伝説の六勇者(従者リュートの物語)

31.

31.

君は疲れていたこともあり、強い眠気に襲われる。
リノが今朝 話していた言葉を信じ、今日は眠ることに決めた。
リノも疲れたのだろう、君の横に座り君に寄りかかりながら、バチバチと燃える焚き火を静かに眺めていると思ったら、いつの間にか眠っていた。
君はリノを起こさないように、ゆっくり地面に引いたマントの上に寝かせ、君も明日の支度を終わらせる。
君はリノと並ぶようにマントの上で横になると、満天の星空を見上げ、大きな あくびをした。
満天の星を見ながら、君は頭の中を整理する。

（本当に襲われないかな？
　...よく考えたら、寝てる時は大丈夫でも、寝起きを襲われたらアウトだよな。）

（もし死んでしまえば、ゲームや小説みたいに生き返ったりするのか？
　それとも本当に死ぬのか？
　一緒に旅をしてるリノは？
　...もし大丈夫だと言われても、絶対に死ねないな。）

（他の勇者たちは、何してんのかな？
　...俺が居なくなったことに気づいてなかったりして。
　笑えないけど、ありえるな。）


（そういえば、アスカさん可愛かったな。
　...母さんと同じ名前っての以外は、100点何だけどな。）


君は再び、大きな あくびをすると、深い眠りについた。