短編作品劇場

黒山羊

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転生しました!

初めまして、天道です。

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天道が飛ばされた世界は、地球という世界の、日本と言う国だ。

日本では、魔法は存在せず、剣を持つ人もいないようだ。




天道「馬のいらない変わった馬車が走ってるな。」

天道は、情報収集の為、町の人々に話しかける。




天道「あの、すみません。」

スーツを着たサラリーマンに無視される。




天道「あの、すみません。」

制服の女子高生に無視される。




天道「あの、すみません。」

数名で歩いている男女に無視される。



天道「あの、すみません。」

買い物袋をもった、鉢巻きの男性は、立ち止まった。


鉢巻きの男性「拙者に何かようでゴザルか?」

天道「良かった。誰も止まってくれないので、言葉が通じないかと思って困ってました。」


鉢巻きの男性「拙者もコミケ会場に急ぐゆえ、移動しながらなら、話を聞いてもいいでゴザルよ。」

天道「ありがとうございます。私は天道晴男といいます。」

鉢巻きの男性「天道殿、拙者は、無双龍ソオルと読んで下され。」

天道「はい、ソオルさん。ところで、私は真の正義を見つけるために神様から、ここに送られたんですが、何も情報がなくって困っていたんです。何でもいいので、何か知ってる事を教えてくれませんか?」

ソオル「ほほう。そういう設定でゴザルか。
面白そうなストーリーだけど、知らないでゴザル。
もし良かったら、一緒にコミケ会場で探すのを手伝ってあげてもいいでゴザルよ。」

天道「ソオルさん、ありがとうございます!」

ソオル「いやいや。礼には及ばないでゴザル。」



しばらく歩くと、冒険者の人だかりが見えてきた。
戦士や魔法使い、医者や召喚士に、見たことのない職業の冒険者もいるようだ。


ソオル「あそこが会場でゴザル。」

二人が、会場に近づくと、前から4人組の男が現れ、道を塞ぐ。



ソオル「天道殿、目を合わせずにやり過ごすでゴザル。」

天道とソオルは、4人組を避けるように歩く。



すれ違い、通り過ぎようとしたとき、4人組の1人が、声を上げる。


男性A「おいブタ、お前いま俺の足を踏んだだろ!」

男性B「やばいね、腫れてんじゃん!」

ソオル「拙者は、そんなことしてないでゴザル。」

男性C「してないっても、こっちが怪我してんだから、慰謝料置いてけよ!」

ソオル「・・・。」


男性A「あー折れてるかも知れねー。」

男性D「おい、ぶた! 向こうで話しするか、ここで慰謝料を払うか決めろよ!」

ソオル「天道殿、先に行ってていいでゴザルよ。拙者、話をつけてくるでゴザル。」




ソオルは、4人組に絡まれながら、建物の陰に連れていかれる。

天道は、ソオルの後を追った。


男性B「なんだ、勇者様が助けに来たのか?」

天道「そうだ。ソオルは、仲間だ。彼は何もしてないのに、なぜ連行する。今すぐ解放してもらおう。」

男性C「は?こっちは怪我人なんですけど!」

男性A「オマエ、殺しちゃうよ!」


ソオル「天道殿、拙者は大丈夫、逃げて下され。この者たちは、悪魔の道デビルロードのメンバーでゴザル。」




天道「悪魔の君主デビル・ロードのメンバー?」

男性A「分かったんなら、さっさと行けよ!」



天道「ソオルさん、安心してください。悪魔狩りは得意です。」





ほんの一瞬、全員の瞬きが揃った瞬間だった。



ソオルを捕まえていた、男性Bが、宙を舞い、その横を歩いていた男性Cと男性Dは、嘔吐し、悶絶している。

ソオルの反対側を抑えていた、男性Aは、吐血し、崩れるように倒れていった。




ソオル「あの、何がいったい何が起きたのでゴザルか?」

天道「もう大丈夫ですよ。悪魔の君主デビル・ロードの使いは、沈黙させました。」


吹き飛ばされた男性Bが、泣きながら命乞いをしている。

男性B「勇者様、お侍様、許して下さい。もうこんなことはしませんから、もう殴らないで下さい。」


天道「悪魔の使いなど辞め、まっとうに生を楽しめ。今後、悪魔を見つければ、全力で叩き潰すからな。」




ソオル「す、凄いでゴザルよ! 是非、うちのメンバーを紹介したいでゴザル!」

天道「しかし、使命が・・・。」

ソオル「使命は、仲間で一緒に探せば、すぐ見つかるでゴザル!」


天道は、過去の冒険の事を思い出した。
いままでの冒険も、勇者一人では達成できなかった試練も数多くあった。


天道「仲間・・・。はい!ソオルさん、宜しくお願いします!」






~ END
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