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161.王都の地図はまだなのだ
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ボーヴォ領に戻ってから、リナは王都へ行く準備に忙しく、またアリシアも寺子屋の講師をしながら、ジャンと一緒にセットアップのデザインや素材を考える日々を過ごした。
イザックは寺子屋で国語を教えながら、1年間の猶予期間を終えたあと、何をするべきか考えていた。
王都に帰るか、ここに残るか。
寺子屋の講師を続けていくのか、観光地開発に食い込んでいくのか。
やりたいことはあるのか。
できることはあるのか。
俺、ひとりで?
「ねぇ、イザックさん!聞いてる?」
耳元で、大きめな声で名前を呼ばれて、イザックは我に返った。
「!?な、何?」
「もう!!聞いてないじゃん!」
リナはプリプリと怒ってる。
「ごめんごめん。なんだった?」
「王都の地図、頼んでたのできてる?」
王都の地図が欲しいと、リナに頼まれたものの、すっかり忘れて、そのままにしていた。
「あ~。もう少し?」
「!?忘れてたやつじゃん!それ!」
「そうだ。正直に言うよ。ごめん、忘れてた」
イザックは素直に謝った。
「素直!素直に謝られるとそれ以上怒れないよね」
リナは苦笑いをして、
「じゃあ、今晩は残業よ!一緒に地図作って!お願い!」
と言って両手を合わせた。
「いや、頼まれてたのに、忘れてたのは俺のほうだから。リナが悪いわけじゃないから」
「寺子屋の仕事終わったら、食堂で地図作りやろう?一緒に」
リナの提案に、イザックは了解したが、リナとふたりだけっていうのは、どうなんだ???
「アンドレは?」
「?アンドレは商会の仕事が忙しそうだよ?」
「いや、でもアンドレも一緒に王都に行くんだから、一緒に地図を作ったほうがいいよ。絶対」
「そんなもん?」
リナは首を傾げるが、地図の作成云々よりも、アンドレに敵意の目を向けられたくない。
リナはただの同僚で、それ以上でもそれ以下でもないのだから。
アンドレが、リナとの将来のために自分が商会でしっかりと働いているのを、皆が知っている。
知らぬはリナばかりなり。だ。
「じゃあ、アンドレにも仕事終わったら、寺子屋に来てもらえるように、言伝てを頼んでくるね」
リナは立ち上がると、職員室を目指して走って行った。
「イザック」
今度はアリシアがイザックの横に立つ。
「シア。どうした?」
「どうした?はイザックのほうでしょ?」
イザックは寺子屋で国語を教えながら、1年間の猶予期間を終えたあと、何をするべきか考えていた。
王都に帰るか、ここに残るか。
寺子屋の講師を続けていくのか、観光地開発に食い込んでいくのか。
やりたいことはあるのか。
できることはあるのか。
俺、ひとりで?
「ねぇ、イザックさん!聞いてる?」
耳元で、大きめな声で名前を呼ばれて、イザックは我に返った。
「!?な、何?」
「もう!!聞いてないじゃん!」
リナはプリプリと怒ってる。
「ごめんごめん。なんだった?」
「王都の地図、頼んでたのできてる?」
王都の地図が欲しいと、リナに頼まれたものの、すっかり忘れて、そのままにしていた。
「あ~。もう少し?」
「!?忘れてたやつじゃん!それ!」
「そうだ。正直に言うよ。ごめん、忘れてた」
イザックは素直に謝った。
「素直!素直に謝られるとそれ以上怒れないよね」
リナは苦笑いをして、
「じゃあ、今晩は残業よ!一緒に地図作って!お願い!」
と言って両手を合わせた。
「いや、頼まれてたのに、忘れてたのは俺のほうだから。リナが悪いわけじゃないから」
「寺子屋の仕事終わったら、食堂で地図作りやろう?一緒に」
リナの提案に、イザックは了解したが、リナとふたりだけっていうのは、どうなんだ???
「アンドレは?」
「?アンドレは商会の仕事が忙しそうだよ?」
「いや、でもアンドレも一緒に王都に行くんだから、一緒に地図を作ったほうがいいよ。絶対」
「そんなもん?」
リナは首を傾げるが、地図の作成云々よりも、アンドレに敵意の目を向けられたくない。
リナはただの同僚で、それ以上でもそれ以下でもないのだから。
アンドレが、リナとの将来のために自分が商会でしっかりと働いているのを、皆が知っている。
知らぬはリナばかりなり。だ。
「じゃあ、アンドレにも仕事終わったら、寺子屋に来てもらえるように、言伝てを頼んでくるね」
リナは立ち上がると、職員室を目指して走って行った。
「イザック」
今度はアリシアがイザックの横に立つ。
「シア。どうした?」
「どうした?はイザックのほうでしょ?」
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