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Case04.
5.グリズリーから救出されたのに、また遭遇
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パトリックさんによって、無事に救出され、厨房に戻ることが出来た私。
パトリックさん!本当に感謝です♡
「一体、何個の芋を洗っていたの?」
と呆れる主任に
「これです」
とパトリックさんが桶を見せる。
主任は更に呆れてため息をついた。
「洗い場には、どうやって持っていったの?」
「その……ですね……その……マイケル様が……」
「マイケル様?」
主任が怪訝な顔をする。
「スミス様です。マーガレット様の護衛騎士の……」
「彼がどうして?」
言えない。
マイケル=グリズリーに根掘り葉掘り、主任のことを訊かれていたなんて……
まるでストー◯ー行為
「マーガレット様のことで、お話があったみたいで……その……ついでに……」
嘘では無いけど、嘘だよな。
その話されたの、今日じゃないし。
「マーガレット様のこと?ですか?」
主任は疑い深い顔で訊いた。
「はっはい。また小説の感想を話しましょうとのことで……悪役令嬢物の……」
「……悪役令嬢……」
主任は一瞬表情を無くしたが、すぐにいつもの主任に戻って、仕事に戻って行った。
「良かったな。怒られずに済んで」
とパトリックさんが言ったので、
「迎えに来てくれて、ありがとうございました」
と私はお礼を言った。
その後、
いつものように食堂にやって来てはイチャイチャしているアレクに呼び出され、
今度マーガレット様と一緒にプリンを作ると報告され、
空返事をしていたら、『友だちなのに!ちゃんと話を聞いてくれない!』と拗ねられ、
「ごめん。今度そのプリンを作った時の話を聞かせてね」
と言って、機嫌を直してもらったのだった。
面倒くさくね?まぁいいんだけどさ。
婚約者同士、仲良くしてくれるのがね、国民にとってもね、良いことだから。
そんなこんなで、1日を無事に過ごした私は、町の図書館に行き、新しい本を探して、1週間の貸出予約を入れて、マリアさんのお店へと向かった。
晩御飯はマリアさんのお店で食べよう。
そう思って、お店の中に入ると、そこにはマイケル=グリズリー=スミス様がいた。
そのクマのような巨体は、このお店には似合いません!
マリアさんはらマイケル=グリズリーを見て固まってしまった私に気付くと
「あ!ジェシカ!いらっしゃい♪」
と、私のところにやって来た。
「今日は?晩御飯食べてく?」
「う、うん……」
私はマリアさんに返事をした後、声をひそめて
「マイケル様、どうしたの?」
と訊いた。
マリアさんも声をおとして
「別に大したことじゃないから。大丈夫」
と言った。
マイケル様は、私に頭を下げた後
「コーヒー、美味かった」
と言って帰って行った。
パトリックさん!本当に感謝です♡
「一体、何個の芋を洗っていたの?」
と呆れる主任に
「これです」
とパトリックさんが桶を見せる。
主任は更に呆れてため息をついた。
「洗い場には、どうやって持っていったの?」
「その……ですね……その……マイケル様が……」
「マイケル様?」
主任が怪訝な顔をする。
「スミス様です。マーガレット様の護衛騎士の……」
「彼がどうして?」
言えない。
マイケル=グリズリーに根掘り葉掘り、主任のことを訊かれていたなんて……
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「マーガレット様のことで、お話があったみたいで……その……ついでに……」
嘘では無いけど、嘘だよな。
その話されたの、今日じゃないし。
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主任は疑い深い顔で訊いた。
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「……悪役令嬢……」
主任は一瞬表情を無くしたが、すぐにいつもの主任に戻って、仕事に戻って行った。
「良かったな。怒られずに済んで」
とパトリックさんが言ったので、
「迎えに来てくれて、ありがとうございました」
と私はお礼を言った。
その後、
いつものように食堂にやって来てはイチャイチャしているアレクに呼び出され、
今度マーガレット様と一緒にプリンを作ると報告され、
空返事をしていたら、『友だちなのに!ちゃんと話を聞いてくれない!』と拗ねられ、
「ごめん。今度そのプリンを作った時の話を聞かせてね」
と言って、機嫌を直してもらったのだった。
面倒くさくね?まぁいいんだけどさ。
婚約者同士、仲良くしてくれるのがね、国民にとってもね、良いことだから。
そんなこんなで、1日を無事に過ごした私は、町の図書館に行き、新しい本を探して、1週間の貸出予約を入れて、マリアさんのお店へと向かった。
晩御飯はマリアさんのお店で食べよう。
そう思って、お店の中に入ると、そこにはマイケル=グリズリー=スミス様がいた。
そのクマのような巨体は、このお店には似合いません!
マリアさんはらマイケル=グリズリーを見て固まってしまった私に気付くと
「あ!ジェシカ!いらっしゃい♪」
と、私のところにやって来た。
「今日は?晩御飯食べてく?」
「う、うん……」
私はマリアさんに返事をした後、声をひそめて
「マイケル様、どうしたの?」
と訊いた。
マリアさんも声をおとして
「別に大したことじゃないから。大丈夫」
と言った。
マイケル様は、私に頭を下げた後
「コーヒー、美味かった」
と言って帰って行った。
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