上 下
34 / 51

34.ベストカップル決定!

しおりを挟む
学園祭も終盤に差し掛かり、イベント会場では『決定♡学園ベストカップル♡』の開票結果発表の時間になった。

先程アナウンスされたので、ほとんど全員の生徒がこのイベント会場に揃っている。



「では、皆様に投票していただいた『決定♡学園ベストカップル♡』の結果発表です」
司会の声に会場から歓喜の声があがる。

「では、第3位 公爵家令息とその婚約者様」
大きな拍手の中、紹介された二人が手を振りながら現れた。
あちこちで声援があがる。

ファンサしてるわ♪
やるわね公爵家カップル

花束を受け取り、軽く抱き合い、観客に手を振る二人。完璧!


「続いて第2位 伯爵家令息Bとその婚約者様」
どよめく声の中、控えめにお辞儀をしながら登場する二人。

花束を受け取ると、二人で観客に向かい、しっかりとおじきをした。


伯爵家というのは、微妙な立場なのよ。中位貴族なんだから。
高位貴族たちに嫉妬されないように、控えめに振る舞うなんて!やるわね!


「そして、いよいよ第1位の発表です!」

大きく盛り上がる会場。

「第1位は、第二王子殿下とその婚約者様です!」
割れるような拍手の中、殿下と悪役令嬢が登場した。

殿下は軽く観客たちに手を振る。
王族らしいお手振りだわ。
横で悪役令嬢も小さく手を振る。
王族の婚約者らしい!完璧!

抑えきれない歓喜の声があちこちから聞こえる。

花束を受け取り、観客に手を振る殿下。
肉球団扇を振り返す観客。
団扇を見て笑いながら、悪役令嬢に団扇の存在を教えているようだわ。

あ!悪役令嬢が笑ってる!
更に歓声があがる。

あちらでは猫耳をアピールする人たちが!
殿下と悪役令嬢も笑って手を振っている。

あ~私にもファンサ下さい~

と思っていると、殿下はやおら悪役令嬢の頬に口づけた!

会場は大絶叫大興奮
ここは安楽浄土なの?
私、死ぬの?

あ……悪役令嬢も倒れそう……

-ツヅク-
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢ってこれでよかったかしら?

砂山一座
恋愛
第二王子の婚約者、テレジアは、悪役令嬢役を任されたようだ。 場に合わせるのが得意な令嬢は、婚約者の王子に、場の流れに、ヒロインの要求に、流されまくっていく。 全11部 完結しました。 サクッと読める悪役令嬢(役)。

なぜか乙ゲーの攻略キャラに転生してしまった俺は、悪役令嬢の可愛さに惚れました

奏音 美都
恋愛
 横断歩道を歩いてる最中に暴走トラックに突っ込まれた俺は、なぜか乙女ゲームの攻略キャラのひとりに転生したらしい。ヒロインは、漫画みたいなピンクの髪色に緑の瞳をした背のちっこい女子、アツコだった。  だけど……俺が気になるのは、悪役令嬢キャラであるエトワールだった。

タイムリープ〜悪女の烙印を押された私はもう二度と失敗しない

結城芙由奈 
恋愛
<もうあなた方の事は信じません>―私が二度目の人生を生きている事は誰にも内緒― 私の名前はアイリス・イリヤ。王太子の婚約者だった。2年越しにようやく迎えた婚約式の発表の日、何故か<私>は大観衆の中にいた。そして婚約者である王太子の側に立っていたのは彼に付きまとっていたクラスメイト。この国の国王陛下は告げた。 「アイリス・イリヤとの婚約を解消し、ここにいるタバサ・オルフェンを王太子の婚約者とする!」 その場で身に覚えの無い罪で悪女として捕らえられた私は島流しに遭い、寂しい晩年を迎えた・・・はずが、守護神の力で何故か婚約式発表の2年前に逆戻り。タイムリープの力ともう一つの力を手に入れた二度目の人生。目の前には私を騙した人達がいる。もう騙されない。同じ失敗は繰り返さないと私は心に誓った。 ※カクヨム・小説家になろうにも掲載しています

【完結済】監視される悪役令嬢、自滅するヒロイン

curosu
恋愛
【書きたい場面だけシリーズ】 タイトル通り

虐げられた私、ずっと一緒にいた精霊たちの王に愛される〜私が愛し子だなんて知りませんでした〜

ボタニカルseven
恋愛
「今までお世話になりました」 あぁ、これでやっとこの人たちから解放されるんだ。 「セレス様、行きましょう」 「ありがとう、リリ」 私はセレス・バートレイ。四歳の頃に母親がなくなり父がしばらく家を留守にしたかと思えば愛人とその子供を連れてきた。私はそれから今までその愛人と子供に虐げられてきた。心が折れそうになった時だってあったが、いつも隣で見守ってきてくれた精霊たちが支えてくれた。 ある日精霊たちはいった。 「あの方が迎えに来る」 カクヨム/なろう様でも連載させていただいております

王子好きすぎ拗らせ転生悪役令嬢は、王子の溺愛に気づかない

エヌ
恋愛
私の前世の記憶によると、どうやら私は悪役令嬢ポジションにいるらしい 最後はもしかしたら全財産を失ってどこかに飛ばされるかもしれない。 でも大好きな王子には、幸せになってほしいと思う。

【完結】夜会で借り物競争をしたら、イケメン王子に借りられました。

櫻野くるみ
恋愛
公爵令嬢のセラフィーナには生まれつき前世の記憶があったが、覚えているのはくだらないことばかり。 そのどうでもいい知識が一番重宝されるのが、余興好きの国王が主催する夜会だった。 毎年余興の企画を頼まれるセラフィーナが今回提案したのは、なんと「借り物競争」。 もちろん生まれて初めての借り物競争に参加をする貴族たちだったが、夜会は大いに盛り上がり……。 気付けばセラフィーナはイケメン王太子、アレクシスに借りられて、共にゴールにたどり着いていた。 果たしてアレクシスの引いたカードに書かれていた内容とは? 意味もなく異世界転生したセラフィーナが、特に使命や運命に翻弄されることもなく、王太子と結ばれるお話。 とにかくツッコミどころ満載のゆるい、ハッピーエンドの短編なので、気軽に読んでいただければ嬉しいです。 完結しました。 小説家になろう様にも投稿しています。 小説家になろう様への投稿時から、タイトルを『借り物(人)競争』からただの『借り物競争』へ変更いたしました。

美食家悪役令嬢は超御多忙につき

蔵崎とら
恋愛
自分が悪役令嬢だと気が付いているけれど、悪役令嬢というポジションを放棄して美味しい物を追い求めることにしました。 そんなヒロインも攻略対象キャラもそっちのけで珍しい食べ物に走る悪役令嬢のお話。 この作品は他サイトにも掲載しております。

処理中です...