不憫な推しキャラを救おうとしただけなのに【幼児ブロマンス期→BL期 成長物語】

はぴねこ

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帝国編

34 経済の先生

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 数日の間、ナタリアからは「ずるいずるい」と繰り返し言われたが、私とカルロの関係性を羨ましがられても困る。
 私はカルロとナタリアの将来のためにカルロを最も安全に守れる環境を作っただけなのだから。

 しかししばらくするとナタリアのその言葉も止まった。
 ナタリアが言うには、乳母に淑女にあるまじき姿であり、「リヒト様に嫌われてしまいますよ」と言われたそうだ。
 ナタリアの乳母よ。私を引き合いに出すのはやめて欲しかった。
 しかし、これもカルロとナタリアの未来のためであるならば受け入れるべきなのだろう。



「本日は実際に帝国内で売られている商品を数点お持ちしました」

 経済の授業で先生が様々な商品を見せてくれる。
 キラキラ輝く宝石もあれば、庶民が身につけるようなブレスレットもある。豪奢な短剣もあれば、粗野な作りのナイフもある。
 貴族向けと庶民向けの商品を二つずつ用意したということだろうか?

「これらはどのような人々に向けられて作られた商品かお分かりになりますか?」

 私もカルロも、そしてナタリアも全員が同じ答えだった。
 宝石と豪奢な短剣は貴族向け、ブレスレットとナイフは庶民向けだ。
 教師は「正解です」と頷いた。

「では、次に、価格が高い順に並べてみてください」

 これも私たち三人は同じ回答だった。宝石、短剣、ナイフ、ブレスレットの順だ。

「では、最後に、材料費が高い順に並べてください」

 カルロとナタリアは教師の質問に対して不思議そうな表情を見せて、並び順は変わらないと答えた。

「リヒト様はどうですか?」

 何も答えなかった私に、教師は再び聞いた。
 私は、短剣とナイフの順番を入れ替えた。
 それを見たカルロとナタリアが驚いている。

「どうしてそう考えたのですか?」
「この短剣は護身用にもなりますが、大人が持つ本格的なものではなく、子供用です。柄にはめられているのは魔石に見立てたガラス玉で、帝国の貴族の子供ならおそらくみんな持っている絵本を題材にしています。帝国を作り上げたオーロ皇帝の父である前ルシエンテ王をモデルにした絵本を読み聞かされて育った貴族の子供達にとってこのように七色のガラス玉で飾られた短剣は憧れの武器です。その憧れに貴族はお金を払います。それに反して、この無駄な飾りのないナイフは庶民の生活には欠かせない必需品です。大きな利益を見込んで高値をつけるわけにはいかない商品です。必需品のナイフを高く売るお店には人はなかなか入らないでしょうから」

「素晴らしい」と教師は褒めてくれた。

「理由まで完璧ですね。リヒト様が帝国の貴族の子供たちが好きな絵本まで把握しているとは思いませんでした」
「オーロ皇帝に進んで白旗をあげた王たちはそれほど多くはありません。王以上に、新しい支配者を迎える貴族たちには抵抗感があるでしょう。ですから、オーロ皇帝をモデルにした絵本はそれほど売れません。ですが、王族も貴族たちもオーロ皇帝に反抗心を見せるわけにはいきませんから、表向きは皇族を称える姿勢を見せます。そのために流行っているのがオーロ皇帝のお父君をモデルにして描かれた絵本です。魔塔の魔法使いから与えられた短剣で何度も暗殺を免れたことが描かれています。複数の作家が書いており、少しずつお話が違いますが、大筋の話の流れは同じです。そして、オーロ皇帝は自身をモデルにした話が注目されるよりも、お父君の話が注目され、貴族の子供達の心に深く根付くことの方を望まれているはずです」

 教師の目が興味深く細められた。

「それはどうしてですか?」
「ご自身をモデルにしたお話は、オーロ皇帝自らが剣を手にして道を切り開くお話だからです。そのような志を持った貴族が増えることは支配者としては面倒でしょう。ですが、お父君のお話であれば、魔塔という他者から与えられた短剣で、7つの魔石の力を使って難を逃れる話です。他者の助け無くしては物事は成し遂げられない……支配者にとっては扱いやすい人間ができるわけです」

 オーロ皇帝の深い戦略に感銘を受けていたので思わず語ってしまい、私は調子ずいて話してしまったことを教師に詫びた。

「先生、すみません。つい、持論を話してしまいました」

 ふふふっと先生は楽しげに笑った。

「私はオーロ皇帝がまだ王太子だった頃に王宮で文官として働きながら経済の研究をしていました。私の研究論文を何処かで目にした王太子は私に当時のルシエンテ王国を周辺国を巻き込んだ経済圏の中心部にしろと命じられ、一時期は死を覚悟しました。私一人でそのようなことが成し遂げられるはずもなく、命令に背けば死ぬ他ないと考えたからです。しかし、私が困っている間に王太子は動き出し、どんどん周辺国を傘下に収めていったのです。オーロ皇帝は自分が帝国を作るから、傘下に入れた国の経済を研究し、ルシエンテが経済の中心となるような仕組みを広げろという意味でお話していたのです。私は特産品があって経済力のある国はもちろんのこと、経済力のない貧しい国のことも研究し、その土地独自の特産品を生み出して、ルシエンテを中心にした経済圏を作り上げました。そして、今回、私を呼び出したオーロ皇帝は新たな使命を私に与えました。それがリヒト様たちに教育をすることでした。そして、オーロ皇帝は私がもしリヒト様を可愛いと思うならばエトワール王国が経済圏に早く入れるように手助けをするようにおっしゃいました」

 私は先生に期待の眼差しを向ける。
 先生が私を気に入ってくれたのなら、私はこの先生をエトワール王国に連れ帰ることができるということだろう。
 ルシエンテ帝国を経済大国にしたこの偉大な教師をぜひ我が国に連れて帰りたかった。
 しかし、教師の返答は残念なものだった。

「私はリヒト様を可愛いとは思えません」
「う……」

 まぁ、中身が52歳のおじさんなので、可愛いと思えないのは当然だろう。
 オーロ皇帝! どうして、「カルロを可愛いと思ったのなら」という条件にしてくれなかったのだ!!
 カルロなら確実に可愛いのに!!

「なので、ご自身でエトワール王国を引っ張れるように、しっかりと教育させていただきます」

 教師がにこりと微笑む。

 鍛えると言われても、私の能力などたかが知れている。
 私は52歳になるまでに中小企業の課長にまでしかなれなかった男なのだから。

 オーロ皇帝が帝国の経済を作り上げるのに選んだ人物がエトワール王国に協力をしてくれるのならばそれほど頼もしいことはないのだが、どうやら、私は彼に気に入られることに失敗してしまったようだ。



 そう残念に思っていたのだが、その夜の夕食の席でオーロ皇帝は機嫌良さそうに言った。

「ハンザスに気に入られたようだな」

 コーデリア・ハンザス伯爵は経済の先生の名前だ。
 何を聞いたのか、オーロ皇帝は勘違いしているようだ。

「残念ながら私はハンザス先生に嫌われてしまったようです」
「其方は他者からの好意に鈍いようだな」
「そうでしょうか?」

 前世を通して50年以上は人の機微を見ているわけだから、オーロ皇帝ほどは鋭くなくとも、その辺の若者よりは鋭く他者からの好意や悪意を感じているはずだ。

 普段、あまりそうした感情を意識していないだけで、感じているはずなのだ。
 両親や乳母、それにカルロが私を大切に思い、人として好いていてくれることはわかっている。
 私は決して鈍くない。



 それ以降、オーロ皇帝曰く私を気に入っているというハンザス先生は、時々私を城の外へと連れ出すようになった。

 当然、最初はカルロも乳母もグレデン卿もついてこようとした。
 けれど、ハンザス先生はそれを拒否した。
 お忍びでルシエンテ帝国でどのようなものが売られているのか見に行くにも関わらず、ゾロゾロと人を引き連れて歩いては意味がないという。

 商売人は人の装いや雰囲気、連れ立って歩いている者によって売るものも売り方も変えるものだという。
 王族には王族が買うであろうものしか見せてくれず、貴族には貴族が求めるであろうものしか見せてはくれない。
 それでは十分に学ぶことができないと、私から彼らを引き離したのだ。

 私も勉強のためなのでと乳母たちを説得したわけだが、乳母とカルロからは何かあればハンザス先生を見捨てでも転移魔法で逃げるようにと強く言われた。

 乳母たちを説得したハンザス先生は私だけを連れて平民たちの街へと行こうとしたが、それはオーロ皇帝に止められ、護衛のために魔塔の魔法使いが一人ついてくることになった。

 城の門でその者と合流すると、それは魔塔の事務官長をしているハバルだった。

 顔馴染みで、さらに私にルシエンテ帝国の法律を時間の関係で軽くではあったが教えてくれたハバルには少し親近感があり、私は肩の力を抜いた。

「ハバル。今日は護衛をしてくれるということですが、よろしくお願いします」
「おまかせを。リヒト様。お忍びの邪魔とならないように護衛させていただきます」
「リヒト様は魔塔の者とも親しいのですね」

 ハンザスにまじまじと見つめられて私は首を横に振った。

「そんなことはありませんよ」

 そう私は否定したのに、ハバルが余計なことを言う。

「リヒト様は魔塔主のお気に入りですからね」
「魔塔が他国へと移るという噂が城の中で流れておりましたが、リヒト様のせいでしたか」

 魔塔がエトワール王国へと移動する話は皇帝とその側近、それから大臣などのルシエンテ帝国の重鎮にしか知られていない話だ。
 しかし、魔塔主が好き勝手ところかまわず現れては周囲の確認もせずに自由に話しをするものだから、移動の話も隠し通すことができないのだろう。

 私たちは馬車に乗り込むと街へと向かった。





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