伝説の六勇者(従者リュートの物語)

27.

27.

食事を終えた君たちは、クレリの町を目指して狩りをしながら歩いていく。君はレベルが上がったからだろうか、神がかり的な索敵能力で獲物の出す僅かな音を察知し、僅かな草の揺れ具合から獲物の位置を完璧に把握し、超先制攻撃で獲物を仕留める。

「なんで位置が分かるの！？
　野生動物や魔物なんかより感がするどいんじゃない？
　やっぱ伝説の六勇者は違うよね。」

「そだな。」
（すまない リノ。
　驚異的な索敵能力は、おそらく従者の能力なんだろうけど...。）


そんな事を考えながら、君は驚異的な索敵能力を使い、超先制攻撃で獲物を仕留めていく。リノは 君が仕留め損なった獲物に とどめを刺す。
二人の連携もあり、倒したクモの魔物だけでも、すでに１００匹は倒しているだろう。

「なあリノ。
　こんなに魔物や野ウサギを倒してるけど、倒しすぎて大丈夫かな？」

「何の心配してんだよ。
　だって魔物だろ、たくさん倒せば感謝されるんじゃないの？
　それに兄ちゃんの考えてる心配は、問題じゃないぜ。
　クモの魔物は、生まれて２～３日で次の子供を産むんだぜ、しかも何百匹も...まあ、寿命が短いらしいから増えすぎないみたいだけどね。
　それにクモの魔物は、野ウサギだけじゃなくって、身寄りのない弱い子供や老人、家畜なんかも襲うんだから、気にすんなよ。」