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帝国編
44 魔塔主への依頼 前編
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夕食の時間になり私たちが食堂へ向かうとすでにオーロ皇帝が席について待っていた。
私たちが席についたタイミングでナタリアも食堂に入ってくる。
お昼寝をしっかりしたためかすっきりとした顔をしていた。
給仕の者が食事を運んできて、オーロ皇帝が料理に手をつけるのを確認してから私たちも食べ始める。
「ナタリア、今日は楽しかったか?」
そうオーロ皇帝が聞くと、ナタリアは少し複雑な表情を浮かべた。
「わたくしは楽しかったのですが、リヒト様たちはわたくしを守るために大変だったと思います」
「ナタリアはどう見ても平民の子供には見えないからな」
最初の頃はオーロ皇帝は孫娘にも厳しい人だと思ったけれど、最近はそうではないとわかる。
表情は厳しくともオーロ皇帝はナタリアのことをかなり可愛がっている。
親バカならぬ祖父バカなのだ。
「人攫いが多くて大変だっただろう?」
「そのような予想ができていたのなら、ナタリア様を街歩きに連れ出すようにご命令するのはおやめください」
「其方と一緒ならば守ってくれるであろう?」
そりゃ守りはするが、私はカルロ優先なので、二人同時に危険が迫っていたらナタリアのことを守り切れるかはわからない。
まぁ、そんな正直なことはこの場では言えないわけだが。
私かカルロ、もしくは二人の首が物理的に飛びかねない。
「できる限り努力しますが、努力が実らない場合もございます」
遠回しに危険だからもうやめてくれと伝えれば、オーロ皇帝ではなく、ナタリアが答えた。
「リヒト様、安心してくださいませ。わたくしはもうおじいさまにわがままを言ったりしませんから」
私はオーロ皇帝が娘の教育のために無理を言っているのかと思ったが、どうやらナタリアが街に出てみたくてオーロ皇帝にお願いしたことだったらしい。
オーロ皇帝は満足げにナタリアを見つめる。
オーロ皇帝としては早々にナタリアに危険だと自覚させるために無理を言ったのだろうか?
いや、だとしても、私たちを巻き込むのはやめて欲しかった。
自分たちの護衛のみで街へと行き、ナタリアに危険を感じさせることもできただろうに。
巻き込まれたハンザスも可哀想だ。
私たちに要らぬ苦労をさせて満足げなオーロ皇帝の様子が気に入らなくて、私はナタリアに言った。
「ナタリア様自身が強くなればきっとオーロ皇帝も安心して街歩きを許可してくださいますよ」
私の言葉にナタリアはその目を瞬いた。
「わたくし自身が強く……」
「時間はかかると思いますが、魔法や剣術、体術など自分に合うものを探してみてください」
魔法学園を舞台にした乙女ゲームのヒロインだったわけだから、当然、魔法の素質はあるだろう。
しかし、それはわざわざ私が言わなくてもオーロ皇帝は魔法しか許可しないだろう。
きっと怪我をする危険性のある剣術や体術はやらせてもらえないはずだ。
筋肉がつくと華奢な見た目も変わってしまうし。
「わたくしが自分の身を守れるようになったら、リヒト様はまたわたくしと街を歩いてくださいますか?」
「え? 私ですか?」
ナタリアがこくこくと頷いた。
察しのいい私は「わかりました」と了承した。
オーロ皇帝がいる手前、王子ではなく王子の従者のカルロと街を歩きたいなどとは言えなかったのだろう。
「自分を鍛えるのには時間がかかると思いますが、わたくし、頑張ってみます!」
「ただ……」と、ナタリアが控えめな声で私を見た。
「わたくしが街に出れるようになるまでは、リヒト様が街に行った際にはお土産をいただきたいです」
やはり、ナタリアもこれまでカルロとお揃いで買っていたお土産を気に入ってくれていたのだろう。
私は二つ返事で了承した。
これからもカルロとのお揃いを増やしてあげよう。
すると、カルロが笑顔でナタリアに言った。
「ナタリア様へのお土産はリヒト様の従者である私が用意しましょう」
うんうんと私は密かに心の中で頷く。
そうだよね。カルロは自分が買ったお土産を渡してあげたいよね。
他の男が贈ったものなど渡したくない気持ちわかるよ!
でも、お揃いのものは自分ではなかなか買いづらいものじゃないだろうか?
「いえ、カルロ。わたくしはリヒト様からのお土産が欲しいのです」
ほら、ナタリアもカルロとのお揃いが欲しいって。
でも、カルロならお揃いの品をスマートに購入し、身分差を考慮して自分の気持ちを隠しながらお揃いの品を増やしていくこともできてしまうのかもしれない。
さすがカルロ! 可愛いだけじゃなくて、格好良くてスマートな一面もあるんだな!
カルロがナタリアに何を選ぶのか、次の街歩きもとても楽しみになった。
「リヒト、其方、またおかしな方向に誤解しているのではないだろうな?」
オーロ皇帝がなぜか呆れたような眼差しを向けてくる。
私は少し首を傾げた。
「私が誤解していることとはなんでしょうか?」
「……いや、何を言っても誤解を深めるだけのような気がする」
どうしてオーロ皇帝はそんな呆れを通り越して憐れむような眼差しを向けてくるのだろう?
いくら私が小国の王子という弱い立場で、6歳の子供だとしても失礼ではないか?
翌日、ハンザスの授業で私たちは街歩きについて感想を書く課題を与えられた。
感想文とは言っても前世の感想文とは違い、大学のレポートに近いような内容を求められる。
前世では大学生の頃には何枚もレポートを作成したし、仕事でも何度も報告書を書いた経験のある私にはそれほど難しいことではなかった。
ハンザスは私の感想文を読んで、顎を撫でた。
帝都の街はまるで箪笥の中のようにきっちり整理されていた。
鍛冶屋や木工工房など職人と商売をする者たちの棲み分けはわかるが、商人たちの扱う品によってのお店の棲み分けはやりすぎだと思った。
衣装店が並ぶ通りや装飾品店の通り、レストラン通りに食品を扱う通りなど、それぞれに分けられていたのだ。
確かに、目的を持って買い物をするのなら回りやすいけれど、消費者にお金を落としてもらうという意味ではデメリットだろう。
目当ての商品を探すために他のお店の前を通り、気になって他のお店にも立ち寄り、目当ての商品ではなかったものも買ってしまうなんてことは、前世ではよくあったことだ。
しかし、現在の帝都のお店の配置ではそういうことが起こりにくいのだ。
そうした点を感想文に書いたのだが、ハンザスは顎を撫でながらじっと私の感想文を見ている。
「あの、何か気になる点でもありましたか? 私の考察が間違っていて、同系統のお店をひと所に集める利点があるのであれば、ご教示いただきたいのですが……」
「いえ、リヒト様の頭の中はどうなっているのかと考えていました」
「はい?」
それは、私の頭がとんでもなくおかしいということだろうか?
それほどひどい批判をされるような内容は書いてないと思うのだが?
「次は帝国傘下の他の国の街にも行ってみましょうか」
「本当ですか!?」
「おや、随分と嬉しそうですね」
「帝国にいる間に色々なところを見ておきたいと思っていたんです」
エトワール王国に帰ってからではそんな自由な行動はなかなかできないだろう。
「では、リヒト様の伝手で魔塔主にお願いしてくれませんか?」
ハンザスの言葉に私は首を捻った。
「魔塔主に一体何をお願いするのでしょうか?」
「複数人を一度に転移させることができるのは魔塔主だけですから。護衛役にもなりますし」
「ハバルではダメなのですか?」
「彼の属性は土と水、それから風ですから、転移魔法は使えませんよ」
「魔塔主じゃなくても他の魔法使いでもいいですよね? 私も一人だけなら一緒に転移できますから」
私としては馬車の移動でもいいと思ったが、それだと時間がかかり過ぎてきっとハンザスの仕事に支障があるのだろう。
かといって、魔塔主が一緒だと色々と余計なことを言ったりやったりして面倒そうだと敬遠してしまう。
「それでは護衛の意味がないではですか? 魔塔主が癖のある人物だということは私も聞き及んでおりますが、魔塔主が一緒でなければ他の国まで回ることはできませんよ?」
「先生は魔塔主に会ったことがないのですか?」
「魔塔主は誰でも簡単に会える人ではないですよ」
ハンザスのそんな言葉に少し驚いたが、考えてみればそうかもしれない。
魔塔は非常に閉鎖的な組織だ。
魔塔の魔法使いが他者の前に姿を現すのは基本的には魔法の家庭教師を頼まれた時、つまりは研究資金を得るときだけだ。
それも大体は魔塔主以外の魔法使いが出向き、魔塔主が出てくることはない。
私の時が特殊だっただけなのだ。
「お城でばったり会うこともないのですか?」
「人嫌いでどこにでも自由に転移できる魔塔主とどうやってばったり会うのですか?」
「確かにそうですね……」
「ですので、魔塔主のお気に入りと誉れ高いリヒト様に魔塔主へ依頼していただけますでしょうか?」
一般的には魔塔主のお気に入りというのは誉れ高いものなのかもしれないが、私としては迷惑を被っている記憶しかない。
しかし、ハンザスが転移魔法が使える護衛が必要だと考えているのならば仕方ない。
「言うだけ言ってみます」
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私たちが席についたタイミングでナタリアも食堂に入ってくる。
お昼寝をしっかりしたためかすっきりとした顔をしていた。
給仕の者が食事を運んできて、オーロ皇帝が料理に手をつけるのを確認してから私たちも食べ始める。
「ナタリア、今日は楽しかったか?」
そうオーロ皇帝が聞くと、ナタリアは少し複雑な表情を浮かべた。
「わたくしは楽しかったのですが、リヒト様たちはわたくしを守るために大変だったと思います」
「ナタリアはどう見ても平民の子供には見えないからな」
最初の頃はオーロ皇帝は孫娘にも厳しい人だと思ったけれど、最近はそうではないとわかる。
表情は厳しくともオーロ皇帝はナタリアのことをかなり可愛がっている。
親バカならぬ祖父バカなのだ。
「人攫いが多くて大変だっただろう?」
「そのような予想ができていたのなら、ナタリア様を街歩きに連れ出すようにご命令するのはおやめください」
「其方と一緒ならば守ってくれるであろう?」
そりゃ守りはするが、私はカルロ優先なので、二人同時に危険が迫っていたらナタリアのことを守り切れるかはわからない。
まぁ、そんな正直なことはこの場では言えないわけだが。
私かカルロ、もしくは二人の首が物理的に飛びかねない。
「できる限り努力しますが、努力が実らない場合もございます」
遠回しに危険だからもうやめてくれと伝えれば、オーロ皇帝ではなく、ナタリアが答えた。
「リヒト様、安心してくださいませ。わたくしはもうおじいさまにわがままを言ったりしませんから」
私はオーロ皇帝が娘の教育のために無理を言っているのかと思ったが、どうやらナタリアが街に出てみたくてオーロ皇帝にお願いしたことだったらしい。
オーロ皇帝は満足げにナタリアを見つめる。
オーロ皇帝としては早々にナタリアに危険だと自覚させるために無理を言ったのだろうか?
いや、だとしても、私たちを巻き込むのはやめて欲しかった。
自分たちの護衛のみで街へと行き、ナタリアに危険を感じさせることもできただろうに。
巻き込まれたハンザスも可哀想だ。
私たちに要らぬ苦労をさせて満足げなオーロ皇帝の様子が気に入らなくて、私はナタリアに言った。
「ナタリア様自身が強くなればきっとオーロ皇帝も安心して街歩きを許可してくださいますよ」
私の言葉にナタリアはその目を瞬いた。
「わたくし自身が強く……」
「時間はかかると思いますが、魔法や剣術、体術など自分に合うものを探してみてください」
魔法学園を舞台にした乙女ゲームのヒロインだったわけだから、当然、魔法の素質はあるだろう。
しかし、それはわざわざ私が言わなくてもオーロ皇帝は魔法しか許可しないだろう。
きっと怪我をする危険性のある剣術や体術はやらせてもらえないはずだ。
筋肉がつくと華奢な見た目も変わってしまうし。
「わたくしが自分の身を守れるようになったら、リヒト様はまたわたくしと街を歩いてくださいますか?」
「え? 私ですか?」
ナタリアがこくこくと頷いた。
察しのいい私は「わかりました」と了承した。
オーロ皇帝がいる手前、王子ではなく王子の従者のカルロと街を歩きたいなどとは言えなかったのだろう。
「自分を鍛えるのには時間がかかると思いますが、わたくし、頑張ってみます!」
「ただ……」と、ナタリアが控えめな声で私を見た。
「わたくしが街に出れるようになるまでは、リヒト様が街に行った際にはお土産をいただきたいです」
やはり、ナタリアもこれまでカルロとお揃いで買っていたお土産を気に入ってくれていたのだろう。
私は二つ返事で了承した。
これからもカルロとのお揃いを増やしてあげよう。
すると、カルロが笑顔でナタリアに言った。
「ナタリア様へのお土産はリヒト様の従者である私が用意しましょう」
うんうんと私は密かに心の中で頷く。
そうだよね。カルロは自分が買ったお土産を渡してあげたいよね。
他の男が贈ったものなど渡したくない気持ちわかるよ!
でも、お揃いのものは自分ではなかなか買いづらいものじゃないだろうか?
「いえ、カルロ。わたくしはリヒト様からのお土産が欲しいのです」
ほら、ナタリアもカルロとのお揃いが欲しいって。
でも、カルロならお揃いの品をスマートに購入し、身分差を考慮して自分の気持ちを隠しながらお揃いの品を増やしていくこともできてしまうのかもしれない。
さすがカルロ! 可愛いだけじゃなくて、格好良くてスマートな一面もあるんだな!
カルロがナタリアに何を選ぶのか、次の街歩きもとても楽しみになった。
「リヒト、其方、またおかしな方向に誤解しているのではないだろうな?」
オーロ皇帝がなぜか呆れたような眼差しを向けてくる。
私は少し首を傾げた。
「私が誤解していることとはなんでしょうか?」
「……いや、何を言っても誤解を深めるだけのような気がする」
どうしてオーロ皇帝はそんな呆れを通り越して憐れむような眼差しを向けてくるのだろう?
いくら私が小国の王子という弱い立場で、6歳の子供だとしても失礼ではないか?
翌日、ハンザスの授業で私たちは街歩きについて感想を書く課題を与えられた。
感想文とは言っても前世の感想文とは違い、大学のレポートに近いような内容を求められる。
前世では大学生の頃には何枚もレポートを作成したし、仕事でも何度も報告書を書いた経験のある私にはそれほど難しいことではなかった。
ハンザスは私の感想文を読んで、顎を撫でた。
帝都の街はまるで箪笥の中のようにきっちり整理されていた。
鍛冶屋や木工工房など職人と商売をする者たちの棲み分けはわかるが、商人たちの扱う品によってのお店の棲み分けはやりすぎだと思った。
衣装店が並ぶ通りや装飾品店の通り、レストラン通りに食品を扱う通りなど、それぞれに分けられていたのだ。
確かに、目的を持って買い物をするのなら回りやすいけれど、消費者にお金を落としてもらうという意味ではデメリットだろう。
目当ての商品を探すために他のお店の前を通り、気になって他のお店にも立ち寄り、目当ての商品ではなかったものも買ってしまうなんてことは、前世ではよくあったことだ。
しかし、現在の帝都のお店の配置ではそういうことが起こりにくいのだ。
そうした点を感想文に書いたのだが、ハンザスは顎を撫でながらじっと私の感想文を見ている。
「あの、何か気になる点でもありましたか? 私の考察が間違っていて、同系統のお店をひと所に集める利点があるのであれば、ご教示いただきたいのですが……」
「いえ、リヒト様の頭の中はどうなっているのかと考えていました」
「はい?」
それは、私の頭がとんでもなくおかしいということだろうか?
それほどひどい批判をされるような内容は書いてないと思うのだが?
「次は帝国傘下の他の国の街にも行ってみましょうか」
「本当ですか!?」
「おや、随分と嬉しそうですね」
「帝国にいる間に色々なところを見ておきたいと思っていたんです」
エトワール王国に帰ってからではそんな自由な行動はなかなかできないだろう。
「では、リヒト様の伝手で魔塔主にお願いしてくれませんか?」
ハンザスの言葉に私は首を捻った。
「魔塔主に一体何をお願いするのでしょうか?」
「複数人を一度に転移させることができるのは魔塔主だけですから。護衛役にもなりますし」
「ハバルではダメなのですか?」
「彼の属性は土と水、それから風ですから、転移魔法は使えませんよ」
「魔塔主じゃなくても他の魔法使いでもいいですよね? 私も一人だけなら一緒に転移できますから」
私としては馬車の移動でもいいと思ったが、それだと時間がかかり過ぎてきっとハンザスの仕事に支障があるのだろう。
かといって、魔塔主が一緒だと色々と余計なことを言ったりやったりして面倒そうだと敬遠してしまう。
「それでは護衛の意味がないではですか? 魔塔主が癖のある人物だということは私も聞き及んでおりますが、魔塔主が一緒でなければ他の国まで回ることはできませんよ?」
「先生は魔塔主に会ったことがないのですか?」
「魔塔主は誰でも簡単に会える人ではないですよ」
ハンザスのそんな言葉に少し驚いたが、考えてみればそうかもしれない。
魔塔は非常に閉鎖的な組織だ。
魔塔の魔法使いが他者の前に姿を現すのは基本的には魔法の家庭教師を頼まれた時、つまりは研究資金を得るときだけだ。
それも大体は魔塔主以外の魔法使いが出向き、魔塔主が出てくることはない。
私の時が特殊だっただけなのだ。
「お城でばったり会うこともないのですか?」
「人嫌いでどこにでも自由に転移できる魔塔主とどうやってばったり会うのですか?」
「確かにそうですね……」
「ですので、魔塔主のお気に入りと誉れ高いリヒト様に魔塔主へ依頼していただけますでしょうか?」
一般的には魔塔主のお気に入りというのは誉れ高いものなのかもしれないが、私としては迷惑を被っている記憶しかない。
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