龍慶日記

黒山羊

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リュウマ編

龍慶日記Z 第七節

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~2時間後~

ドラゴンの背から落ちないように、道沿いに進む。





すると、迷彩服の後ろ姿を見つけた!





君は、脅かしてはいけないと思い、ドラゴンに隠れるように頼み、迷彩服に声をかける。

リュウマ「おーい!迷彩服さーん!」

迷彩服は、振り返り君に手を振りながら近づいてくる。




迷彩服「リュウマじゃないか!どうしたんだいったい?」

リュウマ「ええ、実は一緒に、隊長を探そうと思って。」

迷彩服「ありがとう!ところで、女の子は?シェルターに入れたのか?」



リュウマ「・・・はい。シェルターに入れてないんですけど。」

君の表情を察したのか、迷彩服は慌てて質問を変える。


迷彩服「いや、君も大変だったんだろ。俺は、元々の合流地点だった場所まで隊長を探しに戻るつもりだが、君はどうする?一緒に行くか?」






リュウマ「はい!お願いします。」

迷彩服「では、よろしく!」

二人は握手をする。

迷彩服「目的地までは、食えるものを探しながら移動しているから、明日には着く予定だ。」

リュウマ「あの、もう一人仲間を紹介したいんですけど・・・。」




迷彩服「ああ!人数が多い方が心強いしな!」

リュウマ「撃たないでくださいね。・・・出ておいで。」

君が呼ぶと、建物の陰から群青色のドラゴンが顔を出す!




迷彩服「ド、ドラゴン!」

君は、銃を構えようとする迷彩服を止める。

リュウマ「迷彩服さん、落ち着いて!このドラゴンは、元々人間で、少しづつ記憶が戻ってるみたいなんです!」



迷彩服は、君を見る。

迷彩服「本当なのか、・・・記憶が・・・戻るのか・・・?」

目には涙を浮かべている。

リュウマ「ええ、少しづつみたいですが。」


迷彩服「そうか、俺は・・・。」


リュウマ「迷彩服さん・・・。」





迷彩服は、しばらくすると、気を取り直した。


迷彩服「過去の事を悔やんでもしかたない。先に進もう。」

そういうと、迷彩服は歩き始める。


ドラゴンが、君に背に乗るように合図を送る。

リュウマ「でも、二人だよ。大丈夫?」

ドラゴンは、大きく頷く。


リュウマと迷彩服は、ドラゴンの背に乗り、一気に進む!





迷彩服は、子供のように、はしゃいでいる。





風を切る音が凄まじく、自然と大声になる。

迷彩服「おおおお!こんなスピードが出るんだ!テレビで、競走用のドラゴンが走ってるのを見たことがあるけど、乗ってみると凄いんだな!」

リュウマ「しかも、この速度で長時間走りますよ!凄くないですか?」


二人の会話が聞こえたのか、ドラゴンが振り返り、自慢気にこちらを見る。













~1時間後~


小雨が降り始め、次第に強くなる。






リュウマ「ねぇ!そろそろ休もう!」


速度が出ているからだろう、雨粒が痛い!生身の肉体の君には、もう限界だ!


迷彩服「そうだな。雨も強くなってきたし、そろそろ到着だから、残りは歩こう。」



しばらく歩いていると、大雨が降ってきた。

迷彩服の案内で、近くの学校に避難した。



リュウマ「迷彩服さん、よく学校があるなんて気づきましたね!」

迷彩服「ああ、俺の地元で、通ってた中学なんだよ。」



リュウマ「なるほど。・・・けっこう綺麗なまま残ってますね。」

迷彩服「ああ、この辺りは、被害が比較的少ないんだよ。」

迷彩服は、懐かしそうに校舎を眺める。



君は、売店前の渡り廊下に、燃えそうなものを持ってきて、魂の力を借り、こっそり火をつける。


迷彩服「どうやって、湿った木を燃やしたんだ?」

すぐ後ろには、ライターを持ってきた迷彩服がいた。


リュウマ「お願いしただけです。」

そういって微笑む。






二人は、渡り廊下で、たき火をし、湿った服を乾かしながら、校舎を眺める。

ドラゴンは、完全に尻尾が濡れているようだが、気にしていないようだ。




迷彩服が、遠い目をしながら、つぶやく。



迷彩服「あの時、ちゃんと謝っておけばよかったな。」





ドラゴンと数取りゲームをしていたリュウマでも気づいた。


迷彩服は、話したそうな雰囲気を出している。雨も強くなってきたし、話を聞くことにした。




リュウマ「どんな話ですか。教えて下さいよ。」

リュウマもドラゴンも、迷彩服を見つめる。



迷彩服は、照れながら話す。

迷彩服「ああ、あれは、俺が中2の秋だったかな。この学校に海外から転校してきた女の子がいたんだ。母親が外国の人みたいでさ、親子で凄く綺麗なんだよ。俺は、レイアちゃんを見た瞬間、好きになった。一目惚れだったんだよね。」



リュウマ「・・・娘の方で間違いないですよね?」


迷彩服「当たり前だろ。」

リュウマ「すみません。続けて下さい。」




迷彩服「ああ、そうだな。レイアちゃんは、親父さんが科学者とかで、凄く頭が良くて、優しくって、・・・俺が朝から親父に殴られて学校に行くと、自分のハンカチで鼻血を拭いてくれたっけな。運動音痴だったけど。」

リュウマ「いい人ですね。」


迷彩服「かなり!・・・中学の時は、俺も恥ずかしくって告白とか出来なかったんだ。ほんと、高嶺の花って感じでさ。それに、レイアちゃんの親父さん、科学者は仮の姿で、本当は海外のマフィアのボスって噂もあったからな。」


迷彩服「で、中学卒業して、俺は高校入ったけど、すぐに中退して、現場の仕事に入るようになって。気づいたら成人式、あっという間だったな。」


リュウマ「・・・。」


ドラゴンが話に飽きたのか、ちょっかいを出してくる。


迷彩服「成人式の後の飲み会に、レイアちゃんも参加したんだ。久しぶりに見ても美人でさ。その飲み会の帰り道、家が近くの4人組でタクシー乗って帰ろうって話だったんだけど、・・・その帰り道に、レイアちゃんが輩に絡まれちゃってさ、俺、なんだか怖くて逃げだしたんだよね。」

リュウマ「えっ!迷彩服さんが!?」

いまの迷彩服からは想像しにくいことから、つい口に出してしまった。



迷彩服の顔が悲しそうになる。

迷彩服「そうなんだよ。なんで助けなかったんだろうって、ずっと悔しくって、ふと思い出すんだ・・・。たまたま俺が逃げた先にいた、警察官に相談して助けてもらったんだけど、あれ以来、あんま友達とも会いにくくってさ。」

リュウマ「でも、結果、警察に相談して助けたのは迷彩服さんじゃないですか。レイアちゃんも分かってくれますよ。」



迷彩服「ああ、そうなんだが・・・。」

リュウマ「・・・?」



迷彩服「いや、その、・・・彼女は、その帰り道に、居眠り運転の車にはねられて・・・。
彼女をはねた車は、反対車線にそのまま飛び出してって、正面衝突。
突っ込んだ運転手は奇跡的に無傷。
突っ込まれた方は、親子3名死亡、彼女と車に乗っていた少女1名が意識不明の重症。
少女は奇跡的に回復したそうなんだけど、レイアちゃんは・・・。」


リュウマ「そんな・・・。」



迷彩服「そうそう、けっこう大きな事件になったから知ってるんじゃないのか?
ポイズン製薬会社事件、アルコール濃度をごまかせる薬を作ってたって話。」

リュウマ「それは、知ってます。そんな悲しい事件が起きてたんですね・・・。」

君もドラゴンも悲しそうな表情をみせる。


しんみりした空気の中、迷彩服は、話題を変えようと話してきた。



迷彩服「ああ、そうそう、レイアちゃんのパパは本物だったって話が、噂されるんだよ。

事故った男は、2日後に失踪。男の頭の皮と毛髪が、近くの山で見つかったらしいんだ。
事故った時のDNA情報と完全一致したらしいから間違いないよ。」

リュウマ「いや、その情報は、いらなかったかな・・・。」



君たちは、雨が上がるのを待った。迷彩服は、家族や子供たちの話もしてくれた。

いまは遠いところに避難しているらしいが、世界を救い、胸を張って会いにいくと、嬉しそうに話していた。




その後も雨は、一晩中降り続ける。







~翌朝~

今日も雨が降り続いている。

迷彩服「雨が続くと、少し冷えるな。」

そういうと、2階にある職員室に向かった。



そこで用具倉庫の鍵を探している。


リュウマ「どうしたんですか?」

迷彩服「倉庫に何か使えるものがないか、探しに行こうと思って。」

リュウマ「それより、給食室とか探しませんか?缶詰か何か残ってるかも?」


君の意見を聞き、迷彩服が笑う。

迷彩服「腹が減ったんだろ?この学校には、給食室はないから、俺の実家に行こう!

まだ隠して保管してた保存食があるはずだから。」




迷彩服は、用具倉庫に行き、雨具と傘を持ってきた。

ドラゴンにもシートをかけようとするが、拒むのでやめておいた。





迷彩服「うちは歩いて20分くらいだから、すぐだよ!」

ドラゴンが、背に乗るように勧めてくる。

リュウマ「いや、近くだから、みんなで歩こう。」

雨粒が痛いし、せっかく乾かした服が、ビショビショになるのも避けたい。










~15分後~

迷彩服「もうすぐ着くぞ。そこの角を曲がった先に実家がある。
ちなみに、角を曲がって2件目は、レイアちゃんの実家で、いまは、パオ先生っていう、レイアちゃんの親戚の子が住みついてるんだ。」

迷彩服は、久しぶりの地元で楽しそうだ。


レイアの実家を通り過ぎるとき、迷彩服が異変に気付く。


迷彩服「リュウマ、ちょっと待ってくれ。」

銃を構えて玄関の前に立つ迷彩服。





玄関は、完全に破壊され、中にエレベーターの残骸のようなものもある。


警戒して中に入っていく迷彩服。


玄関をくぐったところで、壁の陰から、銃身を頭に突きつけられている。


男の声「おい!全員銃を捨てろ!」

言われた通り、迷彩服は銃を床に置く。


君は、銃をもっていないが、2階の窓から、視線を感じたので、胸元から、秘蔵の非常食を出し、地面に置く。そのまま、ドラゴンが撃たれないように、両手を広げてドラゴンの前にたつ。


男の声「銃を捨てたら、そのまま地面に膝を着け!」

二人とも、言われた通り、指示に従う。




ドラゴンは、非常食を食べている・・・。




リュウマ「撃つな、怪しい者じゃない。それに、このドラゴンは自我が戻ってきている。元々同じ人間だ。」

迷彩服「そうだ。ここは俺の知り合いの家だ。お前らこそ何してるんだ。」



2階から女の声が響く。

女の声「ねえ、悪い人じゃないんじゃない?」


銃を突き付けている男が答える。

男の声「いや、分からないでしょ。それにドラゴンと一緒に歩いてるなんて、どう考えてもおかしいよ。」



2階から別の女の声がした。

女の声「いったい何があったんですか?」



男の声「レイアさん、危ないから下がっていて下さい!」


その言葉を聞くと、迷彩服が立ち上がり、銃を掴み、男に頭突きをして倒す。

女の声「動くな!」

迷彩服「レイア、レイアなのか!?」

迷彩服は姿を確認しようと、階段前に移動する。

倒れた男が、胸元からハンドガンを抜き、迷彩服を狙う。


君はとっさに、迷彩服を指さす。


リュウマ「我、魂に命じる、水の壁よ彼に守りを!」


リュウマの魂の発動が終わると同時に、男が引き金を引く。

パン!

パンパンパン!


しかし、銃弾は、迷彩服に届かず、水の壁に邪魔されている。



全員、君を見る。




アフロ「すごい・・・親父が熱中するわけだ。」




リュウマ「無駄な抵抗はやめろ。我々は、平和的な話し合いを望んでいる。」

女の声「アフロ、降参しましょ。それにレイアさんの事も知ってるんだし、変な人じゃないよ。」


アフロ「まだだ、たかが心を折られただけだ。」

迷彩服が銃を拾う。



女の声「・・・すみません。それ、降参って意味です。」


ひとまず、銃を降ろし、室内に入った。




中には、若い女性が2人、アフロと呼ばれていた小太りの男がいる。

迷彩服「まさか、いや、そんな・・・。」


混乱している迷彩服は後回しにして、自己紹介から始めることにした。

君は軽く、名前と好きな食べ物、得意なことを話す。



小太りの男が立ち上がる。

アフロ「俺は、アンドウ・レイ!みんなからは、運転免許証をコンプリートしてるからかな・・・?雰囲気が似てるからかな・・・?

アムロ!って呼ばれてます。職業は、プランターの整備技師だ!」




次に、ショートヘアの女性が立ち上がる。背が高く、気の強そうな感じの女性だ。

女性「私は、マチダ・キョウコです。趣味はプラモデルの作成です。特技は、やっぱりプラモデルです。みんなからは、マチルダって呼ばれてます。ちなみに、アフロの嫁になる予定です。」

リュウマ「マチルダさん、アフロさん、おめでとうございます。」

マチルダ「ありがとう。」

アフロ「・・・あれ、聞き間違いかな?リュウマくん?」




迷彩服は聞き流す。

迷彩服「アフロ、そっちの女性は?」

ロングヘアーの美女がいる。目が見えていないのか、目は閉じたままだ。
迷彩服が話していたレイアちゃんだろうか?しかし、年齢は20前後、ブロンドの髪がよく似合う。

レイア?「はい。私は、レイアと言います。その、何年か眠ったままらしくて、最近の事が分からないんですけど、宜しくお願いします。」

レイアは、少し怯えているようだ。



迷彩服「無理もない。目が覚めたら世界が変わってたんならな・・・。」

君は、小声で迷彩服に話しかける。

リュウマ「名乗らないの?神様がくれたチャンスなんじゃない?」

迷彩服も小声で返事する。

迷彩服「いや、しかし、あの事件から20年近く経ってるんだ。真実を話すのは、可哀想だと思うが。」

リュウマ「いやいや、いま西暦何年か確認したら、すぐ分かるでしょ。たぶんもう知ってるよ。」


アフロが、二人を可愛く睨む。

アフロ「おい、ふたりでコソコソ怪しいな。」

リュウマ「ああ、すみません。ほら!」

君は、迷彩服の横腹をつつく。



迷彩服「わかった。わかったよ。レイアちゃん、俺、タナカだけど、分かるかな?あの、成人式の夜の事、」

レイアが涙を流す。

迷彩服「・・・ごめん。」


レイア「違うの、あの日も警察を呼びに行って、私を助けてくれた。
今日も、変わり果てた世界に現れてくれた。それが嬉しくって・・・。」



リュウマ「良かったね。20年越しの思いが伝わって。」

迷彩服「あ、・・・ああ。」

迷彩服も涙を流している。


マチルダ「ほら、いい人たちじゃん。過去から来た王子様ってとこだね。」

つられて涙を流すアフロ。




少し雰囲気が落ち着いてきた所で、マチルダが立ち上がる。

マチルダ「ちょっと待ってて。お茶を入れてくるから。」

リュウマ「ああ、ありがとう。ところで、アフロさん、他にも生き残りがいるの?」



アフロ「・・・いや。ここにいるのは3人だけだよ。レイアさんは適合率が低下してて体が弱いから戦闘に巻き込めないんだ。だからバベル隊長が戻ってくるまでの間、ここで待機することになったんだ。それに・・・」

迷彩服「おい!隊長を知ってるのか!」

さっきまで泣いていた迷彩服の顔が変わる。




アフロ「あ、はい。あなた方はどういった関係なんですか?」

迷彩服「もともと、シェルター解放で動いていた部隊の副隊長だ。隊長の行方は?」

アフロ「いえ、それがバベルさんが出て行って3か月くらいになるんで、詳しくは分かりません。」

迷彩服「そうか、なるほど。」

リュウマ「ここを出た後で、迷彩服さんと合流したんですね。」

迷彩服「・・・そうなるな。ということは、手掛かりなしか。」




お茶を継いできたマチルダが話す。

マチルダ「ここから南に行った場所に新天地を作ってるってバベルさん、言ってなかった?」

アフロ「ああ、でも詳しい場所は分からないよ。」

マチルダ「たぶん、その場所知ってるよ。ここから南で、火山と海があって大きな湖、温泉街。答えは一つだよ。」

アフロ「あ、でも北の解放が終われば、次は東に行くって言ってなかったっけ?」

レイア「はい。言ってました。その・・・。」

レイアが、気まずそうにモゴモゴ話す。


迷彩服「決まりだな。」

そういうと、迷彩服はリュウマを見る。

リュウマ「ああ、決まり。私はドラゴンの背に乗り、ここから山を越えて東に向かう。
迷彩服さん達は、レイアさんの護衛で南に向かう。」




にやつくリュウマ。

リュウマ「僕が一番、ドラゴンをうまく使えるんだ。」

にやつく、アフロにマチルダ。






しかし、マチルダが口を挟む。

マチルダ「ごめん。面白かったけど、やっぱそれ無理だわ。」

リュウマ「なぜ?」

マチルダ「南の拠点にはレイアさんは行けない理由があるんだって。バベルさんが言ってたし・・・。」

下を向くマチルダ。



アフロ「逆に、マチルダは、適合率が高すぎるんだ。人の大勢いるとこれには連れていけない。」

アフロが悲しそうな顔をしている。




マチルダ「ねえ、いっそのこと、4人で東を目指すのはどうかな?」

迷彩服「4人?」

マチルダ「そう、私以外。・・・もうヤバいんだよね。安静にしてても適合率が高まってきてるみたいだし。」

マチルダは、頑張って笑顔を作っている。



アフロ「そうだな。そうしよう。東に向かおう!」


一同「・・・。」


アフロは続けて話す。

アフロ「外にバベルさんの置いていったバイクがあるから迷彩服とレイアさんは、それに乗る。
リュウマはドラゴンに乗る。ちょうど、みんなで移動できるじゃないか!
食料はため込んでるから、今後、バイクに乗ることもなさそうだし、みんなで使ってくれよ。」

アフロは、マチルダの手を握る。

二人の目は真剣だ。




迷彩服「レイアちゃん、一緒に行こう。」

レイア「はい。」

迷彩服「アムロ!マチルダさんをよろしくな!」



アフロ「任せて下さい!」




それぞれ、支度を始める。
雨が上がってから出発することになった。


レイアは支度をしに、2階に上がった。
マチルダは準備を手伝うようだ。


アフロが、君に近づき声をかける。

アフロ「ねえ、リュウマくん、さっきのどうやったの?」


リュウマ「ああ、・・・お願いしただけです。」

君は笑顔で答えた。







 ~ to be continued

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