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君の渾身の一撃は、重装のネットの額に直撃した。

はずなのだが...。


「おやおや、そんなものか。
 おそらくダメージは、ムジョルより少し強いくらいでしかないな。
 その程度の攻撃では、重装と呼ばれる わしの装甲はぬけんぞ。
 それに、人形に攻撃しても無駄だからな!
 人形の変わりは、常時1000体以上はあるからな!」

重装のネットは、君の渾身の一撃を受けても、表情一つ変えることなく話し続けている。

(なんて防御力なんだ。
 何か武器になるような物は?)

君は周囲を見渡し、落ちていたナイフで攻撃する。
しかし、君の攻撃力と敵の防御力に耐えきれず、拾ったナイフは甲高い音を立てて折れてしまった。

「ふふふっ、
 無駄だ、死ねー!!!」

ネット両手を高く上げると、周囲の人形たちが一斉に飛びかかってきた。
敵の操る人形は、ダメージこそ低いが 動きが素早く、連続して攻撃を繰り出してくる。

(このまま守り続けても、勝ち目はない。それなら力尽きるまで攻撃を続ける!
 俺が負けたら、リノは...。)


君は防御を最低限おこない、目の前のネットめがけ、足を止め幾度も攻撃を加える。

ゴス!ゴス!ゴス!
ゴス!ゴス!ゴス!
ゴス!ゴス!ゴス!

ドゴスッ!

攻撃を何発当てても、重装のネットは怯むことなく人形を操り 君に攻撃をしかけてくる。






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