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第十章 カトリーズの悪夢
VSゴブリン
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「あー、もうっ!」
「何で避けるんですか!」
リィカとユーリが文句を言いつつ、剣を振るう。
今、二人は一体のゴブリンと戦っていた。
見ているアレクやバル、暁斗は、はらはらしている。
ゴブリンが攻撃に出るたびに、足が一歩前に出る。
泰基が冷静に見ているので、何とかそこで足は留まるが。
やがて、リィカの剣がゴブリンの右腕を捉える。
続いて、ユーリが脇腹を切り裂き、ゴブリンは倒れた。
「「――はぁぁぁ……」」
二人は地面に座り込んで、大きくため息をついた。
パンパンと拍手をしながら、泰基がリィカとユーリに近づいた。
「しばらく練習していなかった割には、出来てたな。お前らはそれでいい。あくまでも、魔法を使う、時間稼ぎのための剣なんだからな」
元々、二人が剣の練習をしたいと言ったのは、接近戦で戦ってくる相手、パールと一対一の戦いを強いられたからだ。
魔法名を唱えるだけでも、まともにできずに苦労した。だから、剣でその魔法を唱える僅かな時間を稼げれば、それでいいのだ。
「……今ので、できていたのか?」
「ものすっげぇ、ヒヤヒヤしたぞ」
「うん、見てて怖かった」
とは言うものの、側で見ていた三人はとてもそうは思えなかったらしい。
リィカとユーリ以上に、顔色が悪い。
聖地を出発して出くわしたゴブリンの集団。
リィカとユーリの剣の練習にちょうどいいから、と一体だけ残して倒した。そして、泰基が側について、二人が戦いだした。
アレクたちから見れば、とてもじゃないが、出来ているようには見えない。
「お前達の視点で見るんじゃない。剣を握って数ヶ月。しかも、ここ最近は練習できていなかった。その条件と、二人が剣を使う目的を合わせた上で、判断するんだ」
「「「………………」」」
そう言われても、と言いたげな三人だ。
「人に教えるって、難しいんだな」
バルがつぶやくと、泰基は頷いた。
「そうだな。きちんと、理論や理屈を勉強しないとな。それに、人によっても違ってくるから、見極められるようにならないといけない。……俺だってまだまだだよ」
「泰基に教えてもらうの、分かりやすいよ」
「ええ。こちらは何が良くて何が悪いのかも分からないんです。そこをきちんと指摘して下さいますし。僕たちが何とか剣を使えるのは、タイキさんのおかげですよ」
座り込んだままのリィカとユーリが、泰基に声をかけた。
ゴブリンを倒せるかどうかは、冒険者にとっての最初の関門だ。
剣を握って数ヶ月で、その関門を突破したのだ。十分に早いだろう。
それができたのは、間違いなく泰基のおかげだ。
冗談抜きで、アレクやバル、暁斗に教わっていたら、まだ碌に剣を扱うことはできていないだろう、とユーリは思っている。
「そう言ってもらえて、嬉しいよ」
泰基が、困った顔の中に少し照れくささをにじませて答えた。
だが、その次に見せた顔は、真剣なものだった。
「……リィカもユーリも、剣が重いか?」
精神的な話ではなく、あくまでも物理的な話である。
思ったより出来ている、とは言ったが、十分かどうかを聞かれれば、全く、と答えるだろう。
本当に出来ているのか、ヒヤヒヤした、見てて怖かった、というアレクたちの感想は、泰基も非常に理解できるところだ。
二人に技術は必要ない。
基本中の基本通りに剣を振れれば、それでいい。
だが、それができていない。正確に言えば、型は何とか出来ているのだが、剣に振り回されている感じがある。
だが、リィカもユーリも、困った顔をしただけだ。
「重い……のかなぁ……?」
「すいません。正直言って、よく分かりません」
その二人の反応に、泰基は少し考える。
「リィカ、お前の剣、ちょっとユーリに貸してやってくれ。ユーリ、振ってみろ」
ユーリの持つロングソードに比べると、リィカの持つショートソードは小ぶりではあるが、その分軽い。
分からないなら、実際に持たせてみればいいだけだ。
泰基の指示に従って、ユーリはリィカから剣を受け取ると、立ち上がってそれを振り始める。
その姿を見て、泰基は内心で頷いた。
ユーリの剣の振りが、良くなっている。
「どうだ、ユーリ?」
泰基が声を掛けると、ユーリは振るのをやめて、驚いた顔で泰基を見た。
「……振りやすい……気がします」
「そうだろうな。――さて、じゃあどうしようか。ユーリのことだけ考えるなら、その剣はユーリが持った方がいいと思うんだよな」
だが、そうするとリィカの剣がない。
なくても戦うのには困らないのだが、練習ができなくなる。
考え込む泰基を見て、ユーリとリィカは顔を見合わせるが、何も言わない。情けないが、剣のことは何も分からないので、判断は泰基に任せるだけだ。
「タイキさん、誰でも最初は、剣は重く感じるものだ。だから練習を重ねていくんじゃないのか? 慣れるまで……、腕に剣を振れる力がつくように、剣を振っていくんじゃないのか?」
アレクが横から口を出す。
重いからと軽い剣に代えていては、いつまでたっても剣を振れるようにならない。アレクは、そう思う。
泰基は、考えるのをやめてアレクを見る。
「それも考え方の一つだと思う。ユーリやリィカが今後剣で戦っていくんなら、俺も軽い剣を使えとは言わない。いいから練習しろと言ったと思う」
「………………ああ、そうか」
アレクが納得したように頷いた。
先ほども泰基が言った通りだ。二人が剣を使うのは、あくまでも時間稼ぎでしかないのだ。
「そういうことだ。だから、ユーリがショートソードの方が使いやすいなら、それでいいと思う。……リィカの剣が、なくなってしまうけどな」
リィカの持つ剣が、この一行の持つ剣の中で一番軽い。
それすらもリィカは持て余しているのだが、それをユーリにあげてしまうと、ますますリィカの使える剣がなくなる。
「とりあえず、今のままでいくか」
まったく剣を持たなくなる方が問題だろう。
リィカ用の剣を購入するまでは、このままでいいだろう。
「父さん。魔石で剣を作るってできないの? 形を自由に変えられるんだから、できそうな気がするけど」
暁斗の発言に、考える。
ある程度、ランクの高い魔石が必要にはなるだろうが……。
「……作れる、のか?」
出来そうな気はする。
が、反論があった。
「形だけ剣を作っても、駄目じゃねぇか? よく分かんねぇが、剣を作るにも色々あんだろ?」
バルの言葉を受けて、泰基は自分の剣に触れる。
「そうだな。多分、鍛冶士にしか分からないものがあるよな」
振りやすい剣を思う。
鍛冶士の老人が、右手を一瞥しただけで何が分かったのかは謎のままだし、一生分かることはなさそうだが、自分に合っていることは間違いない。
となると、素人がいくら形だけ真似た剣を作ったところで、それは使える剣にはならないだろう。
「そっかぁ。いいアイディアだと思ったんだけどなぁ」
暁斗が残念そうにつぶやいた。
「何で避けるんですか!」
リィカとユーリが文句を言いつつ、剣を振るう。
今、二人は一体のゴブリンと戦っていた。
見ているアレクやバル、暁斗は、はらはらしている。
ゴブリンが攻撃に出るたびに、足が一歩前に出る。
泰基が冷静に見ているので、何とかそこで足は留まるが。
やがて、リィカの剣がゴブリンの右腕を捉える。
続いて、ユーリが脇腹を切り裂き、ゴブリンは倒れた。
「「――はぁぁぁ……」」
二人は地面に座り込んで、大きくため息をついた。
パンパンと拍手をしながら、泰基がリィカとユーリに近づいた。
「しばらく練習していなかった割には、出来てたな。お前らはそれでいい。あくまでも、魔法を使う、時間稼ぎのための剣なんだからな」
元々、二人が剣の練習をしたいと言ったのは、接近戦で戦ってくる相手、パールと一対一の戦いを強いられたからだ。
魔法名を唱えるだけでも、まともにできずに苦労した。だから、剣でその魔法を唱える僅かな時間を稼げれば、それでいいのだ。
「……今ので、できていたのか?」
「ものすっげぇ、ヒヤヒヤしたぞ」
「うん、見てて怖かった」
とは言うものの、側で見ていた三人はとてもそうは思えなかったらしい。
リィカとユーリ以上に、顔色が悪い。
聖地を出発して出くわしたゴブリンの集団。
リィカとユーリの剣の練習にちょうどいいから、と一体だけ残して倒した。そして、泰基が側について、二人が戦いだした。
アレクたちから見れば、とてもじゃないが、出来ているようには見えない。
「お前達の視点で見るんじゃない。剣を握って数ヶ月。しかも、ここ最近は練習できていなかった。その条件と、二人が剣を使う目的を合わせた上で、判断するんだ」
「「「………………」」」
そう言われても、と言いたげな三人だ。
「人に教えるって、難しいんだな」
バルがつぶやくと、泰基は頷いた。
「そうだな。きちんと、理論や理屈を勉強しないとな。それに、人によっても違ってくるから、見極められるようにならないといけない。……俺だってまだまだだよ」
「泰基に教えてもらうの、分かりやすいよ」
「ええ。こちらは何が良くて何が悪いのかも分からないんです。そこをきちんと指摘して下さいますし。僕たちが何とか剣を使えるのは、タイキさんのおかげですよ」
座り込んだままのリィカとユーリが、泰基に声をかけた。
ゴブリンを倒せるかどうかは、冒険者にとっての最初の関門だ。
剣を握って数ヶ月で、その関門を突破したのだ。十分に早いだろう。
それができたのは、間違いなく泰基のおかげだ。
冗談抜きで、アレクやバル、暁斗に教わっていたら、まだ碌に剣を扱うことはできていないだろう、とユーリは思っている。
「そう言ってもらえて、嬉しいよ」
泰基が、困った顔の中に少し照れくささをにじませて答えた。
だが、その次に見せた顔は、真剣なものだった。
「……リィカもユーリも、剣が重いか?」
精神的な話ではなく、あくまでも物理的な話である。
思ったより出来ている、とは言ったが、十分かどうかを聞かれれば、全く、と答えるだろう。
本当に出来ているのか、ヒヤヒヤした、見てて怖かった、というアレクたちの感想は、泰基も非常に理解できるところだ。
二人に技術は必要ない。
基本中の基本通りに剣を振れれば、それでいい。
だが、それができていない。正確に言えば、型は何とか出来ているのだが、剣に振り回されている感じがある。
だが、リィカもユーリも、困った顔をしただけだ。
「重い……のかなぁ……?」
「すいません。正直言って、よく分かりません」
その二人の反応に、泰基は少し考える。
「リィカ、お前の剣、ちょっとユーリに貸してやってくれ。ユーリ、振ってみろ」
ユーリの持つロングソードに比べると、リィカの持つショートソードは小ぶりではあるが、その分軽い。
分からないなら、実際に持たせてみればいいだけだ。
泰基の指示に従って、ユーリはリィカから剣を受け取ると、立ち上がってそれを振り始める。
その姿を見て、泰基は内心で頷いた。
ユーリの剣の振りが、良くなっている。
「どうだ、ユーリ?」
泰基が声を掛けると、ユーリは振るのをやめて、驚いた顔で泰基を見た。
「……振りやすい……気がします」
「そうだろうな。――さて、じゃあどうしようか。ユーリのことだけ考えるなら、その剣はユーリが持った方がいいと思うんだよな」
だが、そうするとリィカの剣がない。
なくても戦うのには困らないのだが、練習ができなくなる。
考え込む泰基を見て、ユーリとリィカは顔を見合わせるが、何も言わない。情けないが、剣のことは何も分からないので、判断は泰基に任せるだけだ。
「タイキさん、誰でも最初は、剣は重く感じるものだ。だから練習を重ねていくんじゃないのか? 慣れるまで……、腕に剣を振れる力がつくように、剣を振っていくんじゃないのか?」
アレクが横から口を出す。
重いからと軽い剣に代えていては、いつまでたっても剣を振れるようにならない。アレクは、そう思う。
泰基は、考えるのをやめてアレクを見る。
「それも考え方の一つだと思う。ユーリやリィカが今後剣で戦っていくんなら、俺も軽い剣を使えとは言わない。いいから練習しろと言ったと思う」
「………………ああ、そうか」
アレクが納得したように頷いた。
先ほども泰基が言った通りだ。二人が剣を使うのは、あくまでも時間稼ぎでしかないのだ。
「そういうことだ。だから、ユーリがショートソードの方が使いやすいなら、それでいいと思う。……リィカの剣が、なくなってしまうけどな」
リィカの持つ剣が、この一行の持つ剣の中で一番軽い。
それすらもリィカは持て余しているのだが、それをユーリにあげてしまうと、ますますリィカの使える剣がなくなる。
「とりあえず、今のままでいくか」
まったく剣を持たなくなる方が問題だろう。
リィカ用の剣を購入するまでは、このままでいいだろう。
「父さん。魔石で剣を作るってできないの? 形を自由に変えられるんだから、できそうな気がするけど」
暁斗の発言に、考える。
ある程度、ランクの高い魔石が必要にはなるだろうが……。
「……作れる、のか?」
出来そうな気はする。
が、反論があった。
「形だけ剣を作っても、駄目じゃねぇか? よく分かんねぇが、剣を作るにも色々あんだろ?」
バルの言葉を受けて、泰基は自分の剣に触れる。
「そうだな。多分、鍛冶士にしか分からないものがあるよな」
振りやすい剣を思う。
鍛冶士の老人が、右手を一瞥しただけで何が分かったのかは謎のままだし、一生分かることはなさそうだが、自分に合っていることは間違いない。
となると、素人がいくら形だけ真似た剣を作ったところで、それは使える剣にはならないだろう。
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