされたわね」
エッカルトは、私の二つ下の十四歳。
まだ学校に入学できる年齢でもないんだけど、何というか年齢にそぐわない迫力がある。黙っていれば、可愛らしい顔つきなんだけど。
一応まだ当主ではないんだけど、父とエッカルトじゃ役者が違う。
今や父は名前だけの当主で、実権は完全にエッカルトに移っていた。
「まだ言うの、お姉様ってば。分かったでしょ、とんでもない嘘つきだってことが」
「本当だわ。そして、ピーアに治せない傷をマレンが治したというのよ? 何か違法な事でもしでかしてるんでしょう? 白状させる必要があるわ」
「…………………うわぁ」
エッカルトは頭を抱えた。
それをどう思ったのか、妹も義母もなぜか得意そうな顔で私を見る。
そんな二人の様子を見て、エッカルトは大きくため息をついた。
次期当主って大変ね、と他人事のように考えた。
「とりあえず、両者の言い分は分かった。で、その上での僕の出した結論だ。悪いけど、武神様のご子息も関わっている以上、甘い処分はできないよ」
チラリとハインリヒ様に視線を向けた。
その視線をハインリヒ様は受け流しているけど、これでエッカルトの出した結論がハインリヒ様の納得できるものじゃなければ、この話はシルベスト殿下、そして国王陛下に伝わる。
そうなると、この問題は王家まで巻き込んだ問題になってしまう。
「まず、マレン姉さんは何もなし。何にも嘘ついてないしね」
「はあっ!?」
「思い出すなぁ、僕が八歳の時。この間発動に成功したって言って、ちょっと転んで膝をすりむいただけなのに、上級魔術を発動させたんだよねぇ」
「ちょっと、エッカルト。そんな思い出話はいらないから」
鬼の形相をしている妹や義母には効果がある思い出話かも知れないけど、私からしたらあれは黒歴史である。
人の治療はまだ駄目と言われていたのにやってしまったし、たかだか擦り傷に上級は不要、としこたま母に怒られたのだ。
「で、次はイーヴォ殿です」
「は、は……? いや、なぜ私が……」
イーヴォとは、父の名前である。
隅で縮こまっていた父は、突然名前を呼ばれて、動揺していた。
「なぜじゃないですよ。まさか、マレン姉さんが監禁されている事に気付いていなかったとか、言いませんよね?」
「し、知らなかった! 本当だ! 監禁されているなど、本当に知らなかったのだ!」
半分椅子から身を乗り出しかけて叫んだ。
エッカルトは目を細めて、父を見る。部屋の温度が下がったんじゃないかってくらい、醸し出される空気が冷たい。
「娘が姿を現さないのに、どうしたのか疑問に思わなかったんですか」
「こ、怖いと言って、部屋に籠もっていると聞いたので……」
「だったら、部屋まで行って声を掛けるとかするのが普通でしょうに」
エッカルトは冷笑を浮かべた。
「まあいいです。娘の扱いについて、論じるつもりはありません。問題は、あなたが自らの屋敷の中のことでさえ、管理することができていなかったという点です」
「ひえっ!?」
父が悲鳴を上げた。
そんな父を、私は少し複雑な気持ちで見つめた。
義母と違い、間違いなく血の繋がった父。
でも、私の記憶にあまり父との思い出はない。あるのは、母との思い出だけだ。
母が生きている頃は、ずっと母の後をついて回っていた。
母が死んでからは、ローベルト様に誘われるまま、辺境に行って回復術士をしていた。
父と一緒にいることなんて、ほとんどなかったのだ。
もう少し交流していたら、もっと違った関係になっていたんだろうか。
「イーヴォ殿は当主の座を僕に渡して、蟄居すること。クセニア殿も同様だ。最低限の支援はするが、王都へ来ることは許さない」
私が感傷に浸っていたら、エッカルトが話を先に進めていた。
ちなみに、クセニアとは義母の名前である。
「ど、どうしてっ! 私までなぜ引っ込まなければいけないの!」
「マレン姉さんを監禁なんかするからだ。国王陛下、王太子殿下、そして将軍閣下からの覚えもめでたい姉さんに何してくれるんだ。下手すれば、メクレンブルク伯爵家ごと罰を受けるんだよ」
「どういうことよっ!」
叫ぶ義母に、エッカルトは処置なしとでも言うように、首を横に振った。
続いて視線を向けたのは、妹だ。
その妹は、なぜか偉そうな態度である。
「ピーア。本来であればあなたもイーヴォ殿、クセニア殿と同じく領地に引っ込ませたいんだけどね、一応ファルター殿下の婚約者だから、さすがにそれはしない」
エッカルトの言葉で、偉そうな態度は怒りの顔に変わった。
「待ちなさいよっ! なんであたしが領地に引っ込むのよ!? それはお姉様でしょ!?」
「だから、マレン姉さんは嘘なんかついてないって言ったでしょ。いい? 仮にも王子の婚約者を勝手に処分することはできないから、これまでと同じように過ごすことは許す。でも、次に問題を起こせばどうなるか分からないよ」
エッカルトが腹立たしさを隠そうともせずに、低い声で言い放った。
その迫力に、妹は怯んだようだ。
「我が家の恥を伝えたくはないけど、王家にも話をしておく。問題のある令嬢を、王家に嫁に出すわけにはいかないからね。場合によっては、婚約解消を申し出ることも念頭に置いておく」
我が家で問題を解決してしまえば、王家に知られても問題ないってことだ。
とは言っても、隠せるなら隠したいのだろうけど、ハインリヒ様には知られているわけだし、隠し通せる保証はない。
そして、私はつい最近、ダンジョン出現における功労者の一人として、陛下から称賛を受けたばかり。その私が監禁される事態になっていた事実を隠す方が、良くないと判断したのかもしれない。
「婚約解消って……!」
――パンパンッ!
何やら文句を言いかけた妹だけど、それを遮るようにエッカルトが手を叩いた。
「当主交代の件は、僕から陛下に伝える。手続きも僕がする。その手続きが済むまでに、イーヴォ殿とクセニア殿は領地に移る準備をしておくこと。話は以上だ」
うーん、問答無用。お見事だ。
自分が妙に迫力ある事を分かっていて、それを有効活用してくるんだよね。そのせいで、不満があってもなかなか言い返せない。
むしろ、言い返していた義母と妹は見事かも知れない。
単に鈍いだけかも知れないけど。
そのエッカルトは、ハインリヒ様に頭を下げていた。
「ハインリヒ様、マレン姉さんを助けて下さり、ありがとうございました」
「俺はマレンを受け止めただけだ。脱出したのは、マレン自身だよ」
「その辺りは、姉さんのお転婆ぶりが健在というのが分かって、喜んで良いのか悩みどころですが。それでもハインリヒ様がいなければ、姉さんは脱出できなかったでしょう」
「誰がお転婆よっ」
リスベス先生に続いて、エッカルトにまで言われるとは思わなかった。
私の抗議にエッカルトは横目でチラッと見ただけで、ため息をついていた。
どういう反応なのよ、それは。
「お転婆でも何でも、それでも俺はマレンが好きだからな。いずれは俺の妻としてもらっていくからな」
「どうぞ。武神様のご子息がお相手であれば、我が家は言う事はありません。というか、そんな宣言をするなら、さっさと婚約して下さい」
「……善処する」
だから、そういう話を私のいるところでしないで欲しい。
顔が赤くなるのを感じながら、私は切実にそう思ったのだった。
ーーーーーーーーーーーー
「ふぅん、マレン姉さんを監禁ね。何をしたかったわけ?」
私が監禁生活から脱出した、その一時間後。
我が家には、次期メクレンブルク伯爵家当主のエッカルトが来ていた。
現当主の父も一応いるけど、隅で縮こまっているだけである。
課題は、私が三日間監禁されていた件だ。
エッカルトに睨まれた義母と妹は、"自分は悪くない"と言わんばかりにふんぞり返っている。そのふてぶてしさには、もう感心するしかない。
「監禁なんかしてないわよ。嘘をついたお姉様が悪いんでしょ」
「そうよ。嘘をついた子にはお仕置きをしないと」
つっけんどんに言い放つ妹と義母。
もう一度エッカルトは「ふぅん」とつぶやく。
「マレン姉さん、嘘の心当たりは?」
視線が私に向けられる。
ちなみに私の隣には、ハインリヒ様が座っている。
我が家の問題だから、部外者は立ち入り禁止。
だけど、私を助けてくれたのがハインリヒ様だということで、口出ししないことを条件に、この場にいることをエッカルトが許可したのだ。
「魔獣の攻撃で致命傷を負った人を治療したときに、上級魔術を使ったの。その時に、私は十歳の時に発動できていたと言ったら、嘘つき呼ばわりされたわね」
エッカルトは、私の二つ下の十四歳。
まだ学校に入学できる年齢でもないんだけど、何というか年齢にそぐわない迫力がある。黙っていれば、可愛らしい顔つきなんだけど。
一応まだ当主ではないんだけど、父とエッカルトじゃ役者が違う。
今や父は名前だけの当主で、実権は完全にエッカルトに移っていた。
「まだ言うの、お姉様ってば。分かったでしょ、とんでもない嘘つきだってことが」
「本当だわ。そして、ピーアに治せない傷をマレンが治したというのよ? 何か違法な事でもしでかしてるんでしょう? 白状させる必要があるわ」
「…………………うわぁ」
エッカルトは頭を抱えた。
それをどう思ったのか、妹も義母もなぜか得意そうな顔で私を見る。
そんな二人の様子を見て、エッカルトは大きくため息をついた。
次期当主って大変ね、と他人事のように考えた。
「とりあえず、両者の言い分は分かった。で、その上での僕の出した結論だ。悪いけど、武神様のご子息も関わっている以上、甘い処分はできないよ」
チラリとハインリヒ様に視線を向けた。
その視線をハインリヒ様は受け流しているけど、これでエッカルトの出した結論がハインリヒ様の納得できるものじゃなければ、この話はシルベスト殿下、そして国王陛下に伝わる。
そうなると、この問題は王家まで巻き込んだ問題になってしまう。
「まず、マレン姉さんは何もなし。何にも嘘ついてないしね」
「はあっ!?」
「思い出すなぁ、僕が八歳の時。この間発動に成功したって言って、ちょっと転んで膝をすりむいただけなのに、上級魔術を発動させたんだよねぇ」
「ちょっと、エッカルト。そんな思い出話はいらないから」
鬼の形相をしている妹や義母には効果がある思い出話かも知れないけど、私からしたらあれは黒歴史である。
人の治療はまだ駄目と言われていたのにやってしまったし、たかだか擦り傷に上級は不要、としこたま母に怒られたのだ。
「で、次はイーヴォ殿です」
「は、は……? いや、なぜ私が……」
イーヴォとは、父の名前である。
隅で縮こまっていた父は、突然名前を呼ばれて、動揺していた。
「なぜじゃないですよ。まさか、マレン姉さんが監禁されている事に気付いていなかったとか、言いませんよね?」
「し、知らなかった! 本当だ! 監禁されているなど、本当に知らなかったのだ!」
半分椅子から身を乗り出しかけて叫んだ。
エッカルトは目を細めて、父を見る。部屋の温度が下がったんじゃないかってくらい、醸し出される空気が冷たい。
「娘が姿を現さないのに、どうしたのか疑問に思わなかったんですか」
「こ、怖いと言って、部屋に籠もっていると聞いたので……」
「だったら、部屋まで行って声を掛けるとかするのが普通でしょうに」
エッカルトは冷笑を浮かべた。
「まあいいです。娘の扱いについて、論じるつもりはありません。問題は、あなたが自らの屋敷の中のことでさえ、管理することができていなかったという点です」
「ひえっ!?」
父が悲鳴を上げた。
そんな父を、私は少し複雑な気持ちで見つめた。
義母と違い、間違いなく血の繋がった父。
でも、私の記憶にあまり父との思い出はない。あるのは、母との思い出だけだ。
母が生きている頃は、ずっと母の後をついて回っていた。
母が死んでからは、ローベルト様に誘われるまま、辺境に行って回復術士をしていた。
父と一緒にいることなんて、ほとんどなかったのだ。
もう少し交流していたら、もっと違った関係になっていたんだろうか。
「イーヴォ殿は当主の座を僕に渡して、蟄居すること。クセニア殿も同様だ。最低限の支援はするが、王都へ来ることは許さない」
私が感傷に浸っていたら、エッカルトが話を先に進めていた。
ちなみに、クセニアとは義母の名前である。
「ど、どうしてっ! 私までなぜ引っ込まなければいけないの!」
「マレン姉さんを監禁なんかするからだ。国王陛下、王太子殿下、そして将軍閣下からの覚えもめでたい姉さんに何してくれるんだ。下手すれば、メクレンブルク伯爵家ごと罰を受けるんだよ」
「どういうことよっ!」
叫ぶ義母に、エッカルトは処置なしとでも言うように、首を横に振った。
続いて視線を向けたのは、妹だ。
その妹は、なぜか偉そうな態度である。
「ピーア。本来であればあなたもイーヴォ殿、クセニア殿と同じく領地に引っ込ませたいんだけどね、一応ファルター殿下の婚約者だから、さすがにそれはしない」
エッカルトの言葉で、偉そうな態度は怒りの顔に変わった。
「待ちなさいよっ! なんであたしが領地に引っ込むのよ!? それはお姉様でしょ!?」
「だから、マレン姉さんは嘘なんかついてないって言ったでしょ。いい? 仮にも王子の婚約者を勝手に処分することはできないから、これまでと同じように過ごすことは許す。でも、次に問題を起こせばどうなるか分からないよ」
エッカルトが腹立たしさを隠そうともせずに、低い声で言い放った。
その迫力に、妹は怯んだようだ。
「我が家の恥を伝えたくはないけど、王家にも話をしておく。問題のある令嬢を、王家に嫁に出すわけにはいかないからね。場合によっては、婚約解消を申し出ることも念頭に置いておく」
我が家で問題を解決してしまえば、王家に知られても問題ないってことだ。
とは言っても、隠せるなら隠したいのだろうけど、ハインリヒ様には知られているわけだし、隠し通せる保証はない。
そして、私はつい最近、ダンジョン出現における功労者の一人として、陛下から称賛を受けたばかり。その私が監禁される事態になっていた事実を隠す方が、良くないと判断したのかもしれない。
「婚約解消って……!」
――パンパンッ!
何やら文句を言いかけた妹だけど、それを遮るようにエッカルトが手を叩いた。
「当主交代の件は、僕から陛下に伝える。手続きも僕がする。その手続きが済むまでに、イーヴォ殿とクセニア殿は領地に移る準備をしておくこと。話は以上だ」
うーん、問答無用。お見事だ。
自分が妙に迫力ある事を分かっていて、それを有効活用してくるんだよね。そのせいで、不満があってもなかなか言い返せない。
むしろ、言い返していた義母と妹は見事かも知れない。
単に鈍いだけかも知れないけど。
そのエッカルトは、ハインリヒ様に頭を下げていた。
「ハインリヒ様、マレン姉さんを助けて下さり、ありがとうございました」
「俺はマレンを受け止めただけだ。脱出したのは、マレン自身だよ」
「その辺りは、姉さんのお転婆ぶりが健在というのが分かって、喜んで良いのか悩みどころですが。それでもハインリヒ様がいなければ、姉さんは脱出できなかったでしょう」
「誰がお転婆よっ」
リスベス先生に続いて、エッカルトにまで言われるとは思わなかった。
私の抗議にエッカルトは横目でチラッと見ただけで、ため息をついていた。
どういう反応なのよ、それは。
「お転婆でも何でも、それでも俺はマレンが好きだからな。いずれは俺の妻としてもらっていくからな」
「どうぞ。武神様のご子息がお相手であれば、我が家は言う事はありません。というか、そんな宣言をするなら、さっさと婚約して下さい」
「……善処する」
だから、そういう話を私のいるところでしないで欲しい。
顔が赤くなるのを感じながら、私は切実にそう思ったのだった。
12
お気に入りに追加
194
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
婚約破棄されたので森の奥でカフェを開いてスローライフ
あげは
ファンタジー
「私は、ユミエラとの婚約を破棄する!」
学院卒業記念パーティーで、婚約者である王太子アルフリードに突然婚約破棄された、ユミエラ・フォン・アマリリス公爵令嬢。
家族にも愛されていなかったユミエラは、王太子に婚約破棄されたことで利用価値がなくなったとされ家を勘当されてしまう。
しかし、ユミエラに特に気にした様子はなく、むしろ喜んでいた。
これまでの生活に嫌気が差していたユミエラは、元孤児で転生者の侍女ミシェルだけを連れ、その日のうちに家を出て人のいない森の奥に向かい、森の中でカフェを開くらしい。
「さあ、ミシェル! 念願のスローライフよ! 張り切っていきましょう!」
王都を出るとなぜか国を守護している神獣が待ち構えていた。
どうやら国を捨てユミエラについてくるらしい。
こうしてユミエラは、転生者と神獣という何とも不思議なお供を連れ、優雅なスローライフを楽しむのであった。
一方、ユミエラを追放し、神獣にも見捨てられた王国は、愚かな王太子のせいで混乱に陥るのだった――。
なろう・カクヨムにも投稿
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
婚約破棄されたので四大精霊と国を出ます
今川幸乃
ファンタジー
公爵令嬢である私シルア・アリュシオンはアドラント王国第一王子クリストフと政略婚約していたが、私だけが精霊と会話をすることが出来るのを、あろうことか悪魔と話しているという言いがかりをつけられて婚約破棄される。
しかもクリストフはアイリスという女にデレデレしている。
王宮を追い出された私だったが、地水火風を司る四大精霊も私についてきてくれたので、精霊の力を借りた私は強力な魔法を使えるようになった。
そして隣国マナライト王国の王子アルツリヒトの招待を受けた。
一方、精霊の加護を失った王国には次々と災厄が訪れるのだった。
※「小説家になろう」「カクヨム」から転載
※3/8~ 改稿中
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
モブで可哀相? いえ、幸せです!
みけの
ファンタジー
私のお姉さんは“恋愛ゲームのヒロイン”で、私はゲームの中で“モブ”だそうだ。
“あんたはモブで可哀相”。
お姉さんはそう、思ってくれているけど……私、可哀相なの?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
幼女と執事が異世界で
天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。
当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった!
謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!?
おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。
オレの人生はまだ始まったばかりだ!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる