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序章 目指せ!夢の楽園

4年目 ようこそ、浮遊

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結局、あの後の進化で、敵を痺れさせる毒牙の能力を進化させて、取り除いた。
たぶん他の兄弟からは大幅に遅れを取っただろう。



しかし、ミッドは そこまで気にしていなかった。

その後は、可愛らしい群れのアイドルのマルスと仲良く遊ぶことができている。




それに、ミッドは、エイトの進化で気づいたこともある。

アルルも、エイトも、マルスも、【メイキュウ】の楽園を目指す気がないのか、ゆっくりと楽しみながら冒険をしている。

エイトは、冒険で見たものを、白い物に黒い物で表している。
最初の頃に比べて、そっくり同じように描けるように進化している。
これこそ、無駄な進化だと思った。



「アルル、地図をまとめてるんだけど、なかなか 先生の言ってた地形は ないよね。」

「そうね。ルシファー先生は、空を飛んで移動してたって いうくらいだから、思ったよりも広いんじゃない?」

「それはあるかもね。マルスが大きくなる前には、地上に戻りたいよね。」




ミッドは、考えた。

(空を飛べれば、【メイキュウ】の楽園まで、すぐに迎えるのでは?
しかし、マルスを連れて飛ぶには、マルスを捕まえる足が必要になる・・・。そうだ! 空に浮かぶ雲のように空に浮かぶことにしよう!)




そんなある日、周囲を湿った空気が多い尽くす。


ミッドは、空を自由に浮かぶ能力を手に入れることにした。


身体が軽くなり、浮かび始める。



これで自由に【メイキュウ】の楽園まで、マルスを乗せて移動できる!


フワフワフワフワ。


なかなか、前に進まない。

それどころか、風が吹けば、飛ばされそうになる。


なんとか、マルスが捕まえていてくれるから、飛んでいきはしないが、このままでは、空を餓死するまで浮遊するしかなさそうだ。



ミッドの異常事態に、エイトが気づく。

「ミッド、何か変な物でも食ったのか?」

「パパ、ミミ、ファファ。ミミ、バイバーイしゅ。」

「エイト、浮かぶのが収まるまで、ロープで結んであげたら?」


ミッドは、浮かぶ体を、ロープで結んでもらい、一命をとりとめる。





ミッドは、理解した。

本当に、この世界を生き抜くために必要な能力を!



(もしかすると、空に浮かぶ雲は、ミッドのように考えた生物の死骸なのかもしれない。もし、群れの仲間がいなければ、雲のように白骨化しても降りてこれなかったかも・・・。)



無駄な進化の時間を使ったようだ。

ミッドは、空に浮かぶ能力を手放すことに決めた。
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