伝説の六勇者(従者リュートの物語)

黒山羊

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「護符作りか...で、何が必要なのさ?」

リノは 男の頼みを引き受けるようで、男の持ってきた制服に着替え始めた。

「はい。湿地で採れる、ルブラの花を少々。」

「ルブラの花か。
 おっちゃん、諦めんなよ...。
 あ、あれ?」

男が持ってきた制服に着替えながら話していたリノが、周囲をキョロキョロと見渡し始めた。

「あれれ?ズボンは?
 ・
 ・
 ・
 って!なんだよ、この服!!!
 おいら、男だぜ!」

リノに手渡された制服、それはスカートとヒラヒラのフリルが可愛らしい女の子用の制服であった。

「すみません。子供用の服はそれしかないので。」

リノは男を見上げるが、仕方がないといった表情を見せ、めずらしく引き下がった。
君とリノは 着替えを終えると、頼まれていたルブラの花を採るために湿地へと向かった。


湿地へと向かう道中。
君は護符に特別な力があれば、取り込もうと考え、リノに質問する。

「ルブラの花の護符ってさ、何か特別な効果があったりするのか?」

「うん。あるよ。」

「どんな効果なんだ?」


「......魂の浄化だよ。
 他には、帰らぬ人が無事に竜魂魄になれますようにって、祈りの意味もある。
 おいらも、たくさん作ったからね...。」


そう答えたリノの表情は、暗く寂しそうであった。

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