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ケイト編
~新章・第十四節~
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~出発日、夜~
バベルは、道に迷いながらも、道路標識に従い、軍の基地に着く。
ここの基地も、ホープの攻撃を受けていたのであろう。跡形もなく大破してた。
基地近くに、バイクを止め、野宿の準備をする。
パン!
しばらくすると、近くで銃声が聞こえた・・・。
バベルは、音の方した方に徒歩で移動する。
基地から少し入った、森の中にライトの光を見つけた。
バベルは、できるだけ慎重に、音を立てずに近づく。
3人の兵士を見つけた。
兵士A「おい、さっきの銃声で集まってくるんじゃないか?」
兵士B「しかたないだろ。化け物に見えたんだから。」
兵士C「でも何て言い訳するんだ?あいつら、また殴ってくるぞ。」
兵士A「この前なんて、女性を庇ったら、鉄棒で殴られてたぜ。」
兵士C「マジかよ!あいつ、気持ち悪いしな。」
バベル「でも、もしかしたら、銃声を聞かれてないかもよ。」
兵士B「そりゃないだろ、やっぱ俺も、殴られるのかよ。」
兵士A「・・・。」
兵士C「・・・。」
兵士が持っていたライトで、バベルを照らす。
兵士A「誰だ、お前。」
兵士C「もしかして、バベルさんじゃないですか?」
兵士B「バベル?外国の人?」
バベル「ああ、パオの研究所にいた兵士だね。」
兵士C「やっぱり!俺、クルマヤと言います。あの後、バベルさんを追ってきたんですけど、どこにいるか分からなくて、ここのシェルターにかくまってもらってたんですよ。」
バベル「やっぱり、近くにシェルターがあるんだ。」
クルマヤ「はい!バベルさん、助けて下さい。ここの兵士は、初期のD細胞の適合者みたいで、態度がでかくて、しかも、ちょっと凶暴な奴もいるんですよ。」
兵士A「おい、この人は?」
クルマヤ「例の、機械を素手で倒す人だよ。」
兵士B「おお!北から来た、D細胞の適合者ですね!」
クルマヤ「そう!我らが英雄、バベルさんだ!」
兵士B「でも、あいつには敵わないだろうし、4人で逃げるってのはどうかな?バベルさん達がいれば、なんとかなるんじゃないの?」
クルマヤ「そういえば、タナカ班長たちは、どこに隠れてるんですか?」
バベル「いや、一緒に行動してないんだよね。」
兵士A「えっ!ということは、単独で森の中に入ってるんですか?」
バベル「いや、ちょっと説明するのが面倒だし、ドラゴンがこっちに向かってるから、シェルターに移動しない?」
兵士B「ドラゴンはヤバイな。」
クルマヤ「さすが、冷静ですね。あの時も機械を倒して回って、傷ついた体で、俺らを救ってくれましたもんね。」
クルマヤの中で、バベルは美化されているようだ。
~シェルター入り口~
クルマヤ「コブンさん、お疲れ様です。見回りしてきました。異常なしです。」
コブン「はぁー!銃声が聞こえたんですけどー!」
兵士B「すんません。俺が、撃ちました。」
コブン「異常ありじゃねーかよ!しかも、なんだ?変なガキ連れてきやがって!」
バベル「こんばんは。」
コブン「なめてんじゃねーぞ!」
クルマヤ「バベルさん、あんまり挑発しないで下さいよ。コブンさんは、雑魚っぽいけど、子分リーダーって感じの地位の人なんですから。」
コブン「おおよ!」
兵士A「クルマヤ・・・。」
バベルは、我慢ができず笑いだす。
バベル「おおよって、どんな意味ですか。」
兵士B「バベルさん、笑うとこそこじゃないでしょ!雑魚の部分でしょ!」
兵士A「あーもうだめだ。」
頭に来たのか、コブンが顔を真っ赤にして殴りかかる。
バベル「パオみたい。」
そういうと、殴ってきた拳を掴み、技を使い、コブンを地面にねじ伏せる。
ねじ伏せたあとも、笑いのツボにはまってしまったのか、笑みが止まらない。
クルマヤ「コブンさん、バベルさんは、殺戮機械と対等以上に戦うんですよ。俺らを怒らせると、死にますよ。なぁ。」
そういって他の二人を見る。
兵士A「ああ、ああそうだ!」
兵士B「バベルさんが切れたら、あんた瞬殺だぞ!」
コブン「おら!はなせ!」
コブンが腕を振りほどこうと、足をバタつかせる。
コブン「いま離すんなら、命は助けてやるからよー!」
バベルが手を放す。
クルマヤ「なんで離すんですか?」
コブンは、立ち上がり砂を払う。
コブン「わかってんじゃねーか。」
バベル「ああ。」
バベル「俺が合図したら、箱の方に飛べ。」
そういうと、入口の近くにある物資保管用の箱を指す。
クルマヤ「バベルさん、」
バベル「動くな。死ぬぞ。」
バベルの目は、何かを捉えていた。
バベル「・・・・・・・。いまだ!」
バベルが合図をすると同時に、森の中から、ドラゴンが飛び出してきた!
飛び遅れた兵士Bが犠牲になる。
バベル「っくそ!」
バベルは、ドラゴンを注視する。
ドラゴンの外見は、
・大きさは軽自動車程度。
・4足歩行でネコ科の動物のように、後ろ脚が太く、背を丸めている。
・顔には巨大なキバが口からはみ出ている。
・前足には、鋭い爪が3本生えている。爪の先から液体のようなものがでている。
・額に3つ目の目があり、二つの目とは違って独立して動いているようだ。
ドラゴンの攻撃方法を瞬時に予測する。
主な攻撃方法は、
・隙を見ての飛びかかりだろう。一撃目は森からの距離もあり回避できたが、この至近距離では、バベルといえども、回避は難しいだろう。また、爪には即効性の毒があるようだ。
捕まった兵士Bの体が痙攣をしているのが何よりの証拠だろう。
戦い方をイメージする。
・敵の飛びかかりと同時に、前に進み出て、カウンターで抜刀の一撃を加える。うまくいけば、ドラゴンの首をはね、一瞬で決まるだろう。逆に、一撃で決めれなければ、次の犠牲者は、自分自身だろう。
バベルは、ゆっくりと、腰の日本刀に手をやる。
ドラゴンは、バベルの動きに警戒しながらも、間合いを図る。
ドラゴンが動けないのは、バベルの瞳を見て警戒しているのだろう。
お互い、目線をそらせない。
パン!
クルマヤの発砲した銃声が合図となる。
慢心からか、ドラゴンが一瞬、傷口をみる。
しかし、その銃弾がドラゴンの命を奪うきっかけとなる。
次の瞬間、ドラゴンは、自分の傷口を見上げていた。
ドラゴンは、光の粒となり空に舞い上がる。
クルマヤ「バベルさん、大丈夫ですか。」
バベル「ああ、兵士Bは?」
兵士Bに駆け寄っていた兵士Aが腕を見て答える。
兵士A「だめだ。D細胞の適合値がゼロになってる。」
バベル「?」
コブン「死んだってことだよ。」
コブン「おい、中に入るぞ。」
バベルは、兵士Bを抱きかかえる。
コブン「あーもう!死体は外でいいだろ・・・。」
コブン「・・・今日だけだぞ。」
4人は、シェルター内に入った。
~シェルター内~
中に入ると、100人くらいだろうか、様子を見に、扉の場所まで来ていた。
コブン「明日には、そいつ外に埋めて来いよ。あと、お前、奥の司令室まで来てもらおうか。」
そういうと、コブンは奥へと歩いていく。
コブン「おら!見せもんじゃねーぞ!」
クルマヤが近づく。
クルマヤ「バベルさん、ここのシェルターは人数が少ないんですよ。」
バベル「そうなんだ。せっかく広いのにね。」
クルマヤ「そうですね。あと・・・。」
クルマヤが人込みの方を見る。
一人の女の子が泣きながら近寄ってきた。
女の子「パパー。起きてよ。ねぇ・・・。」
5歳くらいだろうか?熊の飾りがついたゴムで髪を結んでいる。
クルマヤ「惨いっすね。」
クルマヤも泣いている。
バベルは、ゆっくりと、兵士Bを下した。
バベル「おとうさんは、立派だったんだよ。みんなを守るために、ドラゴンと戦い、ドラゴンをやっつけたんだ。・・・・・・明日、みんなでお墓を作ってあげようね。」
女の子「いや。もうパパしかいないのに・・・。
女性が、バベルの肩に手を置く。
女性「すみません。ありがとうございます。兵士Aさんから聞きました。あとは私たちが変わります。」
バベル「宜しくお願いします。」
バベルは、顔を拭き、司令室へと向かう。
~司令室~
コンコン。
ノックをすると、笑顔のコブンが出てくる。
コブン「おう!待ってたぜ!入りな!」
中に入るバベル。
作戦会議用の長机の両脇に、並ぶように、男たちが待機している。
服装は、派手なスーツに迷彩服、タンクトップと様々だ。
奥の椅子には、皮膚がドラゴンの様に変化している男が座ってた。
コブン「アニキ、こいつです。この刀でドラゴンを切り殺したんですよ。一撃で!」
アニキ「ほう。腕に自信があるようだな。それとも、その剣が凄いのか。少し見せてくれないか。」
バベル「ああ、いいよ。」
そういうと、バベルはコブンに刀を渡した。
コブンは、アニキの元に、刀を持っていく。
アニキ「すばらしい。大業物だな。」
バベル「ありがとう。俺も手入れしてないわりに、よく切れる刀だなーって思ってた。」
アニキが笑いながら話す。
アニキ「俺が特別に刀の手入れを教えてやろう。」
少し声の高いタンクトップが立ち上がる。
タンクトップ「ちょっと、アニキさん。それはないんじゃないですか!」
ドン!
アニキ「お前は黙ってろ!!!!」
アニキが立ち上がり机をたたく。
バベル「いまは疲れてるんだ。明日にしてもらってもいいかな。」
一同は、怯えた目でバベルを見る。
アニキ「ああ、楽しみは取っておかなければね。」
アニキは、コブンに刀を渡す。
それを受け取ると、バベルは司令室を出る。
コブン「アニキ、見張りとかつけますか?」
アニキ「お前がやるか?下手したら殺されるぞ。」
コブン「い、いえ。下の者にやらせます。」
アニキ「バカヤロー!放っておいていいって意味だよ。どうせ戻ってくるさ。バベルって言えば、英雄なんだろ。」
~ to be continued
バベルは、道に迷いながらも、道路標識に従い、軍の基地に着く。
ここの基地も、ホープの攻撃を受けていたのであろう。跡形もなく大破してた。
基地近くに、バイクを止め、野宿の準備をする。
パン!
しばらくすると、近くで銃声が聞こえた・・・。
バベルは、音の方した方に徒歩で移動する。
基地から少し入った、森の中にライトの光を見つけた。
バベルは、できるだけ慎重に、音を立てずに近づく。
3人の兵士を見つけた。
兵士A「おい、さっきの銃声で集まってくるんじゃないか?」
兵士B「しかたないだろ。化け物に見えたんだから。」
兵士C「でも何て言い訳するんだ?あいつら、また殴ってくるぞ。」
兵士A「この前なんて、女性を庇ったら、鉄棒で殴られてたぜ。」
兵士C「マジかよ!あいつ、気持ち悪いしな。」
バベル「でも、もしかしたら、銃声を聞かれてないかもよ。」
兵士B「そりゃないだろ、やっぱ俺も、殴られるのかよ。」
兵士A「・・・。」
兵士C「・・・。」
兵士が持っていたライトで、バベルを照らす。
兵士A「誰だ、お前。」
兵士C「もしかして、バベルさんじゃないですか?」
兵士B「バベル?外国の人?」
バベル「ああ、パオの研究所にいた兵士だね。」
兵士C「やっぱり!俺、クルマヤと言います。あの後、バベルさんを追ってきたんですけど、どこにいるか分からなくて、ここのシェルターにかくまってもらってたんですよ。」
バベル「やっぱり、近くにシェルターがあるんだ。」
クルマヤ「はい!バベルさん、助けて下さい。ここの兵士は、初期のD細胞の適合者みたいで、態度がでかくて、しかも、ちょっと凶暴な奴もいるんですよ。」
兵士A「おい、この人は?」
クルマヤ「例の、機械を素手で倒す人だよ。」
兵士B「おお!北から来た、D細胞の適合者ですね!」
クルマヤ「そう!我らが英雄、バベルさんだ!」
兵士B「でも、あいつには敵わないだろうし、4人で逃げるってのはどうかな?バベルさん達がいれば、なんとかなるんじゃないの?」
クルマヤ「そういえば、タナカ班長たちは、どこに隠れてるんですか?」
バベル「いや、一緒に行動してないんだよね。」
兵士A「えっ!ということは、単独で森の中に入ってるんですか?」
バベル「いや、ちょっと説明するのが面倒だし、ドラゴンがこっちに向かってるから、シェルターに移動しない?」
兵士B「ドラゴンはヤバイな。」
クルマヤ「さすが、冷静ですね。あの時も機械を倒して回って、傷ついた体で、俺らを救ってくれましたもんね。」
クルマヤの中で、バベルは美化されているようだ。
~シェルター入り口~
クルマヤ「コブンさん、お疲れ様です。見回りしてきました。異常なしです。」
コブン「はぁー!銃声が聞こえたんですけどー!」
兵士B「すんません。俺が、撃ちました。」
コブン「異常ありじゃねーかよ!しかも、なんだ?変なガキ連れてきやがって!」
バベル「こんばんは。」
コブン「なめてんじゃねーぞ!」
クルマヤ「バベルさん、あんまり挑発しないで下さいよ。コブンさんは、雑魚っぽいけど、子分リーダーって感じの地位の人なんですから。」
コブン「おおよ!」
兵士A「クルマヤ・・・。」
バベルは、我慢ができず笑いだす。
バベル「おおよって、どんな意味ですか。」
兵士B「バベルさん、笑うとこそこじゃないでしょ!雑魚の部分でしょ!」
兵士A「あーもうだめだ。」
頭に来たのか、コブンが顔を真っ赤にして殴りかかる。
バベル「パオみたい。」
そういうと、殴ってきた拳を掴み、技を使い、コブンを地面にねじ伏せる。
ねじ伏せたあとも、笑いのツボにはまってしまったのか、笑みが止まらない。
クルマヤ「コブンさん、バベルさんは、殺戮機械と対等以上に戦うんですよ。俺らを怒らせると、死にますよ。なぁ。」
そういって他の二人を見る。
兵士A「ああ、ああそうだ!」
兵士B「バベルさんが切れたら、あんた瞬殺だぞ!」
コブン「おら!はなせ!」
コブンが腕を振りほどこうと、足をバタつかせる。
コブン「いま離すんなら、命は助けてやるからよー!」
バベルが手を放す。
クルマヤ「なんで離すんですか?」
コブンは、立ち上がり砂を払う。
コブン「わかってんじゃねーか。」
バベル「ああ。」
バベル「俺が合図したら、箱の方に飛べ。」
そういうと、入口の近くにある物資保管用の箱を指す。
クルマヤ「バベルさん、」
バベル「動くな。死ぬぞ。」
バベルの目は、何かを捉えていた。
バベル「・・・・・・・。いまだ!」
バベルが合図をすると同時に、森の中から、ドラゴンが飛び出してきた!
飛び遅れた兵士Bが犠牲になる。
バベル「っくそ!」
バベルは、ドラゴンを注視する。
ドラゴンの外見は、
・大きさは軽自動車程度。
・4足歩行でネコ科の動物のように、後ろ脚が太く、背を丸めている。
・顔には巨大なキバが口からはみ出ている。
・前足には、鋭い爪が3本生えている。爪の先から液体のようなものがでている。
・額に3つ目の目があり、二つの目とは違って独立して動いているようだ。
ドラゴンの攻撃方法を瞬時に予測する。
主な攻撃方法は、
・隙を見ての飛びかかりだろう。一撃目は森からの距離もあり回避できたが、この至近距離では、バベルといえども、回避は難しいだろう。また、爪には即効性の毒があるようだ。
捕まった兵士Bの体が痙攣をしているのが何よりの証拠だろう。
戦い方をイメージする。
・敵の飛びかかりと同時に、前に進み出て、カウンターで抜刀の一撃を加える。うまくいけば、ドラゴンの首をはね、一瞬で決まるだろう。逆に、一撃で決めれなければ、次の犠牲者は、自分自身だろう。
バベルは、ゆっくりと、腰の日本刀に手をやる。
ドラゴンは、バベルの動きに警戒しながらも、間合いを図る。
ドラゴンが動けないのは、バベルの瞳を見て警戒しているのだろう。
お互い、目線をそらせない。
パン!
クルマヤの発砲した銃声が合図となる。
慢心からか、ドラゴンが一瞬、傷口をみる。
しかし、その銃弾がドラゴンの命を奪うきっかけとなる。
次の瞬間、ドラゴンは、自分の傷口を見上げていた。
ドラゴンは、光の粒となり空に舞い上がる。
クルマヤ「バベルさん、大丈夫ですか。」
バベル「ああ、兵士Bは?」
兵士Bに駆け寄っていた兵士Aが腕を見て答える。
兵士A「だめだ。D細胞の適合値がゼロになってる。」
バベル「?」
コブン「死んだってことだよ。」
コブン「おい、中に入るぞ。」
バベルは、兵士Bを抱きかかえる。
コブン「あーもう!死体は外でいいだろ・・・。」
コブン「・・・今日だけだぞ。」
4人は、シェルター内に入った。
~シェルター内~
中に入ると、100人くらいだろうか、様子を見に、扉の場所まで来ていた。
コブン「明日には、そいつ外に埋めて来いよ。あと、お前、奥の司令室まで来てもらおうか。」
そういうと、コブンは奥へと歩いていく。
コブン「おら!見せもんじゃねーぞ!」
クルマヤが近づく。
クルマヤ「バベルさん、ここのシェルターは人数が少ないんですよ。」
バベル「そうなんだ。せっかく広いのにね。」
クルマヤ「そうですね。あと・・・。」
クルマヤが人込みの方を見る。
一人の女の子が泣きながら近寄ってきた。
女の子「パパー。起きてよ。ねぇ・・・。」
5歳くらいだろうか?熊の飾りがついたゴムで髪を結んでいる。
クルマヤ「惨いっすね。」
クルマヤも泣いている。
バベルは、ゆっくりと、兵士Bを下した。
バベル「おとうさんは、立派だったんだよ。みんなを守るために、ドラゴンと戦い、ドラゴンをやっつけたんだ。・・・・・・明日、みんなでお墓を作ってあげようね。」
女の子「いや。もうパパしかいないのに・・・。
女性が、バベルの肩に手を置く。
女性「すみません。ありがとうございます。兵士Aさんから聞きました。あとは私たちが変わります。」
バベル「宜しくお願いします。」
バベルは、顔を拭き、司令室へと向かう。
~司令室~
コンコン。
ノックをすると、笑顔のコブンが出てくる。
コブン「おう!待ってたぜ!入りな!」
中に入るバベル。
作戦会議用の長机の両脇に、並ぶように、男たちが待機している。
服装は、派手なスーツに迷彩服、タンクトップと様々だ。
奥の椅子には、皮膚がドラゴンの様に変化している男が座ってた。
コブン「アニキ、こいつです。この刀でドラゴンを切り殺したんですよ。一撃で!」
アニキ「ほう。腕に自信があるようだな。それとも、その剣が凄いのか。少し見せてくれないか。」
バベル「ああ、いいよ。」
そういうと、バベルはコブンに刀を渡した。
コブンは、アニキの元に、刀を持っていく。
アニキ「すばらしい。大業物だな。」
バベル「ありがとう。俺も手入れしてないわりに、よく切れる刀だなーって思ってた。」
アニキが笑いながら話す。
アニキ「俺が特別に刀の手入れを教えてやろう。」
少し声の高いタンクトップが立ち上がる。
タンクトップ「ちょっと、アニキさん。それはないんじゃないですか!」
ドン!
アニキ「お前は黙ってろ!!!!」
アニキが立ち上がり机をたたく。
バベル「いまは疲れてるんだ。明日にしてもらってもいいかな。」
一同は、怯えた目でバベルを見る。
アニキ「ああ、楽しみは取っておかなければね。」
アニキは、コブンに刀を渡す。
それを受け取ると、バベルは司令室を出る。
コブン「アニキ、見張りとかつけますか?」
アニキ「お前がやるか?下手したら殺されるぞ。」
コブン「い、いえ。下の者にやらせます。」
アニキ「バカヤロー!放っておいていいって意味だよ。どうせ戻ってくるさ。バベルって言えば、英雄なんだろ。」
~ to be continued
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