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帝国編
38 盗まれた青い花 03
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帝国傘下に入ってもいない小国のものを盗んだ小悪党は、すぐに親玉に助けを求めるような臆病者だったようだ。
「なんのことでしょうか?」
とぼけてみるとオーロ皇帝の眉間の皺が深まった。
「ティニ公国からエトワール王国との間をとりなして欲しいという書簡が届いた」
「帝国の中でも小国である公国が皇帝にそのような書簡を?」
「盗みを働いた村人たちを引き渡すと言っても、問題の花を買い取ると言っても全く交渉に応じないと書いてあったぞ?」
私はにこりと微笑んだ。
やはりこの件に関しては怒りを隠すのが難しい。
つい、顔に出てしまう。
しかし、ノアールも時も場合によっては感情を隠さない方が効果的だと言っていたし、今回の件関しては私はティニ公国を許すつもりが全くないので、むしろ、しっかりと怒っていることが伝わった方がいいかもしれない。
「花の鉢にはご丁寧にティニ公国の名前と紋章が書かれていました。その商品が帝国運営の商業ギルドの転送の魔導具を通って届いているわけですから、公国の無許可で売り出しているわけがありません。それなのにも関わらず、悪いのは村人で国を治める公爵家は悪くないという態度はいかがなものでしょうか?」
「それに」と私は言葉を続ける。
「村人たちが盗みを働くようになったのは公爵からの指示だったという証言もあります」
公国は隣国ではあるが、公国の者がエトワール王国の花を簡単に盗めたことからもわかるように国境には行き来を遮るようなものはなにもない。
そのため、こちらからも簡単に侵入でき、情報ギルドの者に探らせるのは容易だった。
「民に自身の罪をなすりつけるような者とは交渉しないということか?」
「そもそも飢えてもいないのに、盗みを働くような者とは交渉するつもりはありません」
親がいないなど、とんでもない不運の中に身を置き、どうしようもない状態にある子供が盗みを働くというのならわからなくもないが、大の大人で、それも一国を治める者が隣国のものを盗んで稼ごうという発想はだいぶ頭がおかしくないだろうか?
「公国との件に其方の父は関わっていないのか? エトワール王に書簡を送ったら、『その件は息子に任せている』と返ってきたぞ」
私は肯定を示して「はい」と頷いた。
「本来は国同士のやり取りですから父上のお仕事ですが、今回は私の乳母と従者の領地で起こった問題ですから、私の勉強のためにも譲っていただきました」
「6歳にも関わらず、一国の王の仕事を譲ってもらったと?」
「はい」
オーロ皇帝は頭が痛いとでもいうように額を押さえた。
「つまり、ティニ公国の酷い噂を流して公国の信用を地の底まで落としたのは全て其方の仕業ということだな?」
「そうですね。まぁ、他国のものを盗んで堂々と自国のものだと言って高値で売りつけるような国の噂として酷いかどうかというと妥当だと思っていますが?」
公国は私の大切なものに手を出したのだ。
その代償は必ず支払ってもらわなければいけない。
「それで、どうすれば許してくれるのだ?」
「大丈夫です。謝罪とか一切不要ですから」
「つまり、許すつもりなどないということだな」
オーロ皇帝はこれまで聞いたこともないような深い深いため息をつき、「せめて」と言葉を続けた。
「何をしたのかを聞かせてくれぬか?」
「すでにオーロ皇帝はおわかりではないですか? 私は噂を流しただけです」
「リヒト」と、オーロ皇帝が低い声で私の名前を呼んだ。
私がはぐらかしたことに対して怒ったのだろう。
威圧するように私を見つめるオーロ皇帝に私は笑顔を崩さない。
私だって、怒っているのだ。
ティニ公国と、そして他国のものも盗むような卑怯な国を罰しない帝国に対して。
しばし、私に鋭い視線を送っていたオーロ皇帝だが、しばらくするとため息をつき、その背を椅子の背もたれに預けた。
「其方、やはり年齢を誤魔化しておるな? 6歳ならばこの時点で泣いているはずだ」
私はわざと明るい笑い声を立てて笑った。
空気が読めない子供のように明るく。
「そんな6歳ばかりじゃないですよ。空気が読めない子供だっています。それに、すでに知っていることをわざわざ尋ねるなど面倒なことはしないでいただきたい」
私はそろそろ部屋に戻ってカルロの可愛い笑顔が見たい。
「部下から聞いた話の答え合わせをしたいと思うのは自然なことだろう?」
「オーロ皇帝の手の者は非常に優秀なので正解ですよ」
再びオーロ皇帝はため息をつくと、近くに立っていたネグロに視線を向けた。
その視線に応えてネグロが一歩前に進み出てた。
「それでは、リヒト様、私の回答の正否だけでもお教え願いますでしょうか?」
どうやらネグロはただの執事ではなかったようだ。
「そのように私に正体を明かしても良かったのですか?」
「常に見張られていることにはすでにお気づきのようでしたので」
私がヴェアトブラウを見つけた日以降も何度かハンザスは私を街へと連れ出した。
その度にハバルが護衛としてついてきていたとはいえ、万が一にも他国の王子である私に何かあってはいけないとハバル以外に誰かつけているだろうとは思っていた。
そして、その者は護衛と同時に監視も兼ねているだろうと考えていた。
「しかし、執事であるあなたがその一員だと私に教える必要はなかったと思います」
いや、そうではないと私は考えを改めた。
「いえ、逆ですね。あなたという人に着目することで、他の者の存在感が薄まることが狙いですね」
「ご理解いただけましたら、私の回答をお聞きいただけますか?」
「わかりました。せっかく正体を教えていただいたのですから聞くだけ聞きます。しかし、私はそれほど難しいことをしたわけではないので、正解だと思いますよ」
「それでも、答え合わせが大事なことは知っているだろう?」
オーロ皇帝が疲れた様子で言った。
私のような子供にまでそのような姿を見せるとは随分とお疲れなのだろう。
「まず、リヒト様はご自身の部下を使ってエトワール王国とティニ公国の国境となるティニ側の村、つまり、公国のティニ公爵からヴェアトブラウを盗むように指示された村に噂を流しました。エトワール王国の大地から移されたヴェアトブラウは毒を生成するようになると」
ゲーツの情報ギルドは私の部下というわけではないが、わざわざ教える必要もないので私は頷き、ネグロに話の続きを促した。
「次に、リヒト様はハンザス先生と街に出るたび、花屋で噂を流しました。ヴェアトブラウはエトワール王国でしか咲かない花で、エトワール王国以外に移すと毒ができるって噂があるよと。実に子供らしい無邪気な笑顔で」
「ノアールのおかげで子供らしい笑顔が上手くなったのです」
私が無邪気に笑って見せるとオーロ皇帝があからさまに嫌そうな顔をした。
子供の笑顔に対しての反応としては随分と失礼だと思う。
ハンザスと行く社会科見学のような街歩きは私への特別授業だったようで、カルロとナタリアの二人を連れて行くことはなかった。
ナタリアは万が一にも何かあっては困るのでハンザスへの負担を考えると平等に扱うようにとは言えなかったけれど、私はカルロには私と同じように学びのチャンスを与えて欲しかったため、途中からカルロも同行させてもらうようにお願いした。
勉強熱心なカルロはとても喜んでくれて、さらには私の護衛もするのだと張り切って私にピッタリとくっついて歩いてくるため親鳥の後を追いかける雛鳥のようでとても可愛かった。
花屋で噂を広げるのにカルロはとても役に立った。
もちろん、カルロを利用しようと思って連れて行ったわけではないのだが、カルロは私の話に上手いこと相槌を打ってくれたり、ハンザスを巻き込んでくれたおかげで子供一人が嘘をついているという状況ではなくなったのだ。
「ヴェアトブラウはティニ公国の花じゃなくて、エトワール王国の花のはずだよ? それに、エトワール王国以外の土地に花を移すと毒を持つ花に変わっちゃうってエトワール王国に住む叔父さんが言ってた」
「僕も父さんからその話聞いたことある!」
「お父さん、本当ですか」と私の父親役のハンザスに花屋の店員が聞き、ハンザスが言い淀むとカルロは機転を効かせて「僕の父さんはエトワール王国にいるの! 僕は今、おっきい街でお勉強するために伯父さんとリトお兄ちゃんのところに来てるんだから!」と私の話に合わせて従兄弟役を演じてくれたのだ。
瞬時に必要な役柄を判断して即興で演じることができるなんて、うちの子は可愛いだけじゃなくて天才子役だったのだ!
そんな私たちの話に乗って、ハバルも「ティニ公国はこの花をどうしたんだろうね? エトワール王国と国境が接してるけど、まさか……」と花屋の店員の不安感を煽ってくれた。
花屋を見かけるたびにそんな会話を繰り返し、別の日に花屋を訪れた時には店員さんに「大丈夫?」と不安そうな顔で体調について尋ねてみたりした。
すると、だるかったり、頭痛があったり、喉の調子が悪かったりとなんらかの体調不良を抱えている店員は不安げな表情で店先の青い花を見つめた。
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「なんのことでしょうか?」
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「ティニ公国からエトワール王国との間をとりなして欲しいという書簡が届いた」
「帝国の中でも小国である公国が皇帝にそのような書簡を?」
「盗みを働いた村人たちを引き渡すと言っても、問題の花を買い取ると言っても全く交渉に応じないと書いてあったぞ?」
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しかし、ノアールも時も場合によっては感情を隠さない方が効果的だと言っていたし、今回の件関しては私はティニ公国を許すつもりが全くないので、むしろ、しっかりと怒っていることが伝わった方がいいかもしれない。
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「公国との件に其方の父は関わっていないのか? エトワール王に書簡を送ったら、『その件は息子に任せている』と返ってきたぞ」
私は肯定を示して「はい」と頷いた。
「本来は国同士のやり取りですから父上のお仕事ですが、今回は私の乳母と従者の領地で起こった問題ですから、私の勉強のためにも譲っていただきました」
「6歳にも関わらず、一国の王の仕事を譲ってもらったと?」
「はい」
オーロ皇帝は頭が痛いとでもいうように額を押さえた。
「つまり、ティニ公国の酷い噂を流して公国の信用を地の底まで落としたのは全て其方の仕業ということだな?」
「そうですね。まぁ、他国のものを盗んで堂々と自国のものだと言って高値で売りつけるような国の噂として酷いかどうかというと妥当だと思っていますが?」
公国は私の大切なものに手を出したのだ。
その代償は必ず支払ってもらわなければいけない。
「それで、どうすれば許してくれるのだ?」
「大丈夫です。謝罪とか一切不要ですから」
「つまり、許すつもりなどないということだな」
オーロ皇帝はこれまで聞いたこともないような深い深いため息をつき、「せめて」と言葉を続けた。
「何をしたのかを聞かせてくれぬか?」
「すでにオーロ皇帝はおわかりではないですか? 私は噂を流しただけです」
「リヒト」と、オーロ皇帝が低い声で私の名前を呼んだ。
私がはぐらかしたことに対して怒ったのだろう。
威圧するように私を見つめるオーロ皇帝に私は笑顔を崩さない。
私だって、怒っているのだ。
ティニ公国と、そして他国のものも盗むような卑怯な国を罰しない帝国に対して。
しばし、私に鋭い視線を送っていたオーロ皇帝だが、しばらくするとため息をつき、その背を椅子の背もたれに預けた。
「其方、やはり年齢を誤魔化しておるな? 6歳ならばこの時点で泣いているはずだ」
私はわざと明るい笑い声を立てて笑った。
空気が読めない子供のように明るく。
「そんな6歳ばかりじゃないですよ。空気が読めない子供だっています。それに、すでに知っていることをわざわざ尋ねるなど面倒なことはしないでいただきたい」
私はそろそろ部屋に戻ってカルロの可愛い笑顔が見たい。
「部下から聞いた話の答え合わせをしたいと思うのは自然なことだろう?」
「オーロ皇帝の手の者は非常に優秀なので正解ですよ」
再びオーロ皇帝はため息をつくと、近くに立っていたネグロに視線を向けた。
その視線に応えてネグロが一歩前に進み出てた。
「それでは、リヒト様、私の回答の正否だけでもお教え願いますでしょうか?」
どうやらネグロはただの執事ではなかったようだ。
「そのように私に正体を明かしても良かったのですか?」
「常に見張られていることにはすでにお気づきのようでしたので」
私がヴェアトブラウを見つけた日以降も何度かハンザスは私を街へと連れ出した。
その度にハバルが護衛としてついてきていたとはいえ、万が一にも他国の王子である私に何かあってはいけないとハバル以外に誰かつけているだろうとは思っていた。
そして、その者は護衛と同時に監視も兼ねているだろうと考えていた。
「しかし、執事であるあなたがその一員だと私に教える必要はなかったと思います」
いや、そうではないと私は考えを改めた。
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「ご理解いただけましたら、私の回答をお聞きいただけますか?」
「わかりました。せっかく正体を教えていただいたのですから聞くだけ聞きます。しかし、私はそれほど難しいことをしたわけではないので、正解だと思いますよ」
「それでも、答え合わせが大事なことは知っているだろう?」
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「ノアールのおかげで子供らしい笑顔が上手くなったのです」
私が無邪気に笑って見せるとオーロ皇帝があからさまに嫌そうな顔をした。
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ナタリアは万が一にも何かあっては困るのでハンザスへの負担を考えると平等に扱うようにとは言えなかったけれど、私はカルロには私と同じように学びのチャンスを与えて欲しかったため、途中からカルロも同行させてもらうようにお願いした。
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もちろん、カルロを利用しようと思って連れて行ったわけではないのだが、カルロは私の話に上手いこと相槌を打ってくれたり、ハンザスを巻き込んでくれたおかげで子供一人が嘘をついているという状況ではなくなったのだ。
「ヴェアトブラウはティニ公国の花じゃなくて、エトワール王国の花のはずだよ? それに、エトワール王国以外の土地に花を移すと毒を持つ花に変わっちゃうってエトワール王国に住む叔父さんが言ってた」
「僕も父さんからその話聞いたことある!」
「お父さん、本当ですか」と私の父親役のハンザスに花屋の店員が聞き、ハンザスが言い淀むとカルロは機転を効かせて「僕の父さんはエトワール王国にいるの! 僕は今、おっきい街でお勉強するために伯父さんとリトお兄ちゃんのところに来てるんだから!」と私の話に合わせて従兄弟役を演じてくれたのだ。
瞬時に必要な役柄を判断して即興で演じることができるなんて、うちの子は可愛いだけじゃなくて天才子役だったのだ!
そんな私たちの話に乗って、ハバルも「ティニ公国はこの花をどうしたんだろうね? エトワール王国と国境が接してるけど、まさか……」と花屋の店員の不安感を煽ってくれた。
花屋を見かけるたびにそんな会話を繰り返し、別の日に花屋を訪れた時には店員さんに「大丈夫?」と不安そうな顔で体調について尋ねてみたりした。
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