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一方その頃、夕食時、食事のテーブルに集まった六勇者たちに、知恵の勇者、村雨 美雲が声をかけて回っていた。


【知恵の勇者
  村雨 美雲】

「あの、アスカさん。少しだけ時間を頂いて宜しいかしら?」

「ええ、もちろん。
 えっと...。」

「知恵と玉の勇者、村雨 美雲ですわ。」

「あ、美雲ちゃんね。
 ごめんね、名前を覚えるの苦手なんだよね。」

「気にしてませんわ。
 ところでアスカさん、話を戻したいのだけれど、よろしくて?」

「ええ、もちろん。」

美雲は軽く微笑むと、単刀直入に質問し始める。

「一つだけ お伺いしたいのだけど、あなたの住んでいた時代を確認したいの。
 ちなみに私は、政暦98年から来ていますわ。」

「私は西暦93年からよ。
 不思議ね。もしかして、みんな違う時代から来てるの?」

「そのようですわね。
 でも、そこまで極端に違う時代ではなさそうですけど。」

「そっか。
 ま、普通じゃない世界みたいだし、ありえることなんじゃないかな?」

「うふふ。
 アスカさんはリーダーとしての器の大きさを感じさせてくれますわね。頼もしいですわ。」

美雲の一言に照れたのか、アスカは 顔を赤くすると、近くにあった水を飲み干し、おかわりを貰いに席を立った。


(どうやら、私の見解に間違いはないようですわ。
 アスカさんは、政暦93年
 源次郎さんは、政暦82年
 國治さんは、政暦78年
 雪華さんは、政暦119年
 雪華さんだけ、未来から来たようですわね。
 少し無礼で苦手な方ですけど、あとで雪華さんとは個人的に話をさせて貰おうかしら。)


美雲の向かいの席で、鬼島が皆を待たずに食事を食べ始めた。

(野蛮ですわね。
 斧の方は...きっと原始時代の生まれかしら。)


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