伝説の六勇者(従者リュートの物語)

黒山羊

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君はリノが理解できるように簡単な言葉を選んで質問したのだが…。

「あははっ、リュート兄ちゃん、結構 かわいいね。
 アレは雲っていって、雨や雪を降らせる水蒸気の集まりなんだよ。
 そっか、兄ちゃんの世界には雲が無いんだね。
 竜魂魄は、空の宝石っついうか…何て説明すればいいかな。
 明るいと分からないんだよな…。」

(結局、竜魂魄って何なんだ?)


君とリノは、しばらく太陽や竜魂魄について話あった。
結論から言えば、夜になると分かるとのことだったので、君はリノの案内のもと、キリエ山を目指し歩くことにした。

日が暮れて…というより、空の明かりが弱くなってきて、周囲は闇に包まれ始めた。
リノは君と手を繋ぐと、君を見上げながら微笑み空を指差す。

「リュート兄ちゃん、あれが竜魂魄だよ。
 この世界の希望の光。
 空に瞬く満天の星。
 …な、キレイだろ!」

君はリノの言葉を理解した。

空に浮かぶ竜魂魄。
それは この世界を照らす光の正体である、空に浮かぶ星のようだ。

「昼間は明かりが強くて分からないのか…。」
「ま、そういうことだね。」
「でも不思議だな。
 俺の知ってる常識とは全然違うんだよな。
 この世界で、最初に出会えたのが リノで本当に良かったよ。」


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