オタクな母娘が異世界転生しちゃいました

yanako

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132.女子トーク

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風呂からあがった3人は、簡単に身支度を整えると、広間に移動した。

広間は128畳ほどある。

「さて、布団を敷きましょう」
ロナは広間の押入れから布団を3組引っ張り出してきた。

「アリシアさんは、布団で寝るのは初めてかしらね?貴族様のベッドのようではないけれども、まぁなんとか寝るには困らないからね」

そう言いながら、ロナは手際良く布団を敷いてしまった。


「誰がどこで寝る?」

「アリシアさんが、真ん中がいいんじゃない?ママ。端っこって、心細いと思うし」


「真ん中が私でいいのですか?」
「いいわよ!話をするのにも、アリシアさんが真ん中の方が、話聞きやすいしね」

「じゃあ、アリシアさんが真ん中で」

そう言って、アリシアを真ん中の布団に寝かせると、リナとロナはそれぞれアリシアの横に寝た。


「なんか……夢?みたいです」
アリシアは呟いた。

「夢?なんの夢?」
リナはアリシアを向いて、肘枕をしながら訊いた。

「森に捨てられた時に、自分はもう死ぬんだと思いましたから……」

「森に捨ててくって酷くない?修道院送りにすればいいのに」

「修道院に入れるのにも、お金を払わなければなりませんから……」

「お金を払いたくないから、森に捨てちゃったってこと?」

「はい。婚約破棄された私にはもう、価値がありませんから……」

天井を見ながら、リナの質問にぽつりぽつりと答えるアリシア。
ロナは黙ってそれを聞いていた。


「価値ね~。生きてるだけで、価値なのにね」
リナは少し怒ったように言った。

「生きてるだけで価値?」
アリシアはリナを見た。

「そうだよ。生まれてくるって大変なんだよ?無事に生まれて、育って、それだけで大仕事してんだよ?私たちは」
「でも……それだけだと、生きている意味がありません」

「なんで?意味なくないじゃん?」

「何か利益を生み出さないと、価値の無い人間になってしまう。私は価値が無くなったから、捨てられてしまったの。彼にも、親にも……」

「でも、ジャン兄さんに拾われたね♪ラッキーだったね♪アリシアさん」
リナは楽しそうに言った。

「あの……ジャンさんは……何者なのですか?」

「ジャン兄さんは、マルタン商会の長男。マルタンさんは男爵家の四男で、今は準男爵なの」
「準男爵……ですか」

「マルタン商会は、ここボーヴォ領のフォレール村で商売やってるの。ジャン兄さんは跡取り息子」
「ジャンさんの弟のアンドレさんが、リナさんの想い人なの?」

静かに聞いていたロナが吹き出した。

「ママ!ママのせいじゃん!」
「想い人なのは本当なんだから、いいでしょ?」

「だって!今のままがいいんだもん。気まずくなったりしたくないんだもん」
「まぁ、あなたの好きなようにしたらいいわよ」
ロナはおかしそうに笑って言った。


「好きなようにしたらいいって……何ですか?」
アリシアはロナに訊いた。
そんなこと初めて聞いたという顔をしながら。
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