僕の異世界生活

谷 cyan

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1章 僕は…?

お話してみよう!

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「少年、ここで働いてんのか?名前は?」
そう声をかけてくれた男性は見た目は僕と同じだ。だが多分、魔法やら何やら使えるのだろう。なぜなら服が…
魔女のようなとんがりボウシに綺麗な装飾、黒いコートのようなものを着ている。明らかに魔法使いですよ~って感じだ。

僕は戸惑いながらも
「さっき雇われて…レイヤって言います。よろしく…お願いします」
「レイヤか…いい名前だな」
そう言ってポンポンと頭を撫でてくれた。

「あの…ここにはよく来るんですか?」
「あ~、来るぞ?ここはほかの街より穏やかで…聞いたろ?フェアリータウンだって」
「あ、さっき…レオが教えてくれた…」
「レイヤ、あんた…何も知らないだろ?これ持ってけ」
そう言われて差し出されたのは名前が書かれた紙と、煌びやかきらびやかな短剣だった。
「お名前…シエルって言うんですね、素敵な名前です。でもこんな短剣、僕…扱えないですよ?」
「大丈夫だレイヤ。それ持ってねぇと……狙われるぞ」

――狙われる

なんともおっかない言葉だ、何もわからない土地でそんなことは嫌だ。

聞こうとしたらシエルさんは聞く前に答えてくれた。

「たまにだ、たまーにだぞ?穏やかなこの街にでっかい獣が現れる。その短剣には俺の魔力が詰まってるんだ。これでも俺は上級魔法使いだ、魔力を感じて獣は立ち去っていくだろ?」
「は…はい」
「肌身離さず持ってろ、絶対離すんじゃねぇぞ」

僕はコクコクと頷く。

「それじゃあ、また明日来るからな?」

そう言ってシエルさんは去って行ったのだった。
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