半輪

「もう半分の月は、どうしておるのでありんしょう?」
半月の晩、花魁の雛菊(ひなぎく)は他の見世の花魁・朝霧(あさぎり)に問い掛けられた。
そして二人だけの合言葉で、次第に秘密を深めていく。
ある事件をきっかけに、境目は徐々に溶け出して…。
花魁同士の密やかな百合とも、シスターフッドとも、幻想とも読める話です。

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