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18.いざ白米を求めて-3

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悪戦苦闘すること数時間…

「ま、ママ~!」
「で、出来たわ!ちょっと雑だけど、精米済みの米よ!」

籾殻まみれ、糠まみれになりながら、なんとか米を得た二人は、感動にふるえていた。


「梨奈、これをどうやって食べる?」
「米の味を知りたいなら普通に炊く?炊いて塩握りにしようか」
「そうね、米の味を知ってから今後これが主食になり得るか考えましょう」


前世では、早炊き機能に頼りっぱなしであったが、現世では鍋で炊くしかない。
糠を丁寧に洗い流し、しっかりと吸水させ、いざ炊飯。

「ママ、ウチの竃で繊細な火加減ってできる?」
「無理じゃない?竃なんて使ったことないし」
「どうしよう~こんなに苦労したお米ちゃんが…」

「タイ米は茹でて、お湯を切って、蒸らすと聞いたことがあるよ!フライパンで10分でお米が炊ける!ってネットで見たこともあるし!」
「あースマホがあれば…」
「電気ないけどね」

「魔法が使えたらな~」
「魔導具欲しい。魔導具」
「梨奈、魔導具師になりなさいよ!炊飯器と冷蔵庫欲しい」

この世にあるかも分からない、魔法の話で盛り上がる二人の背後で、テオが呆れた顔をしている。

「ただいま。二人で何を話してるの?魔導具師ってどんな仕事だよ」
「あわわ、おかえりなさい、テオ。今実験中だから、晩ごはんはちょっと待っててね」
「こんな籾殻だらけにして、何やってんの?言ってることは訳分からないし」

呆れた顔のまま、床を掃除するテオ。

(なんて優しい14歳。中二病になんかならないでね)とロナは思うのであった。
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