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その世界に降臨する者
052・蒼き瞳の少女
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~魔王城~
「ノブナガさん、お願いします。」
「了解ニャン。
ジャスさん、危なくなったら無理せず戻ってくるニャン。」
ジャスがコクリとうなづくと、そのまま光に包まれ消えていった。
ジャスが光に包まれて消えた直後、入れ違いでドン・キホーテが魔王城に戻ってきた。
ドン・キホーテは、すぐに近くにいた使い魔のノブナガに声をかけた。
「大変ですゾイ。
すぐに魔王城の警備を固め、マリー様を守らなければ。」
「どうしたんだニャン?」
「邪悪な天使長官ベルゼブイが本性を発揮したんですゾイ。
そんなベルゼブイから わしらを護ろうとしたハン殿が・・・。」
「ハンがどうしたんだニャン?」
「ハン殿は・・・消滅しました。
わしらが弱いばかりに・・・。」
ドン・キホーテの言葉に周囲の使い魔たちは動揺を隠せない。
そんな中、冷静な判断を見せたのは、使い魔ノブナガだった。
「そうか・・・。
お前ら、いまは動揺している場合じゃないニャン。
ハンが生きていたら、まずマリー様を護るための準備をするニャン。
そして、ジャスさんを連れ戻すために部隊を組織するハズだニャン。」
「「「そうだニャン。」」」
使い魔たちの言葉に、ドン・キホーテは心配の表情を見せる。
「ジャス様は まだ戻っていないのですな。
それなら、すぐにでも天界に向かわなければ!」
心配するドン・キホーテに使い魔ナオユキが駆け寄り答える。
「ドンさん、さっきジャスさんが転送装置を使ったばかりで、もう魔王城の魔力が枯渇しているニャン。
いまから魔力を貯めてもかなりの時間がかかるニャン。」
「なぜジャス様は天界に・・・。」
そのころ、天界では・・・。
指標玉のあった場所に戻ってきたジャスの目の前には、ベルゼブイの姿しか見えない。
ベルゼブイの周囲は一面に花が咲き乱れ、蒼き狼ジョチの姿も見つけることができない。
ジャスは、足元に咲く一輪の花に優しく触れるとベルゼブイを純粋な青い瞳で真っすぐ見つめる。
「ベルゼブイ長官、どうして。」
「ぐふ、ぐふふ、わしが至高の存在だ。
わしこそが神だ。」
「なぜ仲間であるはずの天使兵たちまで手にかけたのですか。」
「ぐふふ、わしが至高の存在。
わしこそが神だ。」
ベルゼブイはジャスに視線を向けることなく、頭上に召喚された炎を見つめ、気味の悪い笑みを浮かべながら独り言を繰り返している。
ジャスは、腰に差した魔剣の柄に手を添え、暫く目を閉じる。
再び目をあけると、魔剣から手を放し、ベルゼブイに語りかけた。
「ベルゼブイ長官、なぜ必要以上の力を求めるのですか。
わたしは 貴方の考えが理解できません。
・
・
・
彼らが何をしたと言うのですか。
彼らは何も悪くないじゃないですか。
天使も悪魔も人間だって、ちゃんと話し合えば理解しあえます。
貴方の考え方は敵を生むだけです。
・
・
・
貴方は 間違っています!」
ジャスの言葉にベルゼブイが耳を傾ける。
そして、顔を上に向けたまま視線だけ動かしジャスを見る。
「わしが間違っているだと?
奴らが何も悪くないだと?
天使も悪魔も邪悪そのものではないか。
奴らは、わしの子を・・・アマンを邪魔だからという理由で殺した。
奴らは、転生したアマンを悪魔の子だからという理由で殺した。
わしは、力が欲しい。復讐する力が欲しい。
わしは、力が欲しい。全ての天使を滅ぼす力が欲しい。
わしは、力が欲しい。全ての悪魔を滅ぼす力が欲しい。
わしは、力が欲しい。狂った世界を作り上げた神々を滅ぼすだけの力が欲しい。
・
・
・
わしは、人間たちを率いて新たな神となる。」
「ベルゼブイ長官。いまなら間に合います。
天使長官として神の家を開放して悪魔たちと話し合えば・・・。」
「ぐふ、ぐふふ、そんなことをしても意味はない。
神の家も元々、悪魔の子供たちを救うために建てたもの。
しかし、邪悪な天使たちは集められた悪魔の子供に何をした!!!
天使長官として地位を得るため、わしも手を汚してきた。
何が正解で何が間違っているのか。
・
・
・
エイルシッドは正しいことをしていた数少ない悪魔だった、しかし、奴の性格から敵にもなり得る。
奴を罠に嵌めた時から、わしの心は決まっておる。
・
・
・
全ての天使、全ての悪魔の消滅。
そして人間たちの世界を作り上げる。」
「神の家は本当に子供たちを救う場所だったんですね。
それなら、マリーさんたち魔界のみなさんと和解が出来るはずです。」
「ぐふ、ぐふふ、天使も悪魔も根底の部分では、いがみ合い、憎しみ合い、お互いの死を望んでいる。
わしが変えることが出来なかった世界を、貴様のように無力で平凡な下級天使に何ができる。
わしは、世界樹、大魔王エイルシッド、六鬼神ジョチ、数多の魔王や天使兵の魔力を蓄えておるのだぞ。
この力をもってすれば、世界を変えることができる。
その新しい世界には、天使も悪魔も必要ない。」
ベルゼブイの言葉にジャスは戸惑っている。
そんなジャスに興味がなくなったのか、ベルゼブイは再び視線を頭上の炎に向けた。
「魔王城におったか。
こやつが大魔王エイルシッドの一人娘か。
護衛付きで寝室で横になっている様子から、眠りの秘薬でも口にしたのだろう。
・
・
・
ぐふ、ぐふふふ、なんという幸運。
どうやら世界の秩序は、わしに味方するようだな。」
「待ってください!
マリーさんに何をするつもりですか!」
「小娘を取り込み、さらなる高みを目指す。」
「させません!!!」
ジャスは、腰の魔剣を引き抜くと、果敢にベルゼブイへと立ち向かっていった。
しかし、ジャスの魔剣はベルゼブイに届くことなく余裕を持って躱されてしまう。
「無駄だ。」
ジャスは めげることなく何度も何度も魔剣を振るう。
ジャスが魔剣を振るう度に、周囲には空を切る音が虚しく響く。
「ぐふふ、当たるわけがないわい。」
そうベルゼブイが言い放ち、軽くあしらうように振るった腕で、攻撃をしてきたジャスの右頬を激しく打ち付ける。
「くっ!」
虫を追い払うように軽く振るった腕に当たっただけで、ジャスの体は吹き飛ばされ、激しく壁に叩きつけられた。
しかし、ジャスはすぐに立ち上がると、再び武器を構える。
ベルゼブイは、ジャスに触れた時に何かを感じ取ったのだろうか、不思議そうに自分の腕を見つめると、ジャスに声をかけてきた。
「殺すつもりでの攻撃だったのだが・・・。
その防御力・・・大天使の加護なのか。
そういえば、貴様、どうやって死の淵から復活した。
いくら世界樹の樹液があったとしても、大天使の涙など手に入るはずがない。」
しばらく無言のままジャスを見つめるベルゼブイは、ニヤリと笑みを浮かべると頭上の炎を見つめる。
「そうか、この小娘、大天使の血が流れているんだな。
これでわしは、神に近づくことができる!」
「させません!」
ゴス!
ベルゼブイは飛びかかってくるジャスの みぞおちに一撃を加えると、気を失ったジャスを担ぎ、部屋をあとにした。
一方その頃、魔王城では・・・。
マリーを取り囲むように看護していた使い魔たちが次々と歓喜の声を上げ始めた。
「マリー様!!?」
「マリー様が目を覚ましたニャン!」
「・・・ジャス・・・ちゃん・・・。」
横になったまま呆然と天井を見上げるマリーは、何かを思い出そうとしているのか、天井を見上げたまま動こうとしない。
「そうか・・・そうだったんだ。」
「マリー様、どうかしたのかニャン?」
「うん。
ジャーちゃんは、ハンは、みんなは どこに・・・。」
マリーの質問に気まずそうに使い魔たちが答えようとする。
「マリー様、実は・・・。」
マリーは上体を起こし、使い魔の頭に優しく手をおいた。
そして、美しいまでに澄んだ蒼い瞳を窓の外に向け、使い魔たちに号令をかけた。
「窓を開けなさい。
ハンの仇をうち、ジャスちゃんを助け出すわよ!」
「で、でも・・・。」
「私を誰だと思ってるの!
真実と愛の女神ディーテと 魔界王エイルシッドの娘、魔界姫マリーよ!」
「マリー様、記憶が完全に戻ったのかニャン?」
マリーはニコリと笑うと、その背中から 純白の美しい女神の翼を広げた。
→53へ
「ノブナガさん、お願いします。」
「了解ニャン。
ジャスさん、危なくなったら無理せず戻ってくるニャン。」
ジャスがコクリとうなづくと、そのまま光に包まれ消えていった。
ジャスが光に包まれて消えた直後、入れ違いでドン・キホーテが魔王城に戻ってきた。
ドン・キホーテは、すぐに近くにいた使い魔のノブナガに声をかけた。
「大変ですゾイ。
すぐに魔王城の警備を固め、マリー様を守らなければ。」
「どうしたんだニャン?」
「邪悪な天使長官ベルゼブイが本性を発揮したんですゾイ。
そんなベルゼブイから わしらを護ろうとしたハン殿が・・・。」
「ハンがどうしたんだニャン?」
「ハン殿は・・・消滅しました。
わしらが弱いばかりに・・・。」
ドン・キホーテの言葉に周囲の使い魔たちは動揺を隠せない。
そんな中、冷静な判断を見せたのは、使い魔ノブナガだった。
「そうか・・・。
お前ら、いまは動揺している場合じゃないニャン。
ハンが生きていたら、まずマリー様を護るための準備をするニャン。
そして、ジャスさんを連れ戻すために部隊を組織するハズだニャン。」
「「「そうだニャン。」」」
使い魔たちの言葉に、ドン・キホーテは心配の表情を見せる。
「ジャス様は まだ戻っていないのですな。
それなら、すぐにでも天界に向かわなければ!」
心配するドン・キホーテに使い魔ナオユキが駆け寄り答える。
「ドンさん、さっきジャスさんが転送装置を使ったばかりで、もう魔王城の魔力が枯渇しているニャン。
いまから魔力を貯めてもかなりの時間がかかるニャン。」
「なぜジャス様は天界に・・・。」
そのころ、天界では・・・。
指標玉のあった場所に戻ってきたジャスの目の前には、ベルゼブイの姿しか見えない。
ベルゼブイの周囲は一面に花が咲き乱れ、蒼き狼ジョチの姿も見つけることができない。
ジャスは、足元に咲く一輪の花に優しく触れるとベルゼブイを純粋な青い瞳で真っすぐ見つめる。
「ベルゼブイ長官、どうして。」
「ぐふ、ぐふふ、わしが至高の存在だ。
わしこそが神だ。」
「なぜ仲間であるはずの天使兵たちまで手にかけたのですか。」
「ぐふふ、わしが至高の存在。
わしこそが神だ。」
ベルゼブイはジャスに視線を向けることなく、頭上に召喚された炎を見つめ、気味の悪い笑みを浮かべながら独り言を繰り返している。
ジャスは、腰に差した魔剣の柄に手を添え、暫く目を閉じる。
再び目をあけると、魔剣から手を放し、ベルゼブイに語りかけた。
「ベルゼブイ長官、なぜ必要以上の力を求めるのですか。
わたしは 貴方の考えが理解できません。
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彼らが何をしたと言うのですか。
彼らは何も悪くないじゃないですか。
天使も悪魔も人間だって、ちゃんと話し合えば理解しあえます。
貴方の考え方は敵を生むだけです。
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貴方は 間違っています!」
ジャスの言葉にベルゼブイが耳を傾ける。
そして、顔を上に向けたまま視線だけ動かしジャスを見る。
「わしが間違っているだと?
奴らが何も悪くないだと?
天使も悪魔も邪悪そのものではないか。
奴らは、わしの子を・・・アマンを邪魔だからという理由で殺した。
奴らは、転生したアマンを悪魔の子だからという理由で殺した。
わしは、力が欲しい。復讐する力が欲しい。
わしは、力が欲しい。全ての天使を滅ぼす力が欲しい。
わしは、力が欲しい。全ての悪魔を滅ぼす力が欲しい。
わしは、力が欲しい。狂った世界を作り上げた神々を滅ぼすだけの力が欲しい。
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わしは、人間たちを率いて新たな神となる。」
「ベルゼブイ長官。いまなら間に合います。
天使長官として神の家を開放して悪魔たちと話し合えば・・・。」
「ぐふ、ぐふふ、そんなことをしても意味はない。
神の家も元々、悪魔の子供たちを救うために建てたもの。
しかし、邪悪な天使たちは集められた悪魔の子供に何をした!!!
天使長官として地位を得るため、わしも手を汚してきた。
何が正解で何が間違っているのか。
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エイルシッドは正しいことをしていた数少ない悪魔だった、しかし、奴の性格から敵にもなり得る。
奴を罠に嵌めた時から、わしの心は決まっておる。
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全ての天使、全ての悪魔の消滅。
そして人間たちの世界を作り上げる。」
「神の家は本当に子供たちを救う場所だったんですね。
それなら、マリーさんたち魔界のみなさんと和解が出来るはずです。」
「ぐふ、ぐふふ、天使も悪魔も根底の部分では、いがみ合い、憎しみ合い、お互いの死を望んでいる。
わしが変えることが出来なかった世界を、貴様のように無力で平凡な下級天使に何ができる。
わしは、世界樹、大魔王エイルシッド、六鬼神ジョチ、数多の魔王や天使兵の魔力を蓄えておるのだぞ。
この力をもってすれば、世界を変えることができる。
その新しい世界には、天使も悪魔も必要ない。」
ベルゼブイの言葉にジャスは戸惑っている。
そんなジャスに興味がなくなったのか、ベルゼブイは再び視線を頭上の炎に向けた。
「魔王城におったか。
こやつが大魔王エイルシッドの一人娘か。
護衛付きで寝室で横になっている様子から、眠りの秘薬でも口にしたのだろう。
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ぐふ、ぐふふふ、なんという幸運。
どうやら世界の秩序は、わしに味方するようだな。」
「待ってください!
マリーさんに何をするつもりですか!」
「小娘を取り込み、さらなる高みを目指す。」
「させません!!!」
ジャスは、腰の魔剣を引き抜くと、果敢にベルゼブイへと立ち向かっていった。
しかし、ジャスの魔剣はベルゼブイに届くことなく余裕を持って躱されてしまう。
「無駄だ。」
ジャスは めげることなく何度も何度も魔剣を振るう。
ジャスが魔剣を振るう度に、周囲には空を切る音が虚しく響く。
「ぐふふ、当たるわけがないわい。」
そうベルゼブイが言い放ち、軽くあしらうように振るった腕で、攻撃をしてきたジャスの右頬を激しく打ち付ける。
「くっ!」
虫を追い払うように軽く振るった腕に当たっただけで、ジャスの体は吹き飛ばされ、激しく壁に叩きつけられた。
しかし、ジャスはすぐに立ち上がると、再び武器を構える。
ベルゼブイは、ジャスに触れた時に何かを感じ取ったのだろうか、不思議そうに自分の腕を見つめると、ジャスに声をかけてきた。
「殺すつもりでの攻撃だったのだが・・・。
その防御力・・・大天使の加護なのか。
そういえば、貴様、どうやって死の淵から復活した。
いくら世界樹の樹液があったとしても、大天使の涙など手に入るはずがない。」
しばらく無言のままジャスを見つめるベルゼブイは、ニヤリと笑みを浮かべると頭上の炎を見つめる。
「そうか、この小娘、大天使の血が流れているんだな。
これでわしは、神に近づくことができる!」
「させません!」
ゴス!
ベルゼブイは飛びかかってくるジャスの みぞおちに一撃を加えると、気を失ったジャスを担ぎ、部屋をあとにした。
一方その頃、魔王城では・・・。
マリーを取り囲むように看護していた使い魔たちが次々と歓喜の声を上げ始めた。
「マリー様!!?」
「マリー様が目を覚ましたニャン!」
「・・・ジャス・・・ちゃん・・・。」
横になったまま呆然と天井を見上げるマリーは、何かを思い出そうとしているのか、天井を見上げたまま動こうとしない。
「そうか・・・そうだったんだ。」
「マリー様、どうかしたのかニャン?」
「うん。
ジャーちゃんは、ハンは、みんなは どこに・・・。」
マリーの質問に気まずそうに使い魔たちが答えようとする。
「マリー様、実は・・・。」
マリーは上体を起こし、使い魔の頭に優しく手をおいた。
そして、美しいまでに澄んだ蒼い瞳を窓の外に向け、使い魔たちに号令をかけた。
「窓を開けなさい。
ハンの仇をうち、ジャスちゃんを助け出すわよ!」
「で、でも・・・。」
「私を誰だと思ってるの!
真実と愛の女神ディーテと 魔界王エイルシッドの娘、魔界姫マリーよ!」
「マリー様、記憶が完全に戻ったのかニャン?」
マリーはニコリと笑うと、その背中から 純白の美しい女神の翼を広げた。
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