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しおりを挟む太い枝の立派な木もあるし、頑丈に作れば安全かな。後から絵に書いて見よう。
「ゲーム~?」
「んー、ブランコは遊具! オモチャはね、積み木とかでね」
抱っこされた状態でニコニコとクーにぃに話す中、また違和感を感じる。
「畑ないね?」
花壇にお花は咲いてるけど、自給自足しないのかな。
「畑? 農作業は大人がするものだからねー。孤児院にはないよ~」
そう言われてしまうとそうなのだけど、でも将来を考えるとなぁと思う。
「何か気になるー?」
兄の顔をジッと見詰める。
「孤児院の子は何歳までいられるの?」
「16歳までだよー。仕事を見付けて出ていく。領地から出て王都に行く子もいるよー」
成る程と頷く。
「出ていく時は服と物と生活資金は?」
「大体、一月は暮らせるお祝い金を渡されるねー」
一月分。仕事が見付かっていても暫くは苦しい生活になるかも。院にいる間に出来るだけ貯金してたいよね。
バザーとかしないのか
「にぃ、お祭りは、出店ある?」
「焼き鳥とかー、お酒やジュースとか、果実とかは売られるよ」
たこ焼き、焼きそば、クレープ、かき氷、フランクフルト、りんごあめ
わたあめ、アイスクリーム、ポップコーン、フライドポテト。
色々と祭りの定番を考えていたら、そう言えばデザートにプリン出てこないなと思った。
「クーにぃ、甘いお菓子で、牛乳と砂糖と卵で作れるの知ってる?」
「んー、小麦粉を使えばクッキーかなと思うけど分からない~」
手作りお菓子を売って稼いだのを自立費に貯金すればいいかも。プリンなら子供でも簡単に作れるの。
「にぃ、調理室行きたい!」
「食堂~?いいよ」
移動してマットで土をぬぐって中に入る。長いテーブルが3つ並んで片側に椅子が6つある。一つのテーブルに12人で食事が出来る。
清潔でテーブルに汚れはない。
「子供たちがね、毎日、ピカピカに掃除するんだよー。レイラは厳しいから~」
これなら食品を売る衛生面も大丈夫かもと安心する。まだ提案してないけど。
「クーにぃ、隅っこでいいから台所使いたい。後ね、卵と牛乳と砂糖を使わせて欲しいの」
「さっき言ってたお菓子ー? でもフィが作るのは……」
子供でも作れる簡単なお菓子って証明しないとと必死になる。
家で作ってもいいけど、院長先生にも食べて欲しい。クーにぃを一生懸命に説得した。
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